朝井リョウの男子チアリーディング青春小説『チア男子!!』を読むべき理由を、テーマ・受賞歴・アニメ化・読みどころ4観点で完全解説。「男子だけのチアリーディングチーム」という珍しい題材で、大学青春小説の新領域を切り拓いた1冊の魅力を、ネタバレを最小限に紹介します。
最終更新日: 2026年5月26日
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
- 朝井リョウの男子チアリーディング青春小説
- 第3回天竜文学賞(高校生選書)受賞作
- 2016年Brain’s Base制作TVアニメの原作
チア男子!!とは|「男子だけのチアリーディング」を題材にした青春小説
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 朝井リョウ |
| ジャンル | 青春小説/スポーツ/群像劇 |
| 単行本発売 | 2010年9月(集英社) |
| 文庫化 | 2012年5月(集英社文庫) |
| 受賞 | 第3回天竜文学賞(高校生選書・2011年) |
| 題材 | 大学男子チアリーディングチーム「BREAKERS」 |
| TVアニメ化 | 2016年7月〜9月放送(Brain’s Base制作・全12話) |
| 主要キャラ | 晴希・一馬・徹・伴・尚臣・玄米ほか |
| 関連作 | 桐島、部活やめるってよ・何者・正欲 |
朝井リョウが『桐島、部活やめるってよ』に続いて発表した男子チアリーディング青春小説。実在の早稲田大学男子チアリーディングチーム「SHOCKERS」を取材して書かれた異色の青春群像劇です。
チア男子!!のあらすじ|柔道部から男子チアへ

主人公・晴希(はるき)は大学1年生。怪我で柔道部を辞めた直後、幼馴染みの一馬(かずま)から「大学初の男子チアリーディングチームを作ろう」と誘われます。最初は乗り気でなかった晴希も、徐々に「男だけのチアリーディング」というあり得ない夢に巻き込まれていく…。
大学初の男子チアチーム「BREAKERS」結成のメンバーは:
- 晴希(はるき): 元柔道部・主人公
- 一馬(かずま): 晴希の幼馴染み・チーム発起人
- 徹(とおる): 一馬の弟分
- 伴(ばん): 体育系大学院生
- 尚臣(なおおみ): 内気な男子学生
- 玄米(げんまい): 体育会系・宴会部長気質
それぞれがチアリーディングの素人から始めて、人前で笑顔を作る・人を応援するという未知の世界に飛び込んでいきます。「男だから笑えない・恥ずかしい」という壁を超えて、チアリーディングが持つ「人を応援する力」にチームが目覚めていく感動の青春小説。
チア男子!!の3つの読みどころ

1. 「男子チアリーディング」という珍しい題材
本作の最大の特徴は、「男子だけのチアリーディングチーム」という日本ではまだ珍しい題材を青春小説として描き切った点。「男なのにチア?」という偏見から始まり、「人を応援することの意味」を発見していくドラマは、ジャンルとしての新領域を切り拓いています。
2. 「笑顔」を作る難しさを描く筆致
チアリーディングの本質は「観客と選手を応援する笑顔」。しかし「男だから笑えない・恥ずかしい」という壁を抱える6人が、人前で笑顔を作る練習から始めるプロセスは、本作のハイライト。スポーツ青春小説でありながら、人間性を磨く修行のようなドラマが展開されます。
3. 朝井リョウの群像劇の若年版
『桐島部活』で描かれた「高校生群像劇」から『何者』の「大学生就活群像劇」へと進む途中に位置する本作は、「大学生スポーツ群像劇」として朝井リョウの作家としての中継点。6人それぞれのキャラクターと成長を描く構成は、後の朝井作品にも引き継がれる手法です。
チア男子!!のTVアニメ版(2016年・Brain’s Base)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 放送開始 | 2016年7月5日 |
| 放送局 | TOKYO MX系 |
| 制作 | Brain’s Base |
| 監督 | 吉村愛 |
| 全話数 | 全12話 |
2016年7月〜9月にかけてTOKYO MX系で放送されたBrain’s Base制作のTVアニメ全12話。晴希(CV: 内山昂輝)・一馬(CV: 増田俊樹)を中心に、原作の6人の物語を映像化。男子チアリーディングのアクロバティックなパフォーマンスをアニメーションで再現する難題に取り組んだ意欲作です。
チア男子!!と朝井リョウの他作品の関係
朝井リョウの作品では、「群像劇による若者像の年代別描写」が一貫しています:
| 関連作品 | 概要 | 関係性 |
|---|---|---|
| 桐島、部活やめるってよ | デビュー作・第22回小説すばる新人賞 | 高校生の群像劇 |
| チア男子!! | 第3回天竜文学賞 | 大学生スポーツ青春群像劇 |
| 何者 | 第148回直木賞 | 大学生就活群像劇 |
| 何様 | 関連短編集 | 『何者』の後日譚 |
| 正欲 | 第34回柴田錬三郎賞 | 多様性社会派長編 |
| イン・ザ・メガチャーチ | 2026年直木賞×本屋大賞W受賞 | 朝井リョウ最新作 |
『桐島部活』(高校生)→『チア男子!!』(大学生スポーツ)→『何者』(大学生就活)→『正欲』(社会人)と読み進めると、朝井リョウの「若者の年代別群像劇」を体系的に味わえます。
チア男子!!の読了時間と難易度
- 読了時間目安: 約4〜5時間(集英社文庫版・約350ページ)
- 難易度: ★☆☆☆☆(極めて読みやすい・朝井リョウの平易な筆致)
- おすすめタイプ: 青春小説好き/スポーツ小説好き/群像劇好き/朝井リョウファン
短編感覚で読める長編で、スポーツ青春小説の入門書としても優秀。大学生の方には特に刺さる1冊です。
チア男子!!に関するよくある質問
Q. チアリーディング未経験でも楽しめる?
A. 問題なく楽しめます。むしろ「素人から始めるチアリーディング」が物語のメインテーマなので、未経験者の方が共感しやすい構造。読了後に大会動画やパフォーマンス映像を見たくなる1冊です。
Q. 朝井リョウの最初の1冊として選ぶのはアリ?
A. 『桐島部活』・『何者』の方が入門としては定番ですが、「スポーツ青春小説好き」であれば本作から入るのも十分アリ。明るい読後感が魅力です。
Q. アニメ版だけ観るのもアリ?
A. 2016年Brain’s Base制作のアニメは原作のエピソードを丁寧に映像化しています。ただし原作には6人の内面描写がより詳細なので、両方楽しむのが理想的。
Q. 続編はある?
A. 直接的な続編はありませんが、『何者』(大学生就活)へと進むのが、朝井リョウの「若者群像劇」の自然な流れとしておすすめです。
Q. 京アニ制作ではない?
A. 京都アニメーションではなくBrain’s Base制作です。「男子だけのスポーツアニメ=京アニ」のイメージ(『Free!』など)と混同されがちですが、本作のアニメ版はBrain’s Baseが担当しています。
まとめ|チア男子!!は男子チアリーディング青春小説の名作
『チア男子!!』は、朝井リョウが書いた男子チアリーディング青春小説で、第3回天竜文学賞を受賞した群像劇の名作。「男子だけのチアチーム」という珍しい題材を通して、人を応援することの意味を見出す6人の物語を描いた1冊です。
青春小説好き・スポーツ小説好き・群像劇好き・朝井リョウファンのすべてにおすすめできる1冊。集英社文庫版で気軽に手に取って、2016年Brain’s Base制作のTVアニメ版とあわせて楽しんでみてください。
- 集英社文庫版がおすすめ・電子書籍版あり
- Brain’s Base制作TVアニメ全12話もあわせて
- 『桐島部活』『何者』『正欲』もまとめ買い可
ヨムマップは小説情報を実体験ベースで継続更新しています
チア男子!!・関連作品の読書ガイド
出典・参考情報
- 集英社『チア男子!!』公式: shueisha.co.jp
- TVアニメ「チア男子!!」公式情報
- Wikipedia「チア男子!!」項目(最終確認: 2026年5月26日)


コメント