『コインロッカー・ベイビーズ』は、村上龍が1980年に発表した長編小説です。デビュー作『限りなく透明に近いブルー』に続く代表作として最も多く挙げられる作品で、第3回野間文芸新人賞を受賞しました。
本ページでは、あらすじ・登場人物・受賞歴に加えて、購入時にいちばん間違えやすい「上下巻なのか1冊なのか」を整理します。
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著者・村上龍さんの逝去について
著者の村上龍さんは、2026年10月17日に自宅で逝去されました。74歳でした。版元の幻冬舎BOOKSが同年10月23日に公表し、葬儀は家族葬として執り行われたと発表されています。謹んでお悔やみ申し上げます。本ページは追悼を目的としたものではなく、村上さんが遺した作品を読み継ぐための資料としてまとめています。
『コインロッカー・ベイビーズ』の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 村上龍 |
| 単行本 | 1980年10月28日・講談社(上下2巻) |
| 現在の版 | 新装版(講談社文庫)/2009年7月15日発売・1冊 |
| ページ数 | 576ページ(A6判) |
| 定価 | 1,100円(本体1,000円) |
| ISBN | 978-4-06-276416-2 |
| 受賞 | 第3回野間文芸新人賞(1981年11月) |
| 候補 | 第12回星雲賞(1981年8月・ノミネート) |
購入時の注意|「上下巻」は旧版、現行の新装版は1冊

この作品でいちばん多い混乱が、巻数です。
- 1980年の単行本 … 講談社から上下2巻で刊行
- 1984年の講談社文庫 … 上下2巻(上 ISBN 4061831585/下 4061831593)
- 2009年の新装版(講談社文庫) … 576ページの1冊にまとまっている
つまり「上巻だけ買ってしまった」という失敗が起きるのは旧版です。いま新刊で買うなら新装版の1冊で全編が読めます。中古で旧文庫版を買う場合だけ、上下がそろっているかを確認してください。
あらすじ|コインロッカーで生まれた2人
版元・講談社による紹介では、物語は次のように要約されています。
1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。母親を探して九州の孤島から消えたハシを追い、東京へとやって来たキクは、鰐のガリバーと暮らすアネモネに出会う。キクは小笠原の深海に眠るダチュラの力で街を破壊し、絶対の解放を希求する。
コインロッカーに遺棄された2人の乳児が生き延び、養護施設で出会い、それぞれ正反対の方向に突き進んでいくというのが本作の骨格です。歌手を目指して都市に溶けていくハシと、破壊の手段を探し続けるキク。2人の軌跡が離れていくほど、物語の密度が上がっていきます。
主な登場人物
| 人物 | 立ち位置 |
|---|---|
| キク(関口菊之) | コインロッカーに遺棄された主人公の一人。棒高跳びの選手 |
| ハシ(溝内橋男) | もう一人の「コインロッカー・ベイビー」。歌手を目指す |
| アネモネ | 鰐のガリバーと暮らすモデルの少女 |
| ミスターD | ハシのスポンサーとなる人物 |
第3回野間文芸新人賞|受賞は刊行の翌年
本作は1980年10月の刊行後、1981年11月に第3回野間文芸新人賞を受賞しました。「1980年受賞」と書かれている資料を見かけますが、1980年は刊行年、受賞は1981年です。同年8月には第12回星雲賞の候補にもなっています(受賞はしていません)。
村上龍はこの前に『限りなく透明に近いブルー』で第75回芥川賞を受賞していますが、そちらは176ページの短い作品でした。576ページの本作で、長編作家としての評価が決まったと言えます。
舞台・ラジオドラマ|映画化はされていない
| 年 | 媒体 | 内容 |
|---|---|---|
| 1981年8月 | ラジオ | FM東京でラジオドラマとして放送 |
| 2016年・2018年 | 舞台 | 舞台版を上演(A.B.C-Zの橋本良亮・河合郁人が主演) |
長く映画化が取り沙汰されてきた作品ですが、2026年10月時点で劇場公開された映画版は確認できません。「映画を探しているのに見つからない」という場合は、舞台版やラジオドラマと混同している可能性があります。
よくある質問
Q. 『コインロッカー・ベイビーズ』は上下巻ですか?
A. 版によって違います。1980年の単行本と1984年の講談社文庫は上下2巻ですが、現在流通している新装版(講談社文庫・2009年)は576ページの1冊です。新刊で買う場合は1冊で全編が読めます。
Q. どんな話ですか?
A. 1972年夏にコインロッカーに遺棄された2人の乳児、キクとハシが生き延び、やがて正反対の方向へ進んでいく長編です。歌手を目指すハシと、破壊の手段を求めるキクの軌跡が描かれます。
Q. 何の賞を取りましたか?
A. 1981年11月に第3回野間文芸新人賞を受賞しました。1981年8月には第12回星雲賞の候補にもなっています。
Q. 映画化されていますか?
A. 2026年10月時点で劇場公開された映画版は確認できません。1981年にFM東京でラジオドラマ化され、2016年・2018年には舞台版が上演されています。
Q. 村上龍の作品ではどのくらいの長さですか?
A. 576ページで、村上龍の長編のなかでは長い部類です。短い作品から入りたい場合は176ページの『限りなく透明に近いブルー』が向いています。
まとめ|まず「新装版の1冊」を選べば間違いない
『コインロッカー・ベイビーズ』は、村上龍の代表長編として最も多く挙げられる作品です。購入時は上下巻の旧版ではなく、576ページ1冊の新装版(講談社文庫)を選べば確実です。
村上龍のほかの作品との比較は村上龍のおすすめ小説ランキングにまとめています。
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出典・参考情報
- 講談社 公式製品情報『新装版 コインロッカー・ベイビーズ』(発売日・判型・ページ数・定価・ISBN・内容紹介)
- 「文学賞の世界」村上龍の受賞記録(第3回野間文芸新人賞・第12回星雲賞候補)
- NHK・共同通信・オリコンニュース 各報道(2026年10月23日/逝去日・年齢・発表者)
- Wikipedia「コインロッカー・ベイビーズ」項目(単行本の刊行日と巻数・登場人物・舞台化/最終確認: 2026年10月23日)




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