今村昌弘の『兇人邸の殺人』を読むべき理由を、『屍人荘の殺人』シリーズ第3作という位置づけ・廃墟テーマパークの屋敷を舞台にした特殊設定ミステリという趣向・葉村譲と剣崎比留子の探偵コンビの3観点で完全解説。
大鉈を持った巨人が徘徊する密室で連続殺人が起きるという極限状況の本格ミステリを、ネタバレを最小限に紹介します。
最終更新日: 2026年7月23日
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- 『屍人荘の殺人』シリーズ第3作の特殊設定ミステリ
- このミス2022年版4位・週刊文春ミステリーベスト10第3位
- 創元推理文庫・電子書籍・中古版すべてチェック可能
兇人邸の殺人とは|屍人荘の殺人シリーズ第3作の特殊設定ミステリ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 今村昌弘 |
| ジャンル | 本格ミステリ/特殊設定ミステリ |
| 単行本発売 | 2021年7月(東京創元社) |
| 文庫化 | 創元推理文庫(2025年10月) |
| 文庫ISBN | 978-4-488-46613-8 |
| シリーズ | 屍人荘の殺人シリーズ 第3作 |
| ランキング | このミス2022年版4位・週刊文春ミステリーベスト10第3位 |
| 舞台 | 廃墟テーマパーク内の屋敷「兇人邸」 |
| 探偵役 | 剣崎比留子(語り手は葉村譲) |
| 前2作 | 屍人荘の殺人・魔眼の匣の殺人 |
『兇人邸の殺人』は、今村昌弘が手がける「屍人荘の殺人シリーズ」の第3作にあたる特殊設定ミステリです。
『屍人荘の殺人』『魔眼の匣の殺人』に続き、班目機関をめぐる謎を追う葉村譲と剣崎比留子が、廃墟テーマパークの屋敷「兇人邸」に足を踏み入れる物語です。
「このミステリーがすごい!」2022年版で4位、「週刊文春ミステリーベスト10」2022年版で第3位に選ばれ、シリーズの評価を確かなものにしました。
兇人邸の殺人のあらすじ|巨人が徘徊する屋敷での連続殺人

物語の舞台は、閉鎖された廃墟テーマパークの敷地内に建つ、奇妙な屋敷「兇人邸」。
班目機関を追う葉村譲と剣崎比留子
神紅大学ミステリ愛好会の葉村譲と、探偵役の剣崎比留子。
二人は「班目機関」という組織にまつわる研究成果が兇人邸に隠されているという情報を得て、ある一行とともに屋敷への潜入を試みます。
大鉈を持つ巨人と密室状況
やがて屋敷の内部で、大鉈を持った隻腕の巨人が徘徊し始め、一行は屋敷に閉じ込められてしまいます。
そして逃げ場のない状況のなか、同行者が次々と殺害されていく——。
「巨人」という超常的な脅威と、その渦中で起きる連続殺人の謎が同時進行する、シリーズならではの構図です。
兇人邸の殺人の3つの読みどころ

1. 「屍人荘」「魔眼の匣」に続く特殊設定ミステリの趣向
シリーズの魅力は、現実離れした特殊な状況設定を、あくまで本格ミステリの論理で解き明かす点にあります。
本作でも巨人が徘徊する屋敷という極限状況が、単なるホラーではなく、謎解きの前提条件として機能します。
今村昌弘が磨き続けてきた「特殊設定×本格」の趣向が、第3作でさらに深化しています。
2. 葉村譲と剣崎比留子の探偵コンビ
語り手の葉村譲と、鋭い推理力を持つ剣崎比留子。
二人が事件を通じて積み重ねてきた関係が、本作でも物語の芯になります。
シリーズを追ってきた読者ほど、二人のやり取りに深みを感じられるのが第3作の醍醐味です。
3. 極限状況が生む緊張感とフーダニット
逃げ場のない屋敷、迫りくる巨人、そして犯人は誰か——。
サバイバルの緊張感と、犯人当て(フーダニット)の論理が一体となって進みます。
極限状況だからこそ成立するトリックとロジックを、最後まで気を抜けない構成で味わえます。
兇人邸の殺人のシリーズ内での位置づけ

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| シリーズ | 屍人荘の殺人シリーズ(剣崎比留子シリーズ) |
| 本作の順番 | 第3作 |
| 前作 | 魔眼の匣の殺人(第2作) |
| 共通する主役 | 葉村譲・剣崎比留子 |
| 通底するテーマ | 班目機関と特殊設定 |
本作は、前2作から続く「班目機関」をめぐる大きな流れの一部として描かれます。
単体でも謎解きは楽しめますが、葉村と剣崎の関係や班目機関の背景は前2作を読んでいるとより理解が深まります。
はじめての方は、屍人荘の殺人シリーズの読む順番ガイドで刊行順を確認してから読み進めるのがおすすめです。
兇人邸の殺人と今村昌弘の他作品の関係
今村昌弘は、特殊設定ミステリを一貫して追求する本格派の作家です。
| 関連作品 | 概要 | 関係性 |
|---|---|---|
| 屍人荘の殺人 | シリーズ第1作 | 鮎川哲也賞・本格ミステリ大賞を受賞したデビュー作 |
| 魔眼の匣の殺人 | シリーズ第2作 | 兇人邸の直前の物語 |
| 屍人荘の殺人シリーズ | 読む順番ガイド | 刊行順・登場人物の整理はこちら |
シリーズ第1作『屍人荘の殺人』から順に読むと、班目機関をめぐる物語の全体像がつかめます。
第1作は第27回鮎川哲也賞・第18回本格ミステリ大賞を受賞したデビュー作であり、シリーズの原点です。
本作『兇人邸の殺人』は、その世界観を受け継ぎながら、新たな極限状況に挑む第3作として位置づけられます。
兇人邸の殺人の読了時間と難易度
- 読了時間目安: 約7〜9時間(創元推理文庫版・長編)
- 難易度: ★★★☆☆(特殊設定に慣れると一気に読める)
- おすすめタイプ: 屍人荘の殺人シリーズのファン/特殊設定ミステリが好きな人/フーダニットを味わいたい人
シリーズ初読でも謎解き自体は楽しめますが、葉村譲と剣崎比留子の関係や班目機関の背景は前2作を読んでいると味わいが増します。
今村昌弘の特殊設定ミステリを追いかけたい方に最適な一冊です。
兇人邸の殺人に関するよくある質問
Q. シリーズ何作目? どこから読むべき?
A. 本作は屍人荘の殺人シリーズの第3作です。
第1作『屍人荘の殺人』→第2作『魔眼の匣の殺人』→本作の順に読むと、班目機関をめぐる流れや登場人物の関係がよく分かります。
刊行順は屍人荘の殺人シリーズの読む順番ガイドで確認できます。
Q. 前作を読んでいなくても楽しめる?
A. 謎解き単体なら本作からでも楽しめます。
ただし、葉村譲と剣崎比留子の関係や「班目機関」の背景は前2作で描かれているため、シリーズを順番に読むほうがより深く味わえます。
Q. 特殊設定ミステリとは?
A. 現実には起こりにくい特殊な状況を前提に、本格ミステリの論理で謎を解くジャンルです。
本作では大鉈を持った巨人が徘徊する屋敷という設定が謎解きの土台になっています。
Q. 映像化はされている?
A. 本作『兇人邸の殺人』単体の映像化は、2026年7月時点で確認できません。
シリーズ第1作『屍人荘の殺人』は2019年に映画化されています。原作は特殊設定と本格ミステリの論理を文章でじっくり味わえるのが魅力です。
まとめ|兇人邸の殺人は屍人荘の殺人シリーズ第3作の特殊設定ミステリ
『兇人邸の殺人』は、今村昌弘が手がける屍人荘の殺人シリーズの第3作にあたる特殊設定ミステリ。
廃墟テーマパークの屋敷「兇人邸」で、大鉈を持った巨人が徘徊するなか連続殺人が起きる——極限状況を本格ミステリの論理で解き明かす一作です。
このミステリーがすごい!2022年版4位、週刊文春ミステリーベスト10第3位に選ばれ、シリーズの評価を確かなものにしました。
屍人荘の殺人シリーズのファン・特殊設定ミステリが好きな方・フーダニットを味わいたい読者におすすめできる1冊。
まずは屍人荘の殺人シリーズの読む順番ガイドで刊行順を確かめて、今村昌弘の世界を第1作から堪能してみてください。
- 創元推理文庫版がおすすめ・電子書籍版あり
- 屍人荘の殺人シリーズ第3作の特殊設定ミステリ
- シリーズ第1作・第2作もまとめてチェック可
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兇人邸の殺人・関連作品の読書ガイド
出典・参考情報
- 東京創元社『兇人邸の殺人』公式情報
- Wikipedia「兇人邸の殺人」「今村昌弘」項目
- このミステリーがすごい!2022年版・週刊文春ミステリーベスト10 2022年版 ランキング情報(最終確認: 2026年7月23日)




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