『薬屋のひとりごと』の漫画は2種類あります。ビッグガンガン版(スクウェア・エニックス)と、サンデーGX版『薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜』(小学館)です。どちらも日向夏の小説を原作にした、別々の作品です。
先に、つまずきやすい点を3つ書きます。
ひとつ目。巻数が逆転しています。 先に始まったビッグガンガン版(2017年)が17巻、後から始まったサンデーGX版(2018年)が22巻です。開始が1年遅いほうが5巻多い状態です。
ふたつ目。クレジットの人数が違います。 ビッグガンガン版は「原作・作画・構成・キャラクター原案」の4人体制、サンデーGX版は「原作・作画・キャラクター原案」の3人です。ビッグガンガン版だけ「構成:七緒一綺」が入っています。
みっつ目。特装版の付録の性格が正反対です。 ビッグガンガン版の特装版は48〜56ページの小冊子、サンデーGX版の特装版は扇子・トランプ・ピルケース・マスキングテープなどのグッズです。同じ「特装版」という言葉で中身がまるで違います。
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※巻数・書誌は2026年10月21日時点のものです。
- ビッグガンガン版=作画ねこクラゲ・17巻(2026年7月24日・700円)
- サンデーGX版=作画倉田三ノ路・22巻(23巻は2026年12月14日)
- 原作小説(ヒーロー文庫)は16巻で、巻数はどちらとも一致しない
薬屋のひとりごとの漫画2種類の違いを一覧で比べる

まず公式のクレジットです。 ヒーロー文庫の特設サイトが、両方のコミックスを全巻ぶん同じ形式で載せています。
出版社・作画・クレジット人数がすべて違う
| 項目 | ビッグガンガン版 | サンデーGX版 |
|---|---|---|
| 書名 | 薬屋のひとりごと | 薬屋のひとりごと〜猫猫の後宮謎解き手帳〜 |
| レーベル | ビッグガンガンコミックス | サンデーGXコミックス |
| 出版社 | スクウェア・エニックス | 小学館 |
| 原作 | 日向夏 | 日向夏 |
| 作画 | ねこクラゲ | 倉田三ノ路 |
| 構成 | 七緒一綺 | (クレジットなし) |
| キャラクター原案 | しのとうこ | しのとうこ |
| クレジット人数 | 4人 | 3人 |
| 1巻の刊行 | 2017年 | 2018年 |
| 最新巻 | 17巻(2026年7月24日) | 22巻 |
| 次巻 | 未発表 | 23巻・2026年12月14日 |
出典:「薬屋のひとりごと」特設サイト|ヒーロー文庫/電撃オンライン/国立国会図書館サーチ(2026年10月21日時点)
→ 副題の有無で見分けられます。 「〜猫猫の後宮謎解き手帳〜」が付くのがサンデーGX版です。付かないほうがビッグガンガン版です。
→ 「構成」というクレジットがあるのはビッグガンガン版だけです。小説を漫画の形に組み直す担当が別に立っているということです。サンデーGX版は作画の倉田三ノ路がその役も担う体制になっています。
→ なお著者自身も作品紹介で「ビッグガンガンさんとサンデーGXさんでそれぞれ、コミカライズ連載中です」と書いています(小説家になろう)。どちらかが本家でどちらかが派生、という関係ではありません。
薬屋のひとりごとの漫画2種類は判型と厚みが違う

ここは本記事の独自データです。 全巻の書誌からページ数と判型を集計しました。
ビッグガンガン版は19cm・1冊約171ページ、サンデーGX版は18cm・約161ページ
| ビッグガンガン版 | サンデーGX版 | |
|---|---|---|
| 判型 | 19cm | 18cm |
| ページの幅 | 149〜194ページ | 146〜186ページ |
| 1冊の平均 | 約170.6ページ(1〜17巻) | 約160.9ページ(1〜17巻のうち16冊) |
| 1〜17巻の合計 | 2,900ページ | 2,575ページ(16巻はページ数未記載) |
| 最薄 | 16巻・149ページ | 9巻・146ページ |
| 最厚 | 17巻・194ページ | 1巻・186ページ |
出典:国立国会図書館サーチ(2026年10月21日時点・通常版の書誌から集計)
→ ビッグガンガン版のほうが1冊あたり約10ページ厚いです。判型も1cm大きい19cmです。
→ 1巻がいちばん厚いのはサンデーGX版(186ページ)で、以降は150ページ台で安定しています。 ビッグガンガン版は最新17巻が194ページで最厚です。
通常版の価格はどちらも700円まで上がってきた
| 巻 | ビッグガンガン版 | サンデーGX版 |
|---|---|---|
| 1巻 | 562円 | 552円 |
| 5巻 | 600円 | 600円 |
| 10巻 | 600円 | 600円 |
| 15巻 | 700円 | 650円 |
| 17巻 | 700円 | 650円 |
| 23巻 | — | 700円(2026年12月14日) |
出典:国立国会図書館サーチ(2026年10月21日時点・本体価格)
→ 1巻の時点で10円しか違わず、現在はどちらも700円前後です。値上げのタイミングはビッグガンガン版のほうが早いです。
→ ビッグガンガン版は1巻562円→17巻700円で138円(+24.6%)、サンデーGX版は1巻552円→23巻700円で148円(+26.8%)上がっています。
薬屋のひとりごとの漫画2種類は特装版の中身が正反対

ここがいちばん実用的な違いです。 両方に「特装版」がありますが、付いてくるものの種類がまったく違います。
ビッグガンガン版の特装版は小冊子、サンデーGX版はグッズ
| 版 | 巻 | 付録 | 本体価格 |
|---|---|---|---|
| ビッグガンガン版 | 13巻(2024年) | 小冊子56ページ | 1,300円 |
| ビッグガンガン版 | 14巻(2024年) | 小冊子48ページ | 1,336円 |
| サンデーGX版 | 18巻(2024年) | 扇子1本 | 2,200円 |
| サンデーGX版 | 19巻(2024年) | ポストカード6枚 | 1,500円 |
| サンデーGX版 | 20巻(2025年) | オリジナルトランプ1組 | 2,200円 |
| サンデーGX版 | 21巻(2025年) | ピルケース1個+巾着袋1個 | 2,200円 |
| サンデーGX版 | 22巻(2026年) | マスキングテープ4個 | 2,000円 |
| サンデーGX版 | 23巻(2026年12月14日) | ポストカードブック | 2,000円 |
出典:国立国会図書館サーチ(2026年10月21日時点)
→ ビッグガンガン版の特装版に付くのは紙の小冊子です。読み物が増える形です。
→ サンデーGX版の特装版に付くのはグッズです。扇子・トランプ・ピルケース・巾着袋・マスキングテープと、毎回まったく違うものが付きます。本体のページ数は通常版と同じです。
→ サンデーGX版は18巻以降、毎巻のように特装版が出ています。 価格は通常版700円前後に対して1,500〜2,200円なので、2〜3倍になります。
サンデーGX版は通常版と特装版でISBNのブロックが分かれている
| ISBNの出版者記号 | 例 | |
|---|---|---|
| サンデーGX版 通常版 | 4-09-1575xx / 4-09-1582xx | 1巻 978-4-09-157515-9/23巻 978-4-09-158254-6 |
| サンデーGX版 特装版 | 4-09-9431xx / 4-09-9432xx | 18巻 978-4-09-943150-1/23巻 978-4-09-943249-2 |
出典:国立国会図書館サーチ(2026年10月21日時点)
→ 小学館は通常版と特装版で別のISBNブロックを使っています。 23巻は通常版が978-4-09-158254-6(本体700円・164ページ)、特装版が978-4-09-943249-2(本体2,000円・164ページ)で、同日発売・同ページ数です。
→ ISBNの番号が近いかどうかでは判断できません。 通販で買うときは価格で見分けるのが確実です。
→ ビッグガンガン版も途中で出版者記号が変わっています。 15巻が978-4-7575-9769-3、16巻が978-4-301-00194-2で、同じ2025年のうちに4-7575から4-301へ切り替わりました。 連番で次巻のISBNを推測することはできません。
薬屋のひとりごとの漫画はビッグガンガン版にだけ外伝がある
2026年10月21日時点で、外伝のコミックスはビッグガンガン版の系列にだけあります。
『薬屋のひとりごと外伝 小蘭回想録』は2025年刊・1巻
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | 薬屋のひとりごと外伝 小蘭回想録 |
| レーベル | ビッグガンガンコミックス |
| 刊行 | 2025年 |
| ページ | 171ページ |
| 本体価格 | 700円 |
| ISBN | 978-4-301-00195-9 |
出典:国立国会図書館サーチ(2026年10月21日時点)
→ 猫猫の同僚である小蘭を主役にした外伝です。ISBNが978-4-301-00195-9で、本編16巻の978-4-301-00194-2と連番になっています。同時期に登録されたということです。
→ サンデーGX版の系列に外伝コミックスは出ていません。
薬屋のひとりごとの漫画はどっちを読むか|判断材料を整理
公式は「どちらが原作に忠実か」を公表していません。 判断できるのは書誌から分かる事実だけです。
先の展開まで読みたいならサンデーGX版、1冊の分量ならビッグガンガン版
| こう考えるなら | 選ぶ版 | 根拠 |
|---|---|---|
| 物語を先まで読み進めたい | サンデーGX版 | 22巻でビッグガンガン版17巻より5巻先。次巻(23巻)の発売日も決まっている |
| 1冊あたりの分量が多いほうがいい | ビッグガンガン版 | 判型19cm・1冊平均約170.6ページ(サンデーGX版は18cm・約160.9ページ) |
| 特装版で読み物が増えるほうがいい | ビッグガンガン版 | 特装版の付録が48〜56ページの小冊子 |
| 特装版でグッズが欲しい | サンデーGX版 | 扇子・トランプ・ピルケース・マスキングテープなど |
| 外伝も追いたい | ビッグガンガン版 | 『小蘭回想録』(2025年・171ページ)がある |
| 冊数を抑えたい | ビッグガンガン版 | 同じ原作で巻数が5冊少ない |
→ どちらも原作小説(ヒーロー文庫16巻)を追いかけている連載中の作品です。巻数が違うのは、1冊に収める分量と刊行ペースが違うからです。
→ 原作小説そのものを読みたい場合は薬屋のひとりごと 最新刊ガイドを、完結しているかどうかは薬屋のひとりごと 小説は完結した?をご覧ください。
- ヒーロー文庫1巻(2014年9月・318ページ・本体580円)
- 漫画2種はどちらもこの小説を原作にした別作品
- 小説の最新刊は16巻(2025年5月30日・836円税込)
薬屋のひとりごとの漫画2種類に関するよくある質問
薬屋のひとりごとの漫画はなぜ2種類あるのですか
別々の出版社が、それぞれ別の作画者でコミカライズしているからです。ビッグガンガン版はスクウェア・エニックス(作画:ねこクラゲ)、サンデーGX版は小学館(作画:倉田三ノ路)です。著者自身も作品紹介で「ビッグガンガンさんとサンデーGXさんでそれぞれ、コミカライズ連載中」と書いています。 どちらかが本家という関係ではありません。
2種類の見分け方を教えてください
副題を見てください。 「〜猫猫の後宮謎解き手帳〜」が付くのがサンデーGX版(小学館)、付かないのがビッグガンガン版(スクウェア・エニックス)です。判型もサンデーGX版が18cm、ビッグガンガン版が19cmで違います。
どっちが原作に忠実ですか
公式はどちらが忠実かを公表していません。 書誌から分かるのは刊行ペース(サンデーGX版が5巻先)、1冊の厚み(ビッグガンガン版が約10ページ厚い)、クレジット体制(ビッグガンガン版だけ「構成」がいる)の違いだけです。
巻数が違うのはなぜですか
1冊に収める分量と刊行ペースが違うからです。ビッグガンガン版は1巻が2017年刊で17巻(1冊平均約170.6ページ)、サンデーGX版は1巻が2018年刊で22巻(1冊平均約160.9ページ)です。開始が1年遅いサンデーGX版のほうが5巻進んでいます。
特装版はどちらを買えばいいですか
欲しいものが違います。 ビッグガンガン版の特装版は48〜56ページの小冊子が付き、サンデーGX版の特装版は扇子・ポストカード・トランプ・ピルケース・マスキングテープなどのグッズが付きます。本体のページ数は通常版と同じです。価格は通常版700円前後に対して1,500〜2,200円です。
外伝の漫画はありますか
ビッグガンガン版の系列に『薬屋のひとりごと外伝 小蘭回想録』(2025年・171ページ・本体700円・ISBN 978-4-301-00195-9)があります。サンデーGX版の系列には出ていません。
原作小説は何巻まで出ていますか
ヒーロー文庫16巻(2025年5月30日・836円税込・319ページ)までです。17巻は2026年10月21日時点で未発表です。漫画の巻数とは一致しません。 詳しくは薬屋のひとりごと 最新刊ガイドをご覧ください。
漫画は完結していますか
していません。 どちらも連載中で、サンデーGX版は23巻が2026年12月14日に発売予定です。完結状況は薬屋のひとりごと 小説は完結した?にまとめています。
まとめ|副題の有無で見分ける。巻数・厚み・特装版の付録がすべて違う
- 漫画は2種類=ビッグガンガン版(スクウェア・エニックス・作画ねこクラゲ・17巻)とサンデーGX版『猫猫の後宮謎解き手帳』(小学館・作画倉田三ノ路・22巻)
- ★巻数が逆転している=先に始まったビッグガンガン版(2017年)が17巻、後発のサンデーGX版(2018年)が22巻。1年遅いほうが5巻先
- ★クレジット人数が違う=ビッグガンガン版だけ「構成:七緒一綺」が入って4人、サンデーGX版は3人
- ★特装版の付録の性格が正反対=ビッグガンガン版は48〜56ページの小冊子、サンデーGX版は扇子・ポストカード6枚・トランプ・ピルケース+巾着袋・マスキングテープ4個・ポストカードブック
- ★サンデーGX版は通常版と特装版でISBNブロックが分かれている=通常版 4-09-1575xx/1582xx、特装版 4-09-9431xx/9432xx。23巻は同日・同164ページで本体700円と2,000円
- ★ビッグガンガン版は2025年のうちに出版者記号が4-7575から4-301へ切り替わった(15巻978-4-7575-9769-3→16巻978-4-301-00194-2)。連番でISBNを推測できない
- ★1冊の厚みが約10ページ違う=ビッグガンガン版19cm・平均約170.6ページ/サンデーGX版18cm・平均約160.9ページ
- ★外伝はビッグガンガン版の系列にだけある=『小蘭回想録』(2025年・171ページ・本体700円)で、本編16巻とISBNが連番
- 見分け方は副題=「〜猫猫の後宮謎解き手帳〜」が付くのがサンデーGX版
- 通常版の価格はどちらも700円前後(ビッグガンガン版は1巻562円→17巻700円で+24.6%、サンデーGX版は1巻552円→23巻700円で+26.8%)
- どちらが原作に忠実かは公式が公表していない
- 原作小説(ヒーロー文庫)は16巻で、漫画2種のどちらとも巻数は一致しない
- 2種ともに連載中。サンデーGX版23巻は2026年12月14日発売予定




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