『球形の囁き』は、長岡弘樹の短編集で、2026年12月9日に双葉文庫から出ます。240ページ・781円(税込・本体710円)・文庫判。2023年8月に双葉社から出た単行本の文庫化です。
先に、検索して来た方がつまずきやすい点を3つ書きます。
ひとつ目。長編ではなく短編集です。 版元は本書を「母娘シリーズ短編集の最新刊」と呼んでいます。
ふたつ目。シリーズものです。 『傍聞き』『緋色の残響』に続く3冊目にあたります。同じ母娘(刑事の羽角啓子と娘の菜月)が出てきます。
みっつ目。『傍聞き』は短編の題名でもあり本の題名でもあります。 第61回日本推理作家協会賞の短編部門を受けたのは「傍聞き」という1編で、同じ題名の短編集が2008年に出ています。 本書はその表題作の主人公を引き継いだシリーズです。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
※本記事は発売前に公表された情報にもとづいています。
- 2026年12月9日・双葉文庫・240ページ・781円(税込・本体710円)
- 単行本は2023年8月18日・232ページ・1,760円(税込)
- 『傍聞き』の羽角啓子・菜月の母娘シリーズ第3作
球形の囁きとは|長岡弘樹の母娘シリーズ短編集

まず文庫版と単行本の書誌を並べます。
| 項目 | 文庫(今回) | 単行本 |
|---|---|---|
| 版元・レーベル | 双葉社・双葉文庫 | 双葉社 |
| 発売日 | 2026年12月9日 | 2023年8月18日 |
| 判型 | 文庫判 | 四六判 |
| ページ | 240ページ | 232ページ |
| 価格 | 781円(税込・本体710円) | 1,760円(税込・本体1,600円) |
| ISBN | 978-4-575-52972-2 | 978-4-575-24659-9 |
| Cコード | — | C0093(一般・単行本・日本文学、小説・物語) |
出典:版元ドットコム『球形の囁き』(文庫)/版元ドットコム(単行本)(2026年10月19日時点)
価格は1,760円から781円へ、979円下がる
| 税込価格 | |
|---|---|
| 単行本 | 1,760円 |
| 文庫 | 781円 |
| 差 | −979円 |
出典:版元ドットコム(2026年10月19日時点)
→ 半額以下です。781円は双葉文庫の中でも安い部類で、シリーズを試す1冊としては入りやすい価格になります。
増えるのは8ページだけ
| ページ | |
|---|---|
| 単行本(四六判) | 232ページ |
| 文庫(双葉文庫) | 240ページ |
| 差 | +8ページ |
出典:版元ドットコム(2026年10月19日時点)
→ 文庫化でページが増えるのは判型が小さくなるためですが、本書の増加分は8ページと小さいです。解説が付くかどうかは、2026年10月19日時点で発表されていません。 本文が増補されたという発表もありません。
主人公は『傍聞き』のシングルマザー刑事と、その娘
双葉社の文芸サイト「COLORFUL」が、本書の内容をいちばん具体的に書いています。
45万部超のヒット作となった『傍聞き』の表題作で、主人公を務めたシングルマザー刑事の啓子と、一人娘の菜月。
新聞記者になることが将来の夢だった小六の菜月が高校生、大学生となり、そして夢を叶えたなかで数々の事件に遭遇する。
母娘の際立つ推理力が導き出した、難事件の真相とは?
前作『緋色の残響』に続く、母娘シリーズ短編集の最新刊!
出典:COLORFUL(双葉社文芸総合サイト)『球形の囁き』試し読み(2026年10月19日時点)
→ 菜月は巻を追うごとに成長しています。 『傍聞き』の時点で小学6年生だった娘が、高校生・大学生になり、やがて新聞記者になるという時間の流れが、シリーズの背骨です。
→ 『傍聞き』は45万部超と版元が明記しています。
表題作の冒頭では菜月は大学2年生
版元が公開している試し読みの冒頭から、表題作「球形の囁き」の時点の菜月の年齢が分かります。
大学も二年生に上がったとたん、菜月は早朝に登校することが多くなった。
「しょうがないよ。一限目に量子力学の実験があるんだもん。その準備をしなくちゃいけないの。」
出典:COLORFUL(双葉社文芸総合サイト)『球形の囁き』試し読み(2026年10月19日時点)
→ 表題作では大学2年生で、量子力学の実験を受けています。 新聞記者志望なのに理系の実験に出ているという設定が、ここで読めます。母・羽角啓子は刑事のままで、冒頭は午前5時の台所の場面から始まります。
球形の囁きはシリーズ何作目か|羽角啓子・菜月の3冊を読む順番

母娘シリーズは3冊です。すべて双葉社から出ています。
単行本と文庫を並べた刊行順
| # | 書名 | 単行本(双葉社) | 双葉文庫 | 文庫の背番号 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 傍聞き | 2008年・213ページ | 2011年・217ページ | な-30-02 |
| 2 | 緋色の残響 | 2020年3月19日・200ページ | 2023年・224ページ | な-30-05 |
| 3 | 球形の囁き | 2023年8月18日・232ページ | 2026年12月9日・240ページ | — |
出典:国立国会図書館サーチ/版元ドットコム(2026年10月19日時点)
1作目と2作目のあいだが12年空いている
| 区間 | 間隔 |
|---|---|
| 『傍聞き』(2008年)→『緋色の残響』(2020年) | 約12年 |
| 『緋色の残響』(2020年)→『球形の囁き』(2023年) | 約3年 |
出典:国立国会図書館サーチ(2026年10月19日時点)
→ 1作目と2作目のあいだが12年空いています。菜月が小学6年生から大学生へ成長しているのは、この刊行間隔とも対応します。作中でも現実でも、長い時間が流れているシリーズです。
文庫化は単行本の3年後で揃っている
| 巻 | 単行本 | 文庫 | 間隔 |
|---|---|---|---|
| 1 | 2008年 | 2011年 | 約3年 |
| 2 | 2020年 | 2023年 | 約3年 |
| 3 | 2023年8月 | 2026年12月 | 約3年4か月 |
出典:国立国会図書館サーチ(2026年10月19日時点)
→ 3冊とも、単行本からおよそ3年で文庫になっています。待てば文庫になるシリーズだと分かります。
どこから読んでも困らないが、1作目からが素直
各巻は短編集なので、どの巻から読んでも話は追えます。 ただし菜月の年齢が巻ごとに上がるので、『傍聞き』→『緋色の残響』→『球形の囁き』の順に読むと、成長が見えます。
→ 『傍聞き』は日本推理作家協会賞の短編部門を受けた表題作を含むので、入口としてもここが本命です。
- 240ページ・781円(税込・本体710円)・双葉文庫
- 単行本(1,760円)より979円安い
- 母娘シリーズ第3作。表題作では菜月は大学2年生
球形の囁きの3つの読みどころ

1. 短編の名手が同じ人物を18年追いかけている
長岡弘樹は1969年・山形県生まれ。2003年に「真夏の車」で小説推理新人賞を受け、2005年に『陽だまりの偽り』でデビューしました。2008年に「傍聞き」で第61回日本推理作家協会賞の短編部門を受賞しています。
→ 短編の名手として知られる書き手で、2013年の『教場』は「週刊文春ミステリーベスト10」1位になりました。その作者が、2008年から同じ母娘を書き続けているのが本シリーズです。
2. 「母も娘も推理する」という構えが珍しい
版元は「母娘の際立つ推理力」と書いています。刑事である母だけでなく、娘の菜月も推理する側です。
→ 菜月は新聞記者を目指し、やがて記者になります。 警察とジャーナリズムという、情報の取り方が違う2つの立場が同じ家にいるという設定です。同じ事件を別の経路から見る構図が作れます。
3. 240ページの短編集なので一編が短い
文庫240ページの短編集です。1編あたりの分量は短く、区切って読めます。 長岡弘樹の文章は短く刻まれるタイプなので、通勤や就寝前に1編ずつという読み方に向きます。
球形の囁きに関するよくある質問
球形の囁きはいつ文庫化されますか
2026年12月9日です。双葉文庫から781円(税込)で出ます。単行本は2023年8月18日に双葉社から出ていました。
長編ですか、短編集ですか
短編集です。版元は「母娘シリーズ短編集の最新刊」と紹介しています。
シリーズの何作目ですか
3作目です。『傍聞き』(2008年)→『緋色の残響』(2020年)→『球形の囁き』(2023年)の順で、いずれも双葉社から出ています。
『傍聞き』を読んでいないと分かりませんか
各巻は短編集なので、話そのものは追えます。 ただし娘の菜月が巻ごとに成長するので、『傍聞き』から順に読むと変化が分かります。 『傍聞き』は第61回日本推理作家協会賞短編部門を受けた表題作を含むので、入口としても向いています。
主人公は誰ですか
シングルマザーの刑事・羽角啓子と、その一人娘の菜月です。菜月は『傍聞き』の時点で小学6年生でしたが、本書の表題作では大学2年生になっています。
単行本と中身は同じですか
本文が増補されたという発表はありません。 ページ数は232ページから240ページに増えますが、これは判型が小さくなるためです。解説が付くかどうかも2026年10月19日時点で発表されていません。
収録作の題名は公表されていますか
表題作「球形の囁き」以外は、2026年10月19日時点で公表されていません。 版元は表題作の前半を試し読みとして公開しています。
長岡弘樹はどんな作家ですか
1969年・山形県生まれ。2003年に「真夏の車」で小説推理新人賞、2005年に『陽だまりの偽り』でデビュー。2008年に「傍聞き」で第61回日本推理作家協会賞短編部門を受賞し、2013年の『教場』は「週刊文春ミステリーベスト10」1位になりました。
まとめ|18年続く母娘シリーズの3冊目が979円安くなる
- 『球形の囁き』は2026年12月9日・双葉文庫・240ページ・781円(税込・本体710円)・文庫判
- 単行本は2023年8月18日・双葉社・四六判232ページ・1,760円(税込)=文庫で979円安くなる(半額以下)
- ★長編ではなく短編集。版元は「母娘シリーズ短編集の最新刊」と紹介
- ★『傍聞き』『緋色の残響』に続く3作目。いずれも双葉社・双葉文庫
- ★主人公はシングルマザー刑事の羽角啓子と娘の菜月。『傍聞き』で小6だった菜月は、本書の表題作では大学2年生
- ★『傍聞き』は45万部超と版元が明記
- ★1作目と2作目のあいだが約12年空いている(2008年→2020年)。2作目から3作目は約3年
- ★3冊とも単行本からおよそ3年で文庫化されている=待てば文庫になるシリーズ
- 表題作の冒頭は午前5時の台所の場面。菜月は量子力学の実験のため早朝に登校する
- 232ページ→240ページの+8ページは判型が小さくなるためで、本文の増補ではない
- 収録作の題名は表題作以外が未公表(2026年10月19日時点)
- 著者は「傍聞き」で第61回日本推理作家協会賞短編部門、『教場』で「週刊文春ミステリーベスト10」1位
どの巻からでも読めます。 ただし菜月の成長を追うなら、『傍聞き』から順にどうぞ。





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