青山文平(あおやま ぶんぺい)の最新刊・新作情報、デビュー作『白樫の樹の下で』から直木賞受賞作『つまをめとらば』、近作『本売る日々』『父がしたこと』まで、代表作と読みどころをこの1ページで完結。会社員・編集者を経て60歳前後でデビューした遅咲きの時代小説家で、作品の多くは一作ごとに完結する独立作ですが、唯一の続きものである「半席」シリーズ(『半席』→『泳ぐ者』)の読む順番、入門におすすめの一冊まで、江戸・武家ものの名手の全体像を網羅します。
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青山文平とは|直木賞『つまをめとらば』で知られる江戸・武家ものの名手のプロフィール
青山文平は「あおやま ぶんぺい」と読みます。1948年神奈川県横浜市生まれ、早稲田大学第一政治経済学部を卒業した作家で、2026年6月時点でも現役で執筆を続けています。
経歴の特徴は、なんといっても遅咲きであることです。経済関係の出版社に18年ほど勤務し、その後フリーライターに転身。1992年に『俺たちの水晶宮』(影山雄作名義)で中央公論新人賞を受賞しますが、いったん創作から離れます。本格的に小説家として世に出たのは、2011年、初めて書いた時代小説『白樫の樹の下で』で第18回松本清張賞を受賞したとき。すでに60歳を超えてからのデビューでした。
作風の特徴は、江戸中期の成熟した時代を舞台に、武家社会のなかでもがき生きる人々の心の機微を、研ぎ澄まされた切れ味の文章で描き出す点にあります。派手な剣戟や大事件ではなく、「人はなぜそんな行動を取ったのか」という内面のひだに分け入る筆致が高く評価され、デビュー後は次々と文学賞を受賞。2014年の『鬼はもとより』で第17回大藪春彦賞、2016年には連作短篇集『つまをめとらば』で第154回直木賞を受賞しました。さらに2022年には『底惚れ』で中央公論文芸賞と柴田錬三郎賞をダブル受賞しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 読み方 | 青山文平=あおやま ぶんぺい |
| 生年・出身 | 1948年・神奈川県横浜市 |
| デビュー作 | 2011年『白樫の樹の下で』(文藝春秋/第18回松本清張賞) |
| 主な受賞歴 | 第18回松本清張賞(2011)/第17回大藪春彦賞(2014)/第154回直木賞(2016)/中央公論文芸賞・柴田錬三郎賞(2022) |
| 主な活動領域 | 時代小説(江戸・武家もの) |
ヨムマップ編集部の注目ポイント|青山文平の新刊を読むなら
青山文平を語るうえで外せないのは、「直木賞作家」という看板の奥に、一冊ごとに手触りの違う作品が並んでいるという点です。時代小説と聞くと身構える人もいますが、この作家の小説は、刀よりも「人の心」が主役。武士という制約の強い立場に置かれた人間が、どんな思いで生き、なぜそう動いたのかを静かに掘り下げていく現代的な人間ドラマです。編集部としては、まず「直木賞の代表作」と「最新の作風」を分けて押さえることをおすすめします。
初めての一冊として安心して薦められるのは、やはり直木賞受賞作『つまをめとらば』です。江戸に生きる下級武士たちと「女」をめぐる六篇を収めた連作短篇集で、一篇あたりの分量も手ごろ。ひとつの短篇を読み終えるたびに、人の弱さや可笑しさ、そして救いが胸に残ります。長編が苦手な人でも、短篇から青山文平の文章の切れ味に触れられるのが大きな利点です。
一方、「青山文平らしさ」をもう一段深く味わいたいなら、唯一の続きものである「半席」シリーズへ。徒目付の若侍・片岡直人が、すでに決着のついた事件の「なぜ」を探っていく連作で、第1作『半席』、続編の長編『泳ぐ者』と読み進めると、武家社会の謎解きと人情が一体になった青山ミステリの妙が味わえます。
そして見落としがちですが、青山文平は『底惚れ』のように武家の枠を離れた市井の物語や、『本売る日々』のように江戸の農村と本をめぐる物語など、題材の幅も広い作家です。直木賞作という入口だけで判断せず、気になった一冊から構えずに飛び込んでください。
- 入門の定番、直木賞受賞作『つまをめとらば』から
- ダブル受賞作『底惚れ』や近作『父がしたこと』もチェック
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【2026年】青山文平の新刊・新作情報

近年の単行本: 父がしたこと(2023年12月)
2026年6月時点で当編集部が確認できる青山文平の比較的新しい単行本は、2023年12月19日にKADOKAWAから刊行された長編『父がしたこと』です。実在の医師・華岡青洲の事績を背景に、藩主の手術に関わることになった目付の親子と、譜代の家の運命を描いた時代小説です。
- 出版社: KADOKAWA
- 発売日: 2023年12月19日(単行本)
- ジャンル: 時代小説(長編)
もう一冊の近作: 本売る日々(2023年3月)
同じく近作として、2023年3月に文藝春秋から刊行された『本売る日々』があります。文政期(1822年ごろ)の農村を舞台に、本を行商する書店主を語り部にした三篇の短篇集で、江戸の村に生きた人々の知をめぐる物語です。文春文庫版も後に刊行されています。
今後の新刊について
2026年6月時点で、『父がしたこと』より後に刊行された新作長編・短篇集として当編集部が確認できる確定した一次情報はありません。青山文平は版元を横断しながら寡作・着実に時代小説を発表してきた作家のため、次の新刊がどの題材になるかは未知数です。最新情報は文藝春秋・新潮社・徳間書店・KADOKAWA・祥伝社など各出版社の公式サイトでのご確認をおすすめします。
青山文平の唯一のシリーズ|「半席」シリーズ(半席→泳ぐ者)

青山文平の作品の多くは一作ごとに完結する独立作ですが、明確な続きものとして読めるのが「半席」シリーズです。徒目付(とめつけ)の若侍・片岡直人が、上役の内藤雅之とともに、すでに決着がついた事件の裏にある「人がなぜそんな行動を取ったのか」という真意を探っていく連作です。
読む順番(刊行順):
1. 半席(2016)
2. 泳ぐ者(2021)
第1作『半席』は六篇からなる連作短篇集、続編の『泳ぐ者』は同じ片岡直人を主人公にした長編です。まず『半席』で人物と世界に入り、続けて『泳ぐ者』へ進むのが自然な流れです。
なお、上記以外の青山文平作品は、それぞれが独立した物語です。「読む順番」を気にする必要はなく、あらすじや受賞歴で惹かれた一冊から読み始めて大丈夫です。
青山文平のおすすめ代表作TOP10|新刊と並んで読みたい名作

| 順位 | タイトル | 発売年 | ジャンル | 入門度 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | つまをめとらば | 2015 | 時代(直木賞・連作短篇) | ★★★ |
| 2 | 鬼はもとより | 2014 | 時代(大藪春彦賞・長編) | ★★★ |
| 3 | 白樫の樹の下で | 2011 | 時代(松本清張賞・デビュー作) | ★★★ |
| 4 | 半席 | 2016 | 時代(連作短篇・シリーズ第1作) | ★★★ |
| 5 | 底惚れ | 2021 | 時代(中央公論文芸賞・柴田錬三郎賞) | ★★ |
| 6 | 泳ぐ者 | 2021 | 時代(長編・半席シリーズ) | ★★ |
| 7 | 父がしたこと | 2023 | 時代(長編・近作) | ★★ |
| 8 | 本売る日々 | 2023 | 時代(連作短篇・近作) | ★★ |
| 9 | 遠縁の女 | 2017 | 時代(短篇集) | ★★ |
| 10 | やっと訪れた春に | 2022 | 時代(長編) | ★★ |
1位: つまをめとらば(2015)
第154回直木賞受賞作にして、青山文平入門の王道。江戸に生きる下級武士たちと「女」をめぐる六篇を収めた連作短篇集です。男たちの可笑しみと哀しみ、そしてふとした救いを、研ぎ澄まされた文章で描き切ります。一篇が短く読みやすいので、まず最初に手に取りたい一冊。
2位: 鬼はもとより(2014)
第17回大藪春彦賞を受賞した長編で、藩の財政再建=「藩札」に挑む男を描いた骨太の時代小説。経済出版社に勤めた青山文平ならではの、お金と人間をめぐる視点が冴える一作です。直木賞候補にもなった代表作で、長編で読み応えを求める人におすすめ。
3位: 白樫の樹の下で(2011)
第18回松本清張賞を受賞した、青山文平の記念すべきデビュー作。江戸の世で剣に生きた男たちの友情と運命を描いた時代小説で、すでに60歳を超えてから世に出た「遅咲きの才能」のスタートラインがここにあります。後の傑作群の原点として外せない一冊。
4位: 半席(2016)
徒目付の若侍・片岡直人が、決着のついた事件の「なぜ」を探っていく連作短篇集で、青山文平唯一の続きもの「半席」シリーズの第1作。武家社会の謎解きと、人の心の奥にある切実な思いとが一体になった、ミステリ的な面白さも味わえる代表作です。
5位: 底惚れ(2021)
中央公論文芸賞と柴田錬三郎賞をダブル受賞した話題作。自分を刺した女の行方を追い、その手がかりを求めて場末で生きていく男を描いた、武家ものとは趣の異なる市井の物語です。青山文平の題材の幅と筆力を堪能できる一冊で、受賞作から入りたい人にもおすすめ。
6位: 泳ぐ者(2021)
『半席』から続く片岡直人を主人公にした長編で、「半席」シリーズの第2作。短篇集だった第1作に対し、こちらは一つの大きな謎を腰を据えて追う構成です。『半席』を読んでから手に取ると、人物への理解が深まり、いっそう味わいが増します。
7位: 父がしたこと(2023)
実在の医師・華岡青洲の事績を背景に、藩主の手術に関わることになった目付の親子と譜代の家の運命を描いた近作の長編。史実を踏まえつつ、人がぎりぎりの選択を迫られたときの心の動きを描く、青山文平らしい一作です。比較的新しい単行本から読みたい人に。
8位: 本売る日々(2023)
文政期の農村を舞台に、本を行商する書店主を語り部にした三篇の短篇集。江戸の村に生きた人々が、本を通じて知を得て生き生きと暮らす姿を描きます。武家ものとは一味違う、温かくも切れ味のある近作で、「本」をめぐる物語が好きな人にもおすすめ。
9位: 遠縁の女(2017)
文藝春秋から刊行された短篇集で、武家社会に生きる人々の機微を描いた青山文平らしい一冊。タイトル作のほか、心に残る短篇が並びます。短篇から作家の世界に入りたい人にも向いた一作です。版・在庫は下記からご確認ください。
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10位: やっと訪れた春に(2022)
祥伝社から刊行された長編で、隠居した武士が亡き友の死の真相に向き合う物語。人生の後半を迎えた人物の静かな心情を描く、円熟味のある一作です。遅咲きの作家ならではの、人生を見つめる視線が味わえます。版・在庫は下記からご確認ください。
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青山文平の新刊・代表作に関するよくある質問
Q. 青山文平の最新刊は?
A. 2026年6月時点で当編集部が確認できる比較的新しい単行本は、2023年12月にKADOKAWAから刊行された長編『父がしたこと』です。実在の医師・華岡青洲の事績を背景にした時代小説です。同年3月には文藝春秋から短篇集『本売る日々』も刊行されています。それ以降の新作は、各出版社の公式情報でのご確認をおすすめします。
Q. 青山文平の読み方は?
A. 青山文平は「あおやま ぶんぺい」と読みます。1948年神奈川県横浜市生まれ。会社員やフリーライターを経て、2011年に『白樫の樹の下で』で松本清張賞を受賞し、60歳を超えてからデビューした遅咲きの時代小説家です。
Q. 青山文平のおすすめ・初めて読むならどれ?
A. 初めて読むなら、直木賞受賞作で一篇が短く読みやすい連作短篇集『つまをめとらば』が定番です。長編で読み応えを求めるなら大藪春彦賞の『鬼はもとより』、ミステリ的な面白さを味わうなら「半席」シリーズ第1作『半席』がおすすめです。詳しくは下記の代表作TOP10をご確認ください。
Q. 青山文平にシリーズものはある?読む順番は?
A. 青山文平の作品は基本的に一作ごとに完結する独立作ですが、明確な続きものとして「半席」シリーズがあります。徒目付・片岡直人を主人公にした連作で、読む順番は①『半席』(2016)→②『泳ぐ者』(2021)の刊行順がおすすめです。それ以外の作品は独立した物語なので、好きなタイトルから読めます。
Q. 青山文平はどんな賞を受賞している?
A. 2011年『白樫の樹の下で』で第18回松本清張賞、2014年『鬼はもとより』で第17回大藪春彦賞、2016年『つまをめとらば』で第154回直木賞、2022年『底惚れ』で中央公論文芸賞と柴田錬三郎賞を受賞しています。デビュー後、立て続けに主要な文学賞を受賞してきた実力派です。
まとめ|青山文平の新刊で何を読むべきか
青山文平(あおやま ぶんぺい)は、会社員・フリーライターを経て60歳を超えてからデビューした遅咲きの時代小説家。2011年『白樫の樹の下で』で松本清張賞、2016年『つまをめとらば』で直木賞、2022年『底惚れ』で中央公論文芸賞と柴田錬三郎賞をダブル受賞するなど、デビュー後に主要な文学賞を立て続けに受賞してきた実力派です。江戸・武家ものを軸に、人の心の機微を切れ味鋭い文章で描き出す筆致が魅力です。
初めての方には:
– 直木賞受賞作『つまをめとらば』 → 一篇が短く読みやすい、青山文平入門の王道
– 『鬼はもとより』 → 藩の財政再建に挑む骨太の長編、大藪春彦賞の代表作
– 「半席」シリーズ第1作『半席』 → 武家の謎解きと人情が一体になった連作
作風の幅を味わいたい方には:
– 『底惚れ』『本売る日々』 → 武家ものの枠を離れた市井・農村の物語
– 「半席」シリーズ(『半席』→『泳ぐ者』)→ 第1作から続編へ順に
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出典・参考情報(青山文平 新刊情報の確認元)
- 新潮社 著者プロフィール「青山文平」(https://www.shinchosha.co.jp/writer/4656/)
- 文藝春秋「本の話」各書誌ページ(『つまをめとらば』『白樫の樹の下で』『本売る日々』)
- KADOKAWA 製品ページ『父がしたこと』(https://www.kadokawa.co.jp/product/322304000754)
- openBD/版元ドットコム 書誌データ(ISBN照合・最終確認: 2026年6月24日)
- Wikipedia「青山文平」項目(最終確認: 2026年6月24日)










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