横山秀夫の代表作『64(ロクヨン)』を読むべき理由を、累計部数・受賞歴・映画化・読みどころ4観点で完全解説。累計130万部超を記録した長編警察小説の魅力を、ネタバレを最小限に紹介します。
最終更新日: 2026年5月25日
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- 累計130万部超・週刊文春ミステリーベスト10第1位の名作
- 佐藤浩市×綾野剛で映画化された2部作の原作
- 文春文庫上下巻・電子書籍・中古まで横断チェック可能
64(ロクヨン)とは|横山秀夫が10年かけて書き上げた渾身の警察小説
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 横山秀夫 |
| ジャンル | 警察小説/ミステリ |
| 単行本発売 | 2012年10月(文藝春秋) |
| 文庫化 | 2015年2月(文春文庫・上下巻) |
| 累計部数 | 130万部超(2016年3月時点) |
| 受賞・ノミネート | 週刊文春ミステリーベスト10第1位(2012)/このミステリーがすごい!第2位(2013)/日本推理作家協会賞ノミネート |
| 映画化 | 2016年(前編・後編/佐藤浩市主演/瀬々敬久監督) |
| 海外翻訳 | 英語版『Six Four』(Quercus)・各国語版あり |
| シリーズ | D県警シリーズ(『陰の季節』『動機』『顔』『臨場』ほかの世界観共有) |
「警察小説の最高峰」「人間ドラマとしてのミステリの到達点」と評される横山秀夫の代表長編。広報官という地味な職にスポットを当て、組織と個人の軋轢を骨太に描いた1冊です。
64(ロクヨン)あらすじ|昭和64年に起きた未解決誘拐事件の影

D県警に勤務する広報官・三上義信。元刑事の三上は、群馬県警をモデルにしたD県警の広報官として、上層部と新聞記者クラブの板挟みになる日々を送っています。
ある日、警察庁長官がD県警を視察するという情報が流れます。視察の名目は「昭和64年に起きた未解決の誘拐殺人事件(通称『ロクヨン』)の現場慰問」。昭和64年は1月7日までしかないわずか7日間で、その短い元号の時期に起きた事件は迷宮入りのまま、時効まで残り1年を切っていました。
三上は元刑事として「ロクヨン」事件に深い関わりを持っていた過去があり、長官視察の裏にある警察庁・県警の駆け引き、そして失踪した自分の娘・あゆみの行方を巡る個人的な苦悩が、複雑に絡み合っていきます。
警察組織の内部権力闘争と広報官という曖昧な立場の苦悩、そして未解決事件の真相が三つ巴で展開する重厚なミステリ。横山秀夫が10年以上の構想期間をかけて書き上げた渾身の長編です。
64(ロクヨン)の3つの読みどころ
1. 警察組織の「広報官」という主役選択
刑事ではなく広報官という地味な職を主役にした警察小説は極めて異例。記者クラブとの折衝、上層部の保身、現場刑事との軋轢…と、組織人としての三上義信の苦悩がリアルに描かれます。「警察組織はこうなっているのか」と思わせる描写の緻密さがシリーズ屈指。
2. 「昭和64年」というモチーフの巧みさ
わずか7日間しかなかった元号「昭和64年」を事件名(『ロクヨン』)にした着想が秀逸。短い時間軸に閉じ込められた未解決事件と、20年以上経った現在の物語が対比される構造は、横山秀夫ならではのテーマ性を強く印象づけます。
3. 父娘の物語としての奥行き
三上の娘・あゆみの失踪、ロクヨン事件で誘拐された少女の親の苦悩、現役記者の家族問題…と、「父と娘」のテーマが多層的に重ねられるのが本作の大きな特徴。ミステリだけでなく、家族小説としても深く読み込める1冊です。
64(ロクヨン)の映画化情報|佐藤浩市主演・前後編2部作

| # | タイトル | 公開日 | 監督 | 主演 | 興行収入(初動) |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 64-ロクヨン- 前編 | 2016-05-07 | 瀬々敬久 | 佐藤浩市・綾野剛 | 約2.5億円 |
| 2 | 64-ロクヨン- 後編 | 2016-06-11 | 瀬々敬久 | 佐藤浩市・綾野剛 | 約3.5億円 |
佐藤浩市の三上義信、綾野剛の若手記者・諏訪を中心に、永瀬正敏・三浦友和・夏川結衣・榮倉奈々・瑛太など豪華キャストが集結。東宝配給で全国319〜321スクリーンの大規模公開で、前後編とも初動2位以内を獲得しました。
原作の重厚さを2部作に分けて丁寧に映像化したと評価が高く、原作未読の方は映画→原作の順でも十分楽しめます。
64(ロクヨン)NHK・WOWOWドラマ版
2015年4月にはNHK総合で全5回の連続ドラマ版が放送されました。主演はピエール瀧で、こちらは前述の映画版とは独立した別キャスト・別解釈の映像化です。同じ原作で映画版・ドラマ版の2系統があるため、原作読了後に見比べるのもおすすめ。
64(ロクヨン)と横山秀夫の他作品の関係
横山秀夫の作品はD県警シリーズとして世界観が緩やかに繋がっており、『64』もその一環です。同シリーズの他作品との関係:
| 関連作品 | 概要 | 関係性 |
|---|---|---|
| 陰の季節 | 警察小説連作短編集(1998) | D県警シリーズの起点・三上義信が原型キャラとして登場 |
| 動機 | 短編集(2000) | 日本推理作家協会賞短編部門受賞 |
| 顔 FACE | 短編集(2002) | 警察組織の様々な視点を描く |
| 臨場 | 検視官・倉石義男のシリーズ | テレビ朝日でドラマ化(主演:内野聖陽) |
『64』を読んで横山秀夫の世界観にハマった方は、『陰の季節』『動機』から遡って読むのもおすすめです。
64(ロクヨン)の読了時間と難易度
- 読了時間目安: 文春文庫上下巻で合計約20〜25時間(650ページ前後)
- 難易度: ★★★☆☆(警察組織用語が多いが、ミステリ初心者でも読みこなせる)
- おすすめタイプ: 重厚な警察小説好き/組織小説好き/家族ドラマ込みの社会派ミステリ好き
長編で読むのに時間はかかりますが、1ページごとに込められた情報量と人間ドラマの濃さが圧倒的。一度読み始めると止まらない作品です。
64(ロクヨン)に関するよくある質問
Q. 『64』はシリーズもの? 単独で読める?
A. D県警シリーズの世界観を共有しますが、『64』単独で読んでも完結します。シリーズ他作品を読んでいなくても問題ありません。
Q. 文春文庫の上下巻、どちらから読むべき?
A. 当然ながら上→下の順で。上巻だけでは物語が完結しないため、必ず2冊セットで購入することをおすすめします。
Q. 映画と原作、どちらから入るのがおすすめ?
A. 原作の重厚な人物描写を堪能するなら原作→映画の順が王道です。映画は2部作で構成されているため、映画から入って気に入ったら原作で詳細を読み込む流れもアリ。
Q. 横山秀夫の他作品でおすすめは?
A. 『64』を気に入った方には、同じくD県警シリーズの『陰の季節』『動機』、そして寡作な横山秀夫の傑作短編集『顔 FACE』をおすすめします。
Q. 「ロクヨン」という言葉の意味は?
A. 作中では「昭和64年に発生した未解決誘拐殺人事件」のコードネームとして使われます。昭和64年は1月1日〜1月7日のわずか7日間で、この短さが事件の象徴として機能しています。
まとめ|64(ロクヨン)は警察小説の最高峰
『64(ロクヨン)』は、横山秀夫が10年以上の構想期間をかけて書き上げた累計130万部超のベストセラー警察小説。広報官・三上義信を主役に、警察組織の権力闘争・未解決事件・父娘の物語が三つ巴で展開する重厚な長編です。
初めて警察小説を読む方にも、ミステリ好きにも、組織小説好きにもおすすめできる1冊。文春文庫上下巻で揃えるか、佐藤浩市主演の映画2部作から入って原作を読む流れがおすすめです。
- 文春文庫の上下巻セットがおすすめ
- Kindle版・電子書籍版もまとめて比較可
- 映画版・ドラマ版もチェックして楽しめる
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64(ロクヨン)・関連作品の読書ガイド
出典・参考情報
- 文春文庫 64(ロクヨン)公式: books.bunshun.jp
- 映画『64-ロクヨン-』公式情報(東宝)
- NHK ドラマ「64」公式情報
- Wikipedia「64(ロクヨン)」項目(最終確認: 2026年5月25日)



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