『時計館の殺人(とけいかんのさつじん)』は、綾辻行人の「館シリーズ」第5作にあたる長編推理小説です。無数の時計が据えられた館に、亡くなった少女の幽霊の噂を取材するために入った一行が、外へ出られないまま惨劇に巻き込まれていく——シリーズの中でもとりわけ評価が高く、第45回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞した一作です。2026年にはHuluで実写ドラマが配信され、あわせて愛蔵版も刊行されました。この記事では、あらすじ・読みどころ・講談社文庫〈新装改訂版〉のISBN・ドラマ版の情報まで、トリックと結末には一切触れずに紹介します。
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- 第45回日本推理作家協会賞(長編部門)受賞作
- 2026年にHuluで実写ドラマ化された話題作
- 講談社文庫〈新装改訂版〉上下巻・愛蔵版・電子書籍版あり
時計館の殺人とは|館シリーズ第5作にして最高傑作と名高い一冊
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 綾辻行人 |
| ジャンル | 本格ミステリー/館もの |
| ノベルス | 1991年9月(講談社ノベルス) |
| 文庫 | 1995年6月(講談社文庫)/新装改訂版 2012年6月(上下巻) |
| 文庫ISBN | 978-4-06-277294-5(上)/978-4-06-277295-2(下) |
| 受賞 | 第45回日本推理作家協会賞 長編部門(1992年度) |
| シリーズ | 館シリーズ第5作 |
| 映像化 | Huluオリジナルドラマ(2026年2月27日配信開始・全8話/監督:内片輝、山本大輔) |
| 関連作 | 館シリーズを読む順番・日本推理作家協会賞 受賞作 |
『時計館の殺人』は、1991年9月に講談社ノベルスから刊行された館シリーズ第5作です。
翌年、第45回日本推理作家協会賞の長編部門を受賞し、シリーズの中でも群を抜いた評価を得ました。
「館シリーズでどれか一冊を選ぶなら」という問いに、本作を挙げる読者は非常に多い一作です。
現在の標準版は2012年6月刊行の講談社文庫〈新装改訂版〉上下巻で、加えて2026年2月18日には講談社から愛蔵版(四六判・632ページ)が刊行されています。
時計館の殺人のあらすじ|少女の幽霊を取材しに入った館で

舞台となるのは、無数の時計が置かれた「時計館」。
シリーズを通じて館を手がけてきた天才建築家・中村青司の設計による、これもまた尋常でない住まいです。
幽霊の噂を追って館に入る
この館には、亡くなった少女の霊が出るという噂がありました。
その噂を取材するため、雑誌の企画で集められた一行が館に入り、数日間を過ごすことになります。
オカルト趣味の企画としてはよくある話——のはずでした。
閉ざされた館で始まる惨劇
滞在が始まってまもなく、館の中で人が死にはじめます。
外部との行き来は断たれ、残された者たちは、時計に囲まれた空間から出られないまま次の死を迎えることになります。
時計館という名の通り、「時間」がこの物語の中心にあることだけは、早い段階から示されます。
それがどのような形で事件と結びつくのかは、ぜひご自身で確かめてください。
時計館の殺人の3つの読みどころ

1. 賞に選ばれた完成度と、館シリーズ随一の評価
第45回日本推理作家協会賞(長編部門)を受賞という事実が示すとおり、本作は本格ミステリとしての完成度が非常に高い作品です。
壮大な仕掛けと、それを支える細部の緻密さが両立している点が、長く支持されてきた理由です。
『十角館の殺人』がシリーズの原点なら、本作はシリーズの頂点として語られることが多い一冊です。
2. 「時計」という主題が物語のすべてに関わる
館の名前、置かれた無数の時計、そして事件——すべてが「時間」という主題に結ばれています。
舞台装置がただの飾りではなく、物語の論理そのものを担っているのが本作の凄みです。
館シリーズは建築が意味を持つシリーズですが、その傾向がもっとも極まったのが本作だといえます。
3. 上下巻の長さがそのまま緊張の持続になる
新装改訂版は上下巻に分かれる長さですが、ページ数の多さがそのまま逃げ場のなさに変換されているのが本作の特徴です。
日が経つほど人が減り、館の空気が濃くなっていく——その圧力を、長さを使って積み上げていきます。
『そして誰もいなくなった』の系譜にあるクローズドサークルとして読んでも十分に楽しめます。
時計館の殺人の版の違い|文庫版と愛蔵版

| 項目 | 講談社文庫〈新装改訂版〉 | 愛蔵版 |
|---|---|---|
| 刊行 | 2012年6月(上下巻) | 2026年2月18日 |
| 判型 | 文庫 | 四六判・632ページ |
| ISBN | 978-4-06-277294-5/978-4-06-277295-2 | 978-4-06-542577-0 |
| 向いている人 | まず読んでみたい人・持ち歩きたい人 | 一冊にまとめて手元に置きたい人 |
| 電子書籍 | あり | — |
まず読むなら講談社文庫〈新装改訂版〉の上下巻で十分です。
一方、2026年2月に刊行された愛蔵版は、上下に分かれていた本文を一冊にまとめた四六判で、ドラマ配信の時期と重なって刊行されました。
手元に長く置く一冊として選ぶなら愛蔵版という住み分けになります。
時計館の殺人のドラマ版と関連作品
『時計館の殺人』は、2026年2月27日からHuluでオリジナルドラマとして配信されました。
全8話が2部に分けて配信され、監督は内片輝さんと山本大輔さん、出演は奥智哉さん・青木崇高さん・鈴木福さんほかです。
内片輝さんは2024年配信の『十角館の殺人』も手がけており、館シリーズ映像化の第2弾という位置づけになります。
| 関連作品 | 概要 | 関係性 |
|---|---|---|
| 館シリーズを読む順番完全ガイド | シリーズ全体の刊行順と読む順番 | まず全体像をつかめる |
| 十角館の殺人 | シリーズ第1作・孤島の連続殺人 | 映像化第1弾でもある原点 |
| 水車館の殺人 | シリーズ第2作・仮面の当主 | 二つの時間を交互に語る構成 |
| 迷路館の殺人 | シリーズ第3作・作中作の入れ子 | 構造で驚かせる一作 |
| そして誰もいなくなった | クローズドサークルの古典 | 閉ざされた場所の系譜 |
本作から読み始めても事件は追えますが、シリーズの積み重ねを知っているほど効いてくる作品です。
時間に余裕があるなら、『十角館の殺人』から順に読み進めるのがおすすめです。
時計館の殺人の読了時間と難易度
- 読了時間目安: 約8〜10時間(講談社文庫〈新装改訂版〉上下巻)
- 難易度: ★★★☆☆(長さはあるが、展開が強いので読み進めやすい)
- おすすめタイプ: 館シリーズの代表作を読みたい人/大がかりな仕掛けに驚きたい人/ドラマ版を観て原作が気になった人
上下巻という分量に身構える必要はありません。
中盤以降は事態が動き続けるため、むしろ長さを感じにくいタイプの作品です。
事前情報を入れずに読むほど価値のある一冊なので、レビューやSNSは読み終えてから見ることをおすすめします。
時計館の殺人に関するよくある質問
Q. 時計館の殺人はどんな話ですか?
A. 無数の時計が置かれた「時計館」に、少女の幽霊の噂を取材するために入った一行が、館から出られないまま次々と死んでいく物語です。
「時間」という主題が事件の核に関わってくる、本格ミステリーの代表作のひとつです。
Q. 時計館の殺人はどんな賞を受賞していますか?
A. 第45回日本推理作家協会賞の長編部門(1992年度)を受賞しています。
館シリーズの中で唯一の同賞受賞作であり、シリーズ最高傑作として挙げられることが多い作品です。
Q. 時計館の殺人は映像化されていますか?
A. Huluオリジナルドラマとして2026年2月27日から配信されました。
全8話が2部に分けて配信され、監督は内片輝さんと山本大輔さん、出演は奥智哉さん・青木崇高さん・鈴木福さんほかです。館シリーズの映像化としては『十角館の殺人』に続く第2弾にあたります。
Q. 時計館の殺人はどの版を買えばいいですか?
A. まず読むなら2012年6月刊行の講談社文庫〈新装改訂版〉上下巻が入手しやすく、電子書籍版もあります。
一冊にまとめて手元に置きたい場合は、2026年2月18日刊行の愛蔵版(四六判・632ページ)という選択肢もあります。
まとめ|時計館の殺人は館シリーズの頂点として読み継がれる一作
『時計館の殺人』は、綾辻行人が1991年に発表した館シリーズ第5作であり、第45回日本推理作家協会賞の長編部門を受賞した長編です。
時計に囲まれた館、幽霊の噂、閉ざされた数日間——舞台立てそのものが「時間」という主題と結びつき、大がかりな仕掛けを支えています。
シリーズの代表作を一冊選ぶなら、本作を挙げる読者は多いでしょう。
2026年にはHuluでドラマ版も配信され、原作へ戻る読者も増えています。
読み終えたら、館シリーズを読む順番に沿って前後の作品を辿るのがおすすめです。
- 講談社文庫〈新装改訂版〉上下巻・電子書籍版あり
- 一冊にまとめたい人は2026年2月刊の愛蔵版も選べる
- Huluドラマ版を観る前に原作を読むのがおすすめ
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時計館の殺人・関連作品の読書ガイド
出典・参考情報
- 講談社『時計館の殺人<新装改訂版>(上)(下)』製品情報(2012年6月・ISBN 978-4-06-277294-5/978-4-06-277295-2)
- 講談社『時計館の殺人 愛蔵版』製品情報(2026年2月18日・四六判632ページ・ISBN 978-4-06-542577-0)
- openBD 書誌情報(ISBN 9784062772945/9784065425770)
- 国立国会図書館サーチ 書誌情報(講談社ノベルス版 1991年9月・ISBN 4-06-181550-4)
- Wikipedia「時計館の殺人」「綾辻行人」項目(第45回日本推理作家協会賞長編部門受賞/Hulu 2026年2月27日配信開始・全8話・監督 内片輝、山本大輔/最終確認: 2026年8月3日)




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