『恋歌』は、朝井まかてが書いた歴史時代小説で、2013年8月に講談社から刊行されました。第150回直木三十五賞を受賞した作品です。主人公は樋口一葉の師・中島歌子。幕末の江戸で商家の娘として育った歌子が、一途な恋を成就させて水戸の藩士に嫁ぐものの、その夫は尊王攘夷の急先鋒・天狗党の志士でした。この記事では、あらすじ・読みどころ・書誌情報まで紹介します。
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恋歌とは|第150回直木賞を受賞した歴史小説
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 朝井まかて |
| ジャンル | 歴史時代小説・幕末 |
| 単行本 | 2013年8月(講談社・本体1,600円) |
| 単行本ISBN | 978-4-06-218500-4 |
| 文庫 | 2015年10月(講談社文庫・あ119-5) |
| 文庫ISBN | 978-4-06-293191-5 |
| 受賞 | 第150回直木三十五賞 |
| 主人公 | 中島歌子(樋口一葉の師) |
| 題材 | 天狗党/尊王攘夷/幕末から明治へ |
『恋歌』は、朝井まかてが幕末から明治を舞台に書いた歴史時代小説です。
2013年8月に講談社から刊行され、2015年10月に講談社文庫に収められました。
講談社は本作の紹介を、幕末から明治へと駆け抜けた歌人を描く直木賞受賞作と結んでいます。
第150回直木三十五賞受賞作です。
主人公の中島歌子は、樋口一葉の師にあたる歌人です。
恋歌のあらすじ|歌人が抱えていた知られざる過去

版元が公表しているあらすじの範囲で、物語の入り口を整理します。
樋口一葉の師が抱えていたもの
講談社の紹介は、樋口一葉の師・中島歌子は、知られざる過去を抱えていたという一文から始まります。
幕末の江戸、商家の娘
歌子は、幕末の江戸で商家の娘として育ちました。
一途な恋と、水戸への輿入れ
そして歌子は、一途な恋を成就させ水戸の藩士に嫁ぎます。
夫は天狗党の志士だった
しかし、夫は尊王攘夷の急先鋒・天狗党の志士でした。
内乱、そして投獄
やがて内乱が勃発すると、歌子ら妻子も逆賊として投獄されます。
幕末から明治へと駆け抜けた歌人——それが講談社による本作の紹介です。
この先がどうなるかは、ぜひ本編でお確かめください。
恋歌の3つの読みどころ

1. 「歌人の伝記」として始まらないこと
本作の主人公は歌人ですが、講談社の紹介が最初に置くのは歌の話ではありません。
知られざる過去を抱えていたという一文です。
| 一般に知られている中島歌子 | 本作が描くもの |
|---|---|
| 樋口一葉の師 | 幕末の江戸で商家の娘として育った日々 |
| 歌の世界の人 | 一途な恋を成就させ水戸の藩士に嫁いだこと |
| — | 逆賊として投獄された過去 |
後世に名を残した人物の、名を残す前の時間を掘り起こす構成になっています。
2. 恋の成就が、そのまま過酷さの入口になること
歌子は一途な恋を成就させます。物語としては幸福な達成です。
ところがその相手が、尊王攘夷の急先鋒・天狗党の志士でした。
恋が叶ったことが、そのまま歴史の渦中に入ることを意味していた——
この反転が本作の骨格です。
タイトルの『恋歌』が、単に恋の歌を指すだけではないことがここで効いてきます。
3. 巻き込まれる側から幕末を見ること
内乱が勃発すると、歌子ら妻子も逆賊として投獄されます。
志士の側からでも、幕府の側からでもなく、
妻子として巻き込まれた側から幕末が描かれる点が、本作の視点です。
天狗党の乱そのものの史実解説には、本記事では踏み込みません。
版元が公表しているのは、尊王攘夷の急先鋒・内乱の勃発・逆賊としての投獄という範囲までです。
恋歌の版の違い|単行本と講談社文庫

| 版 | 刊行 | 定価 | ISBN |
|---|---|---|---|
| 単行本 | 2013年8月 | 本体1,600円 | 978-4-06-218500-4 |
| 講談社文庫 | 2015年10月 | — | 978-4-06-293191-5 |
手に取りやすいのは講談社文庫(あ119-5)です。
なお、「本屋が選ぶ時代小説大賞」の受賞については講談社の内容紹介に記載が無いため、
本記事では受賞歴として第150回直木三十五賞のみを挙げています。
朝井まかての他の作品は朝井まかての作品ガイドにまとめています。
歴代の受賞作は直木賞 歴代受賞作と最新受賞作にまとめています。
恋歌と同じ時代を描いた作品
本作が扱うのは幕末から明治の時代です。
ヨムマップでは同じ時代を扱った歴史時代小説のレビューも公開しています。
- 燃えよ剣(司馬遼太郎)——新選組副長・土方歳三の生涯を描いた長編。
同じ幕末を、戦う側から描いた作品として読み比べられます。 - 木挽町のあだ討ち(永井紗耶子)——江戸の芝居町を舞台にした直木賞・山本周五郎賞受賞作。
『恋歌』は、幕末を「巻き込まれた妻子の側」から描くという点で、これらとは立ち位置が異なります。
恋歌の読了時間と難易度
- 読了時間目安: 約6〜8時間(講談社文庫)
- 難易度: ★★★☆☆(幕末史・天狗党の予備知識があると読みやすい)
- おすすめタイプ: 直木賞受賞作を読みたい人/幕末を女性の視点から読みたい人/歴史時代小説で人物伝を好む人
天狗党という題材は幕末のなかでも馴染みが薄いため、
名前を知らなくても読めますが、尊王攘夷という語の意味だけ押さえておくと入りやすい作品です。
恋歌に関するよくある質問
Q. 恋歌は何の賞を受賞した?
A. 第150回直木三十五賞です。講談社の内容紹介にも「直木賞受賞作」と明記されています。
Q. 恋歌の主人公は誰?
A. 中島歌子です。樋口一葉の師にあたる歌人として紹介されています。
講談社は「樋口一葉の師・中島歌子は、知られざる過去を抱えていた」という一文から内容紹介を始めています。
Q. 恋歌はどんな時代を描いている?
A. 幕末から明治です。
歌子は幕末の江戸で商家の娘として育ち、水戸の藩士に嫁ぎます。
夫は尊王攘夷の急先鋒・天狗党の志士で、内乱が勃発すると歌子ら妻子も逆賊として投獄されます。
Q. 恋歌は文庫で読める?
A. 読めます。2015年10月刊の講談社文庫(あ119-5・ISBN 978-4-06-293191-5)です。
まとめ|恋歌は恋の成就が過酷さの入口になる物語
『恋歌』は、朝井まかてが幕末から明治を舞台に書き、
樋口一葉の師・中島歌子は、知られざる過去を抱えていました。
幕末の江戸で商家の娘として育った歌子は、一途な恋を成就させ水戸の藩士に嫁ぎます。
しかし、夫は尊王攘夷の急先鋒・天狗党の志士。
やがて内乱が勃発すると、歌子ら妻子も逆賊として投獄されます。
読みどころは、恋が叶ったことが、そのまま歴史の渦中に入ることを意味していたという反転と、
志士でも幕府でもなく、巻き込まれた妻子の側から幕末を見る視点です。
2013年8月に単行本、2015年10月に講談社文庫で読めます。
- 第150回直木三十五賞受賞作
- 幕末を巻き込まれた側から描く歴史小説
- 単行本・講談社文庫・電子書籍版が選べる
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恋歌・関連作品の読書ガイド
出典・参考情報
- 講談社 製品詳細ページ『恋歌』(内容紹介・単行本 2013年8月刊・本体1,600円・ISBN 978-4-06-218500-4・直木賞受賞作)
- 国立国会図書館サーチ 書誌データ(講談社 2013年8月 ISBN 978-4-06-218500-4/講談社文庫 2015年10月15日 あ119-5 ISBN 978-4-06-293191-5・書名・著者・出版社・レーベル・刊行年月)
- openBD 書誌データ(ISBN 9784062185004/9784062931915・書名・著者・出版社・レーベル・刊行年月)
- 最終確認: 2026年8月21日




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