池井戸潤『俺たちの箱根駅伝』の登場人物は、「テレビ中継する側」と「走る側」の2つの陣営に分かれています。交わるのは本番の箱根駅伝だけという構成です。
先に、つまずきやすい点を3つ書きます。
ひとつ目。主役は2人います。 中継側のチーフプロデューサー・徳重亮(大泉洋)と、走る側の関東学生連合チーム監督・甲斐真人(山下智久)です。どちらか一方の物語ではありません。
ふたつ目。「関東学生連合チーム」は架空の設定ではありません。 箱根駅伝の公式サイトが実在の出場枠として説明しています。 予選会を通過しなかった大学の記録上位者から、1校1人まで選ばれるチームです。
みっつ目。そのタイムは「参考扱い」です。 箱根駅伝公式が「タイムは参考扱い」と明記しています。順位がつかないチームが本気で走るというのが、この物語の前提です。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
※本記事は物語の結末には踏み込みません。登場人物は公表済みの範囲(放送局公式・版元発表)のみを扱います(2026年10月21日時点)。
- 文春文庫 上・2026年9月2日・432ページ・968円(税込)
- 上下計816ページ。走る側と中継側が並行して進む
- 原作は2024年に完結済み。放送中でも先まで読める
俺たちの箱根駅伝の登場人物|テレビ中継する側

日本テレビの公式サイトが各話のストーリー欄で役名と俳優名を併記しています。 以下は公表済みの人物です。
徳重亮を中心に、放送局の内部が描かれる
| 役名 | 俳優 | 立場 |
|---|---|---|
| 徳重亮 | 大泉洋 | 『箱根駅伝中継』のチーフプロデューサー |
| 宮本菜月 | 伊藤沙莉 | センターディレクター |
| 前田久志 | 平原テツ | 長年中継のセンターアナウンサーを務めてきた(病気治療のため緊急入院) |
| 辛島文三 | 竹中直人 | スポーツ実況の大ベテラン。「キツい」「厳しい」「気難しい」の“3K”で知られる |
| 黒石武 | 高橋克典 | 編成局長。箱根中継に改革を求める |
| 丸太真二 | 戸塚純貴 | バラエティー番組で人気の看板アナウンサー |
出典:第3話「テレビが箱根を変えてはいけない」ストーリー|俺たちの箱根駅伝|日本テレビ(2026年10月21日時点)
→ 中継の現場で肩書きが細かく分かれています。 「センターアナウンサー」は「20人を超える各地の実況アナの指揮を執る」役だと公式が説明しています。「付け焼き刃の知識と準備では務まらない」とも書かれています。
→ 「センターディレクター」は宮本菜月(伊藤沙莉)です。放送全体の進行を指揮する立場です。
→ 対立軸は「編成局長・黒石武(高橋克典)」です。公式は「箱根中継に改革を求める編成局長」と書いており、現場の徳重と方向が食い違う構図になっています。
日本テレビ公式の「相関図」ページは写真で構成されている
→ 日本テレビの公式サイトには、ページタイトルが「相関図」になっているキャストページがあります(/orehako/cast/)。ただし中身は「※写真をクリック/タップすると詳細をご覧いただけます。」という案内と人物写真で、文字で読める関係図ではありません。
→ 役名と関係が文章で読めるのは、各話のストーリー欄です。本記事の表はそこから拾っています。
俺たちの箱根駅伝の登場人物|走る側(関東学生連合チーム)

もう一方の陣営が、箱根駅伝の予選会で敗れた大学の選手たちで構成される関東学生連合チームです。
甲斐真人が監督、青葉隼斗がキャプテン
| 役名 | 俳優 | 立場 |
|---|---|---|
| 甲斐真人 | 山下智久 | 関東学生連合チームの監督。「本選3位以上」を目標に掲げる |
| 青葉隼斗 | 小林虎之介 | キャプテン。予選会で敗れた記憶から本来の走りを取り戻せていない |
| 松木浩太 | 水沢林太郎 | 連合チームの選手。当初は監督に反発して練習で手を抜いていた |
| 平川庄介 | 山本耕史 | 東西大学の監督。箱根連覇を狙う。甲斐の学生時代のライバル |
出典:第3話「テレビが箱根を変えてはいけない」ストーリー|俺たちの箱根駅伝|日本テレビ(2026年10月21日時点)
→ 甲斐真人と平川庄介は学生時代のライバルです。公式は「学生時代、甲斐に一度も勝てなかった平川は、監督になって立場が逆転したことに優越感」と書いています。
→ 平川の台詞として「昔からよく言うでしょ。名選手必ずしも名監督にあらず、って」が公式に載っています。 甲斐が選手として強かったことが、ここから分かります。
→ このほかの出演者として、奥智哉・山田杏奈・寺尾聰が発表されています(PR TIMES)。
2つの陣営は「本番の中継」で交わる
| 陣営 | 目的 |
|---|---|
| テレビ中継側(徳重・宮本・辛島ほか) | 箱根駅伝の中継を作りきる |
| 関東学生連合チーム(甲斐・青葉・松木ほか) | 本選を走る |
| 強豪校(平川/東西大学) | 箱根連覇 |
→ 中継側は「走る側」を映す立場です。両者は同じ大会に向かいながら、立場がまったく違います。
→ 著者コメントも「ランナーとして、またそれを支える側に回って「箱根」に賭ける学生たちの情熱、タスキへの思い。その映像をリアルに届けようと奮闘するテレビマンたちの執念」と、3者を並べて書いています(日本テレビ公式)。
俺たちの箱根駅伝の「関東学生連合チーム」は実在する仕組み
ここがこの作品を理解する鍵です。 箱根駅伝の公式サイトに、出場枠として明記されています。
公式規定は「予選会を通過しなかった大学の記録上位者から1校1人まで」
関東学生陸上競技連盟加盟大学のうち、前年大会でシード権を獲得した上位10校と、10月の予選会を通過した10校、および関東学生連合を加えた合計21チームが出場します。関東学生連合チームは予選会を通過しなかった大学の記録上位者から選ばれます(1校1人まで。タイムは参考扱い)。
出典:箱根駅伝とは|東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイト(関東学生陸上競技連盟・読売新聞社/2026年10月21日時点)
→ 出場は合計21チームです。シード校10校+予選会通過10校+関東学生連合1チームという構成です。
→ 関東学生連合チームは「1校1人まで」です。同じ大学から2人は入れません。 チームメイトがいない選手が集まって1つのチームを作ります。
→ そして「タイムは参考扱い」です。順位がつきません。 勝っても記録に残らないチームが本気で走るという構造が、この物語の設定そのものです。
2026年10月17日の予選会を経て、第103回の関東学生連合が発表された
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 2026年10月17日 | 第103回箱根駅伝予選会(総合結果・チーム成績・個人結果を公式が掲載) |
| 2026年10月21日 | 第103回の関東学生連合チームのメンバーと監督が報じられる |
出典:東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイト(2026年10月21日時点・読売新聞オンラインの記事見出しを掲載)
→ 公式サイトのニュース欄に「箱根駅伝の関東学生連合チームに慶応大・成沢翔英ら6人…監督は国士舘大・小川博之氏」という読売新聞オンラインの見出しが2026年10月21日付で載っています。
→ 連合チームの監督は毎年、加盟大学の指導者から選ばれます。 ドラマで甲斐真人(山下智久)が就く「関東学生連合チーム監督」も、この実在のポジションに当たります。
→ ドラマの放送期間(2026年10月10日〜)と、実際の第103回箱根駅伝に向けた動きが並走していることになります。
俺たちの箱根駅伝は実話?モデルは公表されていない

「モデル」で検索する人が多い作品ですが、明言されたものはありません。
著者が明かしているのは「小涌園前」への疑問と十余年の取材だけ
『箱根駅伝』の中継ポイントは地名で呼ばれるのに、なぜ「小涌園前」だけが地名ではなく施設名で呼ばれるのか? こんな小さな疑問が、上下巻に及ぶ膨大なストーリーと人間ドラマに発展するとは思いませんでした。
出典:原作|俺たちの箱根駅伝|日本テレビ(原作者コメント・2026年10月21日時点)
→ 公表されているのは「執筆の発端」と「十余年にわたる綿密で膨大な取材」(日本テレビ公式)だけです。
→ 特定の人物・大学・監督をモデルにしたという説明は、版元(文藝春秋)も放送局(日本テレビ)も出していません。 作中の「東西大学」についても、モデルの発表はありません。
→ 「実話か」という問いへの答えは「取材に基づく小説」です。実際の出来事を再現した記録ではありません。
コースの数字は実際の箱根駅伝と一致する
| 項目 | 箱根駅伝公式 | 著者コメント |
|---|---|---|
| 区間数 | 10区間 | 全十区 |
| 総距離 | 217.1km | 217.1キロ |
| 往路 | 5区間・107.5km | — |
| 復路 | 5区間・109.6km | — |
出典:箱根駅伝とは|東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイト/原作|俺たちの箱根駅伝|日本テレビ(2026年10月21日時点)
→ 著者コメントの「全十区、217.1キロ」は、公式の数字とぴたりと一致します。 架空の大会に置き換えてはいません。
→ コースは東京・読売新聞社前〜箱根・芦ノ湖間です。「学生長距離界最長の駅伝競走」と公式が説明しています。
俺たちの箱根駅伝を読む前に知っておくと分かる箱根駅伝の基礎
作中の前提になっている大会の成り立ちです。
第1回は1920年2月14日・「四大校駅伝競走」として4校で始まった
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 第1回 | 1920年(大正9)2月14日午後1時スタート |
| 当時の名称 | 四大校駅伝競走 |
| 参加 | 早大・慶大・明大・東京高師(現・筑波大)の4校 |
| 創設の中心 | 金栗四三ら(「世界に通用するランナーを育成したい」) |
| 原型 | 1917年(大正6)「東京奠都五十年奉祝・東海道駅伝徒歩競走」(京都三条大橋〜上野不忍池・約516km・23区間・3日間) |
| 主催・著作権表記 | 関東学生陸上競技連盟/読売新聞社 |
出典:箱根駅伝とは|東京箱根間往復大学駅伝競走公式サイト(2026年10月21日時点)
→ 4校で始まった大会が、現在は21チーム(シード10+予選会通過10+関東学生連合1)になっています。
→ 金栗四三は1912年(明治45)ストックホルム五輪のマラソン代表で、途中棄権に終わった選手です。「世界に通用するランナーを育成したい」という思いが創設の原動力だと公式が書いています。
→ 作中でテレビ局が中継に賭ける熱量は、この「読売新聞社が主催者に名を連ねる大会」という背景とつながっています。
- 文春文庫 下・2026年9月2日・384ページ・968円(税込)
- 上下そろえて本体1,760円。単行本の3,600円から半額以下
- 走る側と中継側の両方が本番へ向かう構成
俺たちの箱根駅伝の登場人物に関するよくある質問
俺たちの箱根駅伝の主人公は誰ですか
2人います。 テレビ中継側のチーフプロデューサー・徳重亮(大泉洋)と、関東学生連合チームの監督・甲斐真人(山下智久)です。どちらか一方の物語ではなく、2つの陣営が並行して進みます。
相関図はどこで見られますか
日本テレビの公式サイトにページタイトルが「相関図」のキャストページがありますが、中身は人物写真をクリックして詳細を見る形式です。役名と関係が文章で読めるのは各話のストーリー欄です。本記事の表はそこから整理しました。
関東学生連合チームは実在しますか
実在します。 箱根駅伝公式が「予選会を通過しなかった大学の記録上位者から選ばれます(1校1人まで。タイムは参考扱い)」と説明しています。出場は合計21チームで、シード校10校+予選会通過10校+関東学生連合1チームです。
タイムが「参考扱い」とはどういう意味ですか
順位がつかないという意味です。箱根駅伝公式が関東学生連合チームについて「タイムは参考扱い」と明記しています。記録に残らないチームが本気で走るという設定が、この作品の前提です。
モデルになった大学や監督はいますか
版元も放送局も公表していません。 公表されているのは、執筆の発端が「なぜ「小涌園前」だけが地名ではなく施設名で呼ばれるのか」という疑問だったことと、「十余年にわたる綿密で膨大な取材」をしたことだけです。作中の「東西大学」についてもモデルの発表はありません。
実話ですか
小説です。 ただし日本テレビ公式が「十余年にわたる綿密で膨大な取材をもとに」と書いています。 コースの数字は実際と一致しており、著者コメントの「全十区、217.1キロ」は公式の「合計10区間(217.1Km)」と同じです。
出演者を教えてください
大泉洋(徳重亮)、伊藤沙莉(宮本菜月)、小林虎之介(青葉隼斗)、山下智久(甲斐真人)、山本耕史(平川庄介)、竹中直人(辛島文三)、高橋克典(黒石武)、戸塚純貴(丸太真二)、平原テツ(前田久志)、水沢林太郎(松木浩太)などです。このほか奥智哉・山田杏奈・寺尾聰も発表されています。
箱根駅伝はいつ始まった大会ですか
1920年(大正9)2月14日です。「四大校駅伝競走」の名称で、早大・慶大・明大・東京高師(現・筑波大)の4校で始まりました。原型は1917年の「東京奠都五十年奉祝・東海道駅伝徒歩競走」(京都三条大橋〜上野不忍池・約516km・23区間)です。
原作はどこで読めますか
文春文庫(2026年9月2日・上432ページ/下384ページ・各968円税込)です。単行本は文藝春秋(2024年4月・各本体1,800円)です。買い分けは俺たちの箱根駅伝 文庫本ガイドにまとめています。
まとめ|2陣営構成。関東学生連合は「1校1人・タイムは参考扱い」の実在枠
- 登場人物は「テレビ中継する側」と「走る側」の2陣営=徳重亮(大泉洋)と甲斐真人(山下智久)の2人が中心
- ★関東学生連合チームは架空ではない=箱根駅伝公式が「予選会を通過しなかった大学の記録上位者から選ばれます(1校1人まで。タイムは参考扱い)」と明記
- ★「タイムは参考扱い」=順位がつかない。記録に残らないチームが本気で走るという構造が物語の前提
- ★出場は合計21チーム=シード校10校+予選会通過10校+関東学生連合1チーム
- ★ドラマの放送と実際の大会の動きが並走している=2026年10月17日に第103回予選会、2026年10月21日に第103回の関東学生連合チーム(監督は国士舘大・小川博之氏)が報じられた
- ★モデルは公表されていない=版元も放送局も特定の人物・大学を明言しておらず、作中の「東西大学」についても発表はない
- ★コースの数字は実際と一致=著者コメント「全十区、217.1キロ」と公式「合計10区間(217.1Km)」が同じ。往路5区間107.5km/復路5区間109.6km
- ★日本テレビ公式の「相関図」ページは写真形式で、文字の関係図ではない。役名と関係は各話のストーリー欄に書かれている
- 中継側の肩書きが細かい=チーフプロデューサー/センターディレクター/センターアナウンサー。センターアナは「20人を超える各地の実況アナの指揮を執る」役
- 甲斐真人と平川庄介(山本耕史)は学生時代のライバルで、「学生時代、甲斐に一度も勝てなかった」と公式が書いている
- 対立軸は編成局長・黒石武(高橋克典)=「箱根中継に改革を求める」立場
- 箱根駅伝の第1回は1920年2月14日「四大校駅伝競走」で4校。創設の中心は金栗四三ら
- 執筆の発端は「なぜ「小涌園前」だけが施設名なのか」という疑問




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