『卯月の雪のレター・レター【新装版】』は、『medium 霊媒探偵城塚翡翠』で知られる相沢沙呼の青春ミステリ短編集で、2026年9月30日に創元推理文庫から出ます。新作ではありません。2013年の単行本、2016年の文庫に続く3度目の版です。死んだ祖母から祖父へ手紙が届く表題作ほか、少女たちの心を描いた全5編が入ります。この記事では、収録作と刊行の系譜を一次資料で整理します。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
※本記事は発売前に公表された情報にもとづいています。
- 2026年9月30日・創元推理文庫・294ページ・990円(税込)
- 2013年の単行本『Red Strings』が原本/3度目の版
- 全5編の青春ミステリ短編集・解説=紅玉いづき
卯月の雪のレター・レターとは|3度目の版になる初期短編集
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 相沢沙呼(1983年・埼玉県生まれ) |
| レーベル | 創元推理文庫 |
| 発売日 | 2026年9月30日 |
| 判型・頁 | 文庫判・294ページ |
| 価格 | 990円(税込・本体900円) |
| 解説 | 紅玉いづき |
| 収録 | 全5編 |
| 旧版 | 創元推理文庫(2016年3月20日・ISBN 978-4-488-42313-1) |
| ISBN | 978-4-488-42314-8 |
出典:版元ドットコム(東京創元社登録データ・新装版)、版元ドットコム(同・2016年文庫)、国立国会図書館サーチ(2026年9月28日時点)
🔴 元は『Red Strings』という副題の付いた単行本だった
この本は3度目の版です。しかも最初の版は書名が違います。
国立国会図書館サーチに記録された単行本の書名は、『卯月の雪のレター・レター : Red Strings』。2013年11月21日に東京創元社から四六判256ページで出ています(ISBN 978-4-488-02725-4)。
出典:国立国会図書館サーチ、版元ドットコム(単行本)(2026年9月28日時点)
副題「Red Strings」は2016年の文庫化で外れ、以後は使われていません。古書やレビューで『Red Strings』の名を見かけたら、本作と同じ本です。
卯月の雪のレター・レターの収録作|全5編

版元ドットコムに登録された新装版の内容紹介には、収録作が明記されています。
| # | 収録作 |
|---|---|
| 1 | 小生意気リゲット |
| 2 | こそどろストレイ |
| 3 | チョコレートに、躍る指 |
| 4 | 狼少女の帰還 |
| 5 | 卯月の雪のレター・レター(表題作) |
出典:版元ドットコム(東京創元社登録データ)(2026年9月28日時点)
表題作のあらすじ
読書好きでおとなしい高校生・小袖は、母方の祖母の七回忌で、今春から同じ学校に通うことになる従妹から奇妙な質問をされます。
「死んだ人から、手紙って来ると思う?」
祖父宛に最近届いたという手紙は、六年前に亡くなった祖母が昔に書いたもののようでした。なぜ今頃になって届いたのか。
出典:版元ドットコム(東京創元社登録データ)(2026年9月28日時点)
他の収録作について
旧版(2016年文庫)の紹介文には、他の収録作の内容も書かれています。
- 小生意気リゲット——両親を亡くした後、就職を機に「わたし」は妹を引き取る。ふたりで懸命に生きてきたが、最近になって妹が不可解な行動を取るようになる。姉妹のあやうい関係を描く
- 狼少女の帰還——教育実習先の小学校で出会った、“嘘つき”と呼ばれる少女の言葉の真意を、実習生が読み解く
出典:版元ドットコム(東京創元社登録データ・2016年文庫)(2026年9月28日時点)
卯月の雪のレター・レターの3つの読みどころ

1. 死者も事件も出てこない「日常の謎」
5編とも殺人は起きません。届いた手紙、妹の不可解な行動、嘘つきと呼ばれる少女の言葉——謎の正体は人の気持ちです。
『medium 霊媒探偵城塚翡翠』で相沢沙呼を知った人には、同じ作者の別の顔に見えます。本格ミステリの大仕掛けではなく、目の前の相手が何を隠しているのかを読むタイプの短編が並びます。
2. 「少女たちの心理」を軸にした連作ではない連作
5編に共通の主人公はいません。姉と妹、実習生と小学生、高校生と従妹——組み合わせは毎回変わります。
それでも読後に一冊としてまとまるのは、どの編でも「言葉にしない側」の理由が最後に開くからです。版元が「揺れ動く少女たちの心と、暖かさや切なさに満ちた謎を叙情豊かに描く」と書くのはこの構造を指しています。
3. デビュー4年目の相沢沙呼が読める
相沢沙呼は2009年に『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受けてデビューしました。単行本『Red Strings』は2013年——デビュー4年目の本です。
2019年の『medium 霊媒探偵城塚翡翠』で本格ミステリ大賞を受け、年末ランキングを席巻する前の作品にあたります。大仕掛けに向かう手前の、心理を細く追っていた時期の短編が読めるのが本書の位置づけです。
出典:版元ドットコム(東京創元社登録の著者プロフィール)(2026年9月28日時点)
卯月の雪のレター・レター 新装版と旧版の違い

買い間違いを防ぐための整理です。
| 単行本 | 文庫(旧版) | 新装版(本作) | |
|---|---|---|---|
| 書名 | 卯月の雪のレター・レター Red Strings | 卯月の雪のレター・レター | 同左【新装版】 |
| 刊行 | 2013年11月21日 | 2016年3月20日 | 2026年9月30日 |
| 判型・頁 | 四六判・256ページ | 文庫判・294ページ | 文庫判・294ページ |
| 価格 | 1,650円(税込) | 814円(税込) | 990円(税込) |
| 解説 | — | 登録データに記載なし | 紅玉いづき |
| ISBN | 978-4-488-02725-4 | 978-4-488-42313-1 | 978-4-488-42314-8 |
出典:版元ドットコム(新装版)、版元ドットコム(2016年文庫)、版元ドットコム(単行本)(2026年9月28日時点)
ページ数は旧文庫と同じ294ページで、収録は全5編のままです。つまり本編の中身は変わっていないとみてよい内容です。新装版で明示されているのは装いの刷新と、解説(紅玉いづき)。旧文庫を持っている人が買い直す理由は、カバーと解説に限られます。
卯月の雪のレター・レターの読了時間と、こんな人におすすめ
294ページの短編5編で、3〜4時間が目安です。1編あたり1時間弱。通勤や寝る前に1編ずつという読み方に向きます。
おすすめタイプは、『medium』で相沢沙呼を知って初期作を探している人/殺人の出てこない青春ミステリが好きな人/短編集で作家を試したい人です。
逆に、城塚翡翠のような大仕掛けの反転を期待すると肩透かしになります。本書の謎は小さく、答えは人の気持ちの側にあります。
卯月の雪のレター・レターに関するよくある質問
新装版は新作ですか
新作ではありません。2013年11月の単行本『卯月の雪のレター・レター Red Strings』、2016年3月の創元推理文庫版に続く3度目の版です。
旧版を持っています。買い直す必要はありますか
本編は同じと考えてよい内容です。ページ数(294ページ)も収録数(全5編)も旧文庫と一致します。新装版で明示されているのは装いの刷新と解説(紅玉いづき)なので、その2点に価値を感じる場合のみです。
『Red Strings』という本とは別の本ですか
同じ本です。2013年の単行本には副題「Red Strings」が付いていました。2016年の文庫化で副題が外れ、以後は使われていません。
城塚翡翠シリーズと関係がありますか
つながりはありません。同じ相沢沙呼の作品ですが、本書は独立した短編集です。『medium 霊媒探偵城塚翡翠』より6年前に書かれています。
相沢沙呼はどんな作家ですか
1983年・埼玉県生まれ。2009年『午前零時のサンドリヨン』で第19回鮎川哲也賞を受けてデビュー。マジックとミステリを融合させた作風で知られ、2019年の『medium 霊媒探偵城塚翡翠』で第20回本格ミステリ大賞を受けています。
電子版はセールとポイント還元で実質の支払いが下がることがあります。紙と電子で価格が違うので、Amazonで確認してください。
まとめ|副題が消えた本が、3度目の版で戻る
- 『卯月の雪のレター・レター【新装版】』は2026年9月30日・創元推理文庫・294ページ・990円(税込)
- 原本は2013年の単行本『卯月の雪のレター・レター Red Strings』。副題は2016年の文庫化で外れた
- 全5編(小生意気リゲット/こそどろストレイ/チョコレートに、躍る指/狼少女の帰還/表題作)
- 解説は紅玉いづき
- 旧文庫とページ数・収録数が同じ。買い直す理由はカバーと解説
『medium』の前の相沢沙呼が読める一冊です。殺人の起きないミステリを探しているなら、ここから入る手があります。
長編や積んだままの本ほど、聴くと最後までたどり着けます。
- 30日間の無料体験。期間内に解約すれば料金はかかりません
- 数十万タイトルが聴き放題(無料体験後は月額1,500円)
- 通勤・家事・散歩の時間が、そのまま読書の時間になります
※対象タイトル・料金・キャンペーン内容は変更される場合があります。作品によっては対象外です。最新の条件は公式ページでご確認ください。




コメント