結論から書きます。『薬屋のひとりごと』の猫猫の正体は、考察ではありません。 著者の日向夏さんが、小説家になろうの連載中に自分で「登場人物紹介」の回を2本置いていて、そこに書かれています。
第56話「登場人物紹介2」に、羅漢は「軍師、猫猫の父」、鳳仙は「妓女、猫猫の母」と書かれています。 本文を読み解いた推測ではなく、著者が人物表に直接書いた一文です。
先に、つまずきやすい点を3つ書きます。
ひとつ目。猫猫の正体を説明する記事はたくさんありますが、ほとんどが本文からの考察です。 著者が人物表に明記しているという一次情報は、あまり引かれていません。
ふたつ目。人物紹介は2本あり、置かれている場所が違います。 第36話が後宮編の終わり、第56話が宮廷編1の終わりです。書かれている人物も重なりません。
みっつ目。web版の記述と書籍版は同一ではありません。 著者自身が「文庫版一巻はレイブックス版の一巻をもとに加筆修正しております」と書いています。 web版の人物表にある記述が、書籍やアニメでそのままとは限りません。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
※本記事は著者が公開している人物紹介の記述を扱います。事件の結末には踏み込みません(2026年10月22日時点)。
- ヒーロー文庫1巻・2014年9月・318ページが現行版の始まり
- 著者の人物紹介はweb版の第36話と第56話に置かれている
- 書籍は16巻まで。web連載は全395話で「連載中」
薬屋のひとりごと 猫猫の正体は著者が人物表に書いている

一次情報の場所から示します。
第56話「登場人物紹介2」の該当部分
・羅漢
軍師、猫猫の父。四十代。
片眼鏡をかけた狐目の変人。下戸。
他人の顔が見分けられないかわりに、その人間の役割を見定める眼力を持つ。
・鳳仙
妓女、猫猫の母。故人。
出典:薬屋のひとりごと 第56話「登場人物紹介2」(小説家になろう)(2026年10月22日時点)
→ 「猫猫の父」「猫猫の母」と、関係が言葉で書かれています。 誰が父で誰が母かという問いには、ここで答えが出ます。
→ 羅漢には「他人の顔が見分けられない」という設定が明記されています。 人の顔が分からないかわりに「その人間の役割を見定める眼力」を持つという、軍師としての能力と表裏になった特徴です。
→ 鳳仙には「故人」と書かれています。 これはweb版の人物表の記述です。書籍版・漫画版・アニメ版が同じ扱いとは限りません(後述)。
→ 四十代の軍師、片眼鏡の狐目、下戸という外見・体質まで短い行数で押さえられています。
人物紹介は2本あり、置かれた場所が違う
| 回 | 題名 | 位置 | 載っている人物 |
|---|---|---|---|
| 第36話 | 登場人物紹介 | 後宮編の最後(36話目) | 猫猫・壬氏・玉葉妃・高順・紅娘・桜花・貴園・愛藍 |
| 第56話 | 登場人物紹介2 | 宮廷編1の最後(通算56話目) | 阿多・女華・梅梅・水蓮・楼蘭妃・子昌・馬閃・羅漢・鳳仙 |
出典:薬屋のひとりごと 目次(小説家になろう)(2026年10月22日時点)
→ 2本とも「編」の最後に置かれています。 後宮編が36話、宮廷編1が20話なので、通算36話目と56話目です。
→ 猫猫の両親が出てくるのは2本目(第56話)です。1本目(第36話)の猫猫の紹介には、両親の記述がありません。
→ つまり「猫猫の正体」は後宮編の段階では著者も人物表に書いておらず、宮廷編に入ってから示された情報ということになります。
→ 本編395話の構成は薬屋のひとりごと ネタバレの境界線に15編ぶんまとめています。
薬屋のひとりごと 猫猫のプロフィール|第36話の記述

猫猫自身の設定も、著者の人物表に書かれています。
第36話「登場人物紹介」の猫猫の項
・猫猫(マオマオ)
花街の薬師で十七歳の娘。
かどわかされて売りとばされて後宮の下女となる。
痩せぎすで小柄、整っているが特徴のない顔をしており、普段はそばかすを化粧でつくっている。
好奇心旺盛で薬と毒に異常な執着を見せるが、人間にはあまり関心がない。
左腕に実験で作った自傷行為のあとと、顔には刺青のあとがある。
出典:薬屋のひとりごと 第36話「登場人物紹介」(小説家になろう)(2026年10月22日時点)
→ 年齢は十七歳と明記されています。
→ そばかすは地のものではなく「化粧でつくっている」と書かれています。素顔は「整っているが特徴のない顔」です。
→ 左腕のあとは「実験で作った自傷行為のあと」です。自分で薬や毒を試した結果だということが、人物表の段階で説明されています。
→ 「顔には刺青のあと」という記述もあります。人物表に短く置かれた情報ですが、後の展開につながる設定です。
→ 「薬と毒に異常な執着を見せるが、人間にはあまり関心がない」という性格づけも、著者本人の言葉です。
同じ回に書かれている主要人物
| 人物 | 著者の記述(要点) |
|---|---|
| 壬氏 | 後宮を統括する青年。二十そこそこに見えるが、実際は十七、八歳。使えるものは道具とみなす。粘着質 |
| 玉葉妃 | 皇帝の寵妃。位は貴妃。十九歳。赤い髪と翡翠の目をもつ胡姫。娘に鈴麗公主。翡翠宮に住む。笑い上戸 |
| 高順 | 壬氏の従者。武官と思わせる精悍な顔をした壮年。苦労人でまめ |
| 紅娘 | 玉葉妃の侍女頭。三十路。侍女の鑑であり、同時に苦労人 |
| 桜花/貴園/愛藍 | 翡翠宮の侍女三人娘。活発/おっとり/長身 |
出典:薬屋のひとりごと 第36話「登場人物紹介」(小説家になろう)(2026年10月22日時点)
→ 壬氏は「二十そこそこに見えるが、実際は十七、八歳」です。猫猫(十七歳)とほぼ同年齢だということが、人物表で分かります。
→ 玉葉妃は十九歳、紅娘は三十路と、年齢が数字で書かれている人物と、書かれていない人物がいます。
第56話に書かれている人物
| 人物 | 著者の記述(要点) |
|---|---|
| 阿多 | 三十五歳。皇帝の東宮時代からの妃、皇帝の乳兄弟。男装が似合う麗人。元淑妃で、現在は離宮にて暮らしている |
| 楼蘭妃 | 十八歳。阿多のあと淑妃の座についた。父は宰相。服の趣味が多様で会うたびに別人のように見える |
| 子昌 | 宰相、楼蘭の父。ふくよかな抜け目がない男 |
| 女華/梅梅 | 緑青館三姫の一人、猫猫の姉貴分 |
| 水蓮 | 壬氏の元乳母、初老の女官 |
| 馬閃 | 高順の末子。仕事に真面目で無愛想 |
出典:薬屋のひとりごと 第56話「登場人物紹介2」(小説家になろう)(2026年10月22日時点)
→ 女華と梅梅は「緑青館三姫の一人、猫猫の姉貴分」です。三姫のうち2人が人物表に載っています。
→ 阿多は「皇帝の乳兄弟」で元淑妃、楼蘭妃はその後任という関係が、1行ずつで示されています。
→ 馬閃は「高順の末子」です。第36話の高順の項と合わせて読むと親子だと分かります。
web版の記述と書籍・アニメが同じとは限らない

ここは注意が必要な点です。
著者自身が「加筆修正」と書いている
書籍化されました。レイブックスさんにて全一巻、ヒーロー文庫さんで現在十五巻まででております。文庫版一巻はレイブックス版の一巻をもとに加筆修正しております。
出典:薬屋のひとりごと(小説家になろう)作品紹介(2026年10月22日時点)
→ 「加筆修正」と著者が明記しています。 web版と書籍版は、同じ話でも本文が同一ではありません。
→ したがって、web版の人物表にある記述(たとえば鳳仙の「故人」)が、書籍版・漫画版・アニメ版でそのままの扱いかどうかは、web版だけでは判断できません。 本記事は「web版の人物表にこう書かれている」という事実として扱っています。
→ この記事で引用した人物表は、あくまでweb連載の第36話・第56話の時点の記述です。395話まで進んだ現在の設定とも、必ずしも一致しません。
人物表に載っていない人物もいる
→ 猫猫を育てた養父(羅門)は、第36話・第56話のどちらの人物表にも項目がありません。 人物表は「その時点で必要な人物」だけを並べたもので、全キャラクター事典ではありません。
→ 第56話より後に登場する人物も、当然ここには載っていません。 著者による人物紹介は3本目以降が置かれておらず、2本で止まっています。
薬屋のひとりごと 猫猫の正体に関するよくある質問

猫猫の父は誰ですか
羅漢です。 著者がweb版の第56話「登場人物紹介2」で「軍師、猫猫の父。四十代。」と明記しています。 片眼鏡をかけた狐目の変人で下戸、他人の顔が見分けられないかわりに、その人間の役割を見定める眼力を持つと書かれています。
猫猫の母は誰ですか
鳳仙です。 同じ第56話に「妓女、猫猫の母。故人。」と書かれています。 ただしこれはweb版の人物表の記述で、著者は書籍化にあたって加筆修正したと明言しているため、書籍版・アニメ版が同じ扱いとは限りません。
猫猫は何歳ですか
十七歳です。 第36話「登場人物紹介」に「花街の薬師で十七歳の娘」と書かれています。 同じ回で壬氏は「二十そこそこに見えるが、実際は十七、八歳」とされているので、ほぼ同年齢です。
猫猫のそばかすは本物ですか
化粧です。 「痩せぎすで小柄、整っているが特徴のない顔をしており、普段はそばかすを化粧でつくっている」と第36話に書かれています。
猫猫の左腕のあとは何ですか
「実験で作った自傷行為のあと」です。第36話の人物表にそう書かれています。 自分で薬や毒を試した結果で、同じ行に「顔には刺青のあとがある」とも記されています。
この情報はネタバレになりますか
本編の事件の結末には触れていません。 ただし猫猫の出自は物語の中で徐々に示される情報なので、まったく何も知りたくない場合は読まないほうが安全です。どこまでが公式の公開情報かは薬屋のひとりごと ネタバレの境界線に整理しました。
人物紹介はどこで読めますか
小説家になろうの連載の第36話と第56話です。無料で読めます。 本編の事件を読まずに、人物表の回だけ開くこともできます。 読める範囲は薬屋のひとりごと 小説を無料で読む方法にまとめています。
相関図はありますか
著者による図はありません。 第36話と第56話の人物表に、関係が言葉で書かれているだけです。「阿多は皇帝の乳兄弟で元淑妃」「楼蘭妃は阿多のあとの淑妃」「子昌は楼蘭の父で宰相」「馬閃は高順の末子」といった形で、1行ずつ関係が示されています。
まとめ|猫猫の正体は考察ではなく著者の記述
- ★猫猫の正体は著者自身がweb版の人物表に書いている=第56話「登場人物紹介2」に羅漢「軍師、猫猫の父。四十代。」/鳳仙「妓女、猫猫の母。故人。」
- ★著者による人物紹介は2本あり、どちらも編の最後に置かれている=第36話(後宮編の最後)と第56話(宮廷編1の最後・通算56話目)
- ★両親の記述が出るのは2本目だけ=第36話の猫猫の項には両親が書かれていない
- ★羅漢には「他人の顔が見分けられないかわりに、その人間の役割を見定める眼力を持つ」という設定が明記されている
- ★鳳仙はweb版の人物表では「故人」。ただし著者が「加筆修正」と明言しているため、書籍・アニメが同じ扱いとは限らない
- ★猫猫は十七歳、そばかすは「化粧でつくっている」、左腕のあとは「実験で作った自傷行為のあと」、顔には刺青のあと(すべて第36話の記述)
- ★壬氏は「二十そこそこに見えるが、実際は十七、八歳」=猫猫とほぼ同年齢
- ★養父の羅門は2本の人物表のどちらにも項目がない=人物表は全キャラクター事典ではない
- 玉葉妃は十九歳・貴妃・赤い髪と翡翠の目の胡姫、阿多は三十五歳・皇帝の乳兄弟・元淑妃、楼蘭妃は十八歳
- 女華と梅梅は「緑青館三姫の一人、猫猫の姉貴分」
- 人物紹介は3本目以降が置かれておらず、2本で止まっている




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