北村薫(きたむら・かおる、1949年生まれ)は、1989年に『空飛ぶ馬』でデビューした作家です。1991年に『夜の蝉』で第44回日本推理作家協会賞、2009年に『鷺と雪』で第141回直木賞を受賞し、2015年には第19回日本ミステリー文学大賞、2023年には『水 本の小説』で第51回泉鏡花文学賞を受けています。
人が死なないミステリー=「日常の謎」というジャンルを定着させた作家として知られます。シリーズが複数あるので、本ページでは読む順番込みで整理します。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
- 「日常の謎」の原点『空飛ぶ馬』をワンクリック
- Kindle・文庫・中古もまとめてチェック可能
- 主要作は創元推理文庫・新潮文庫・文春文庫で入手できます
北村薫のおすすめ|まず結論(初心者はこの3冊から)
- はじめての1冊は『空飛ぶ馬』 … 《円紫さんと私》シリーズ第1作。人が死なないミステリーの代表作です。
- 直木賞受賞作から入るなら『鷺と雪』 … 《ベッキーさん》シリーズ第3作。ただしシリーズものなので第1作から読むのが本来です。
- 1冊で完結するものなら『スキップ』 … 17歳の少女が目覚めると42歳になっていた、という時間三部作の1作目。
北村薫のおすすめ 人気ランキングTOP10

順位は、①代表作としての定着度、②入門しやすさ、③現在も文庫で入手しやすいかから、ヨムマップ編集部が整理しました。
| 順位 | タイトル | 文庫 | 受賞・特徴 | 入門度 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 空飛ぶ馬 | 創元推理文庫 | 《円紫さんと私》第1作 | ★★★ |
| 2 | スキップ | 新潮文庫 | 時間三部作・第114回直木賞候補 | ★★★ |
| 3 | 夜の蝉 | 創元推理文庫 | 第44回日本推理作家協会賞 | ★★★ |
| 4 | 鷺と雪 | 文春文庫 | 第141回直木賞・《ベッキーさん》第3作 | ★★ |
| 5 | ターン | 新潮文庫 | 時間三部作の2作目 | ★★★ |
| 6 | 六の宮の姫君 | 創元推理文庫 | 第14回吉川英治文学新人賞候補 | ★★ |
| 7 | 玻璃の天 | 文春文庫 | 《ベッキーさん》第2作・直木賞候補 | ★★ |
| 8 | ひとがた流し | 新潮文庫/朝日文庫 | 第136回直木賞候補 | ★★ |
| 9 | 水 本の小説 | — | 第51回泉鏡花文学賞 | ★★ |
| 10 | 街の灯 | — | 《ベッキーさん》第1作 | ★★★ |
1位. 空飛ぶ馬(創元推理文庫)
女子大生の「私」が、落語家の春桜亭円紫さんに日常の小さな謎を解いてもらうという連作短編集です。1989年刊行で、「このミステリーがすごい!」第2回で2位に入りました。
人が死なないミステリー=「日常の謎」というジャンルの原点とされる作品です。1編が短く読みやすいので、北村薫を初めて読むならここからが最も自然です。
2位. スキップ(新潮文庫)
17歳の少女が居眠りから覚めると、42歳の高校教師になっていた——という長編です。1996年1月に第114回直木賞の候補になりました。
『ターン』『リセット』と合わせて「時間三部作」と呼ばれますが、話はつながっていないので1冊だけで読めます。シリーズに踏み込みたくない人に向いています。
3位. 夜の蝉(創元推理文庫)
《円紫さんと私》シリーズの第2作で、1991年3月に第44回日本推理作家協会賞を受賞しました。「このミステリーがすごい!」第3回でも2位に入っています。
『空飛ぶ馬』の次に読む1冊です。
4位. 鷺と雪(文春文庫)
2009年7月に第141回直木賞を受賞した作品です。昭和初期の東京を舞台に、令嬢・英子と女性運転手ベッキーさんが謎を解く《ベッキーさん》シリーズの第3作にあたります。
直木賞受賞作ですが、シリーズの3作目です。『街の灯』『玻璃の天』から順に読むほうが楽しめます。
5位. ターン(新潮文庫)
時間三部作の2作目です。毎日同じ時間に戻ってしまう世界に閉じ込められた女性を描きます。『スキップ』同様、1冊で完結します。
6位. 六の宮の姫君(創元推理文庫)
《円紫さんと私》シリーズの作品で、芥川龍之介の同名短編をめぐる文学ミステリーです。1993年に第14回吉川英治文学新人賞の候補になりました。
7〜10位|さらに読みたい作品
- 7位 玻璃の天(文春文庫) … 《ベッキーさん》第2作。2007年に第137回直木賞の候補になりました。
- 8位 ひとがた流し … 2007年に第136回直木賞の候補。新潮文庫と朝日文庫の両方で出ています。
- 9位 水 本の小説 … 2023年10月に第51回泉鏡花文学賞を受賞した近年の代表作。
- 10位 街の灯 … 《ベッキーさん》シリーズの第1作。直木賞を受賞した『鷺と雪』はこの続きです。
※9・10位は版が複数あるため、書影カードは掲載していません。購入時は最新の版をご確認ください。
シリーズの読む順番
北村薫は複数のシリーズを持っています。直木賞受賞作がシリーズ3作目という点に注意してください。
| シリーズ | 読む順番 |
|---|---|
| 《円紫さんと私》 | 空飛ぶ馬 → 夜の蝉 → 秋の花 → 六の宮の姫君 → 朝霧 |
| 《ベッキーさん》 | 街の灯 → 玻璃の天 → 鷺と雪(直木賞) |
| 時間三部作 | スキップ/ターン/リセット(話はつながっていないのでどれからでも可) |
《円紫さんと私》シリーズは2018年に第3回吉川英治文庫賞の候補にもなっています。
北村薫の受賞歴
| 年 | 賞 | 対象 |
|---|---|---|
| 1991年3月 | 第44回日本推理作家協会賞 | 『夜の蝉』 |
| 2006年5月 | 第6回本格ミステリ大賞 | 『ニッポン硬貨の謎』 |
| 2009年7月 | 第141回直木賞 | 『鷺と雪』 |
| 2015年10月 | 第19回日本ミステリー文学大賞 | (長年の功績に対して) |
| 2023年10月 | 第51回泉鏡花文学賞 | 『水 本の小説』 |
直木賞には『スキップ』『ターン』『語り女たち』『ひとがた流し』『玻璃の天』で5度候補になったのち、6度目の『鷺と雪』で受賞しました。
北村薫のおすすめをタイプ別に
| こんな人に | おすすめ |
|---|---|
| 日常の謎から入りたい | 空飛ぶ馬 |
| 1冊で完結するものを | スキップ/ターン |
| 直木賞受賞作から | 鷺と雪(ただし街の灯から推奨) |
| 文学ミステリーが好き | 六の宮の姫君 |
| 近年の作品を読みたい | 水 本の小説 |
よくある質問
Q. 北村薫は何から読むのがおすすめ?
A. 『空飛ぶ馬』(創元推理文庫)です。《円紫さんと私》シリーズの第1作で、「日常の謎」というジャンルの原点にあたります。
Q. 直木賞を受賞した作品はどれですか?
A. 『鷺と雪』です。2009年7月に第141回直木賞を受賞しました。ただし《ベッキーさん》シリーズの第3作なので、『街の灯』『玻璃の天』から読むことをおすすめします。
Q. 「日常の謎」とは何ですか?
A. 殺人事件が起きないミステリーのことです。日常のちょっとした不思議を論理的に解いていく形式で、北村薫の『空飛ぶ馬』がその原点とされています。
Q. シリーズものばかりですか?
A. いいえ。『スキップ』『ターン』などの時間三部作は1冊で完結し、話もつながっていません。シリーズに踏み込みたくない場合はこちらから読んでください。
Q. 直木賞には何度候補になったのですか?
A. 5度候補になったのち、6度目の『鷺と雪』で受賞しました。候補作は『スキップ』『ターン』『語り女たち』『ひとがた流し』『玻璃の天』です。
まとめ|まずは『空飛ぶ馬』から
北村薫は「日常の謎」というジャンルを定着させ、6度目の候補で直木賞を受賞した作家です。入口に迷ったら『空飛ぶ馬』。1冊で完結するものがよければ『スキップ』、直木賞受賞作を目指すなら『街の灯』から順に進んでください。
こんな記事も読まれています
出典・参考情報
- 東京創元社 公式製品情報『空飛ぶ馬』『夜の蝉』『六の宮の姫君』/新潮社 公式製品情報『スキップ』『ターン』『ひとがた流し』/文藝春秋 公式製品情報『鷺と雪』『玻璃の天』
- 「文学賞の世界」北村薫の受賞・候補記録(日本推理作家協会賞・本格ミステリ大賞・直木賞・日本ミステリー文学大賞・泉鏡花文学賞・直木賞候補5回ほか)
- openBD(書誌・ISBNの確認)









コメント