原田マハの『リボルバー』を読むべき理由を、一丁の錆びた拳銃から始まる謎・ゴッホとゴーギャンの知られざる関係・美術史とフィクションを織り交ぜる原田マハならではのアートミステリという3観点で完全解説。
「これはゴッホの自殺に使われた銃です」——オークション会社に持ち込まれた一丁の拳銃をめぐる物語を、ネタバレを最小限に紹介します。
最終更新日: 2026年7月27日
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- ゴッホの死の真相をめぐるアートミステリ
- 『楽園のカンヴァス』『たゆたえども沈まず』の系譜
- 幻冬舎文庫・電子書籍・中古版すべてチェック可能
リボルバーとは|ゴッホの死をめぐる原田マハのアートミステリ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 原田マハ |
| ジャンル | アートミステリ/美術小説 |
| 単行本発売 | 2021年5月(幻冬舎) |
| 文庫化 | 幻冬舎文庫(2023年7月) |
| 文庫ISBN | 978-4-344-43306-9 |
| 受賞 | 無冠(受賞歴なし) |
| モチーフ | ゴッホの死に使われたとされる一丁の拳銃 |
| 主な舞台 | パリ/オーヴェル=シュル=オワーズ |
| 関連作 | たゆたえども沈まず/楽園のカンヴァス |
『リボルバー』は、原田マハが実在の画家フィンセント・ファン・ゴッホの死をモチーフに描いたアートミステリです。
パリの小さなオークション会社に、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれる——「これはゴッホの自殺に使われた銃だ」という来歴とともに。
主人公が銃の真贋と来歴を追ううちに、ゴッホと画家ゴーギャンの知られざる関係の真実が浮かび上がっていく——美術史とフィクションを織り交ぜる原田マハの真骨頂といえる一冊です。
リボルバーのあらすじ|一丁の拳銃から始まるゴッホの謎

物語の舞台は、パリの小さなオークションハウス「CDC」。
持ち込まれた「ゴッホの銃」
そこで働く高遠冴(たかとお・さえ)のもとに、錆びついた一丁のリボルバーが持ち込まれます。
持ち主が語るのは、「これはフィンセント・ファン・ゴッホが自ら命を絶つのに使った銃である」という衝撃的な来歴でした。
オークションにかければ大変な値がつく——けれど、その真贋は誰にも分からない。冴は銃の出所をたどる調査に乗り出します。
ゴッホとゴーギャン、二人の画家の真実へ
調査は、ゴッホが最期の日々を過ごしたオーヴェル=シュル=オワーズ、そしてゴッホと激しく対立し袂を分かった画家ポール・ゴーギャンの存在へとつながっていきます。
「ゴッホは本当に自殺だったのか」という美術史最大級の謎を軸に、二人の画家の知られざる関係が語り直されていく——それが本作の核心です。
※事件の真相や結末には触れていません。
リボルバーの3つの読みどころ

1. 一丁の拳銃から広がるゴッホの死の謎
本作の魅力は、たった一丁の拳銃を起点に、ゴッホの死という美術史の謎へと物語が広がっていく構成にあります。
「ゴッホは本当に自ら命を絶ったのか」——長く議論されてきたテーマを、原田マハはミステリの推進力として巧みに用い、読者を引き込みます。
一枚の絵や一つの遺品から歴史の裏側へ分け入る、アートミステリならではの知的な興奮が味わえます。
2. ゴッホとゴーギャンの知られざる関係
物語が深まるにつれ、ゴッホと、彼と共同生活を送りながら決裂した画家ゴーギャンの関係が重要な意味を帯びてきます。
史実として知られる二人の対立の裏に、原田マハがフィクションで橋を架ける——その語り口が本作の醍醐味です。
美術史に詳しくなくても、二人の画家のドラマとして胸に迫る構成になっています。
3. 史実とフィクションを織り交ぜる原田マハの筆致
原田マハは、実在の画家や美術史に緻密な取材を重ねたうえで、そこに大胆なフィクションを織り込むアート小説で知られる作家です。
『楽園のカンヴァス』『たゆたえども沈まず』と同じく、「事実の隙間に物語を立ち上げる」手法が本作でも冴えわたります。
読み終えたあとにゴッホの絵を見る目が変わる——そんな余韻を残す一冊です。
リボルバーと原田マハのアート小説の関係

原田マハは、キュレーター(美術館の学芸員)としての経歴を持ち、アートを主題にした小説で独自の地位を築いた作家です。
| 関連作品 | 題材 | 関係性 |
|---|---|---|
| 楽園のカンヴァス | アンリ・ルソーの絵の真贋 | 山本周五郎賞受賞のアートミステリ |
| たゆたえども沈まず | ゴッホとテオ、林忠正 | ゴッホを描く姉妹的作品 |
| 暗幕のゲルニカ | ピカソ「ゲルニカ」 | 名画をめぐるサスペンス |
同じゴッホを描いた『たゆたえども沈まず』とあわせて読むと、原田マハのゴッホ観がより立体的に見えてきます。
「絵の真贋をめぐるミステリ」という型は『楽園のカンヴァス』と共通しており、アートミステリ入門としてもおすすめできます。
リボルバーの読了時間と難易度
- 読了時間目安: 約6〜8時間(幻冬舎文庫版・約360ページ)
- 難易度: ★★☆☆☆(美術の予備知識は不要。読みやすい文章)
- おすすめタイプ: 原田マハのアート小説が好きな人/ゴッホに興味がある人/知的なミステリを読みたい人
ゴッホやゴーギャンの予備知識がなくても、物語の中で自然と背景が分かる構成です。
原田マハのアート小説を初めて読む方の入口としてもおすすめできます。
リボルバーに関するよくある質問
Q. 美術やゴッホの知識がなくても楽しめますか?
A. 十分に楽しめます。
物語の中でゴッホやゴーギャンの背景が丁寧に語られるため、予備知識がなくてもミステリとして引き込まれます。
Q. 『たゆたえども沈まず』と続き物ですか?
A. 直接の続編ではありません。
どちらも独立して読めますが、ともにゴッホを題材にしているため、あわせて読むと理解が深まります。
Q. 映像化はされていますか?
A. 2026年7月時点で、映画・ドラマ化は公表されていません。
なお2021年には原田マハ自身の脚本による舞台化が行われています。
Q. 実話ですか?
A. 史実をもとにしたフィクションです。
ゴッホやゴーギャンは実在の画家ですが、拳銃をめぐる物語は原田マハによる創作です。
まとめ|リボルバーはゴッホの死をめぐる原田マハのアートミステリ
『リボルバー』は、原田マハが一丁の錆びた拳銃を起点に、ゴッホの死という美術史の謎に挑んだアートミステリ。
ゴッホとゴーギャンの知られざる関係が、史実とフィクションのあわいで語り直されていく——読み終えたあとにゴッホの絵を見る目が変わる、余韻の深い一冊です。
原田マハのアート小説が好きな方・ゴッホに興味がある方・知的なミステリを求める読者におすすめできる作品。
幻冬舎文庫版で手に取って、『たゆたえども沈まず』や『楽園のカンヴァス』とあわせて、原田マハのアートの世界を味わってみてください。
- 幻冬舎文庫版がおすすめ・電子書籍版あり
- ゴッホの死の真相をめぐるアートミステリ
- 『たゆたえども沈まず』もまとめてチェック可
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リボルバー・関連作品の読書ガイド
出典・参考情報
- 幻冬舎『リボルバー』公式書籍情報(文庫 ISBN 978-4-344-43306-9)
- 版元ドットコム/各書店データベース
- Wikipedia「リボルバー (小説)」「原田マハ」項目(最終確認: 2026年7月27日)




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