『雪煙チェイス』は、東野圭吾が書いたミステリーの長編で、殺人の容疑をかけられた大学生が、自分のアリバイを証明できるただ一人の相手=スキー場で一度会っただけの女性スノーボーダーを、ゲレンデで捜し出そうとするサスペンスです。2016年12月に実業之日本社文庫から文庫書き下ろしで刊行されました。この記事では、あらすじ・追う側と追われる側が同時に走る構成の読みどころ・シリーズのどこから読むかまで紹介します。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
- 雪山シリーズ第3作・単独で読める文庫書き下ろし
- アリバイの証人を「捜す」側から描くタイムリミット劇
- 現行版は新装版(2023年10月6日・416ページ)
雪煙チェイスとは|アリバイの証人を雪山で捜す長編
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 東野圭吾 |
| 初刊 | 実業之日本社文庫・2016年12月(ISBN 978-4-408-55323-8)※文庫書き下ろし |
| 新装版 | 実業之日本社文庫・2023年10月6日・416ページ(ISBN 978-4-408-55840-0) |
| 位置づけ | 雪山シリーズ第3作 |
| 舞台 | 冬のスキー場 |
出典:実業之日本社「東野圭吾雪山祭り」特設ページ、国立国会図書館サーチ、版元ドットコム(新装版)(2026年9月14日時点)
この作品には単行本がありません。最初から文庫で書き下ろされたシリーズで、現在新刊書店に並んでいるのは2023年10月の新装版です。
雪煙チェイスのあらすじ|アリバイを証明できるのは一人だけ

大学生・竜実にかけられた容疑
主人公は大学生の竜実です。
ある殺人事件の容疑が、彼にかかります。
証人はゲレンデで会っただけの女性
事件が起きた時刻、竜実はスキー場にいました。
それを証言できるのは、そこで出会った女性スノーボーダーただ一人です。
問題は、彼がその女性の名前も連絡先も知らないことでした。
捜す竜実、追う警察
竜実は彼女を見つけるため、雪山へ戻ります。
一方で警察は、その竜実を追います。
捜索と逃走が同じゲレンデで同時に進むのが、この作品の骨格です。
雪煙チェイスの3つの読みどころ

1. 「捜す」ことがそのまま時間制限になる
アリバイ証明のミステリは、ふつう証人が出てくるところから始まります。
本作は証人を見つけられるかどうかが最後まで宙吊りです。
ゲレンデは広く、リフトは動き続け、相手は滑り続けています。捜索の物理的な難しさが、そのままサスペンスの燃料になります。
2. 追う側の視点が並走する
竜実の焦りだけでなく、彼を追う側の判断も描かれます。
読者は「見つかってほしい」と「見つかってはいけない」を同時に願う位置に置かれます。
3. スキー場の描写が筋を動かす
コースの構造、リフトの待ち時間、ウェアで人を見分けることの難しさ。
ゲレンデの実務的なディテールが、そのまま謎解きの手がかりや障害として機能します。雪山を単なる舞台装飾にしていません。
雪煙チェイスのシリーズ内の位置|どこから読むか

| 順番 | 作品 | 刊行 |
|---|---|---|
| 1 | 白銀ジャック | 2010年 |
| 2 | 疾風ロンド | 2013年 |
| 3 | 雪煙チェイス | 2016年 |
同じスキー場を舞台にした連作で、前作までの登場人物が顔を出します。
ただし事件そのものは1作ごとに独立しているため、本作から読んでも筋は分かります。
同じ雪山を舞台にした連作短編集『恋のゴンドラ』も、あわせて読むと土地勘がつきます。
雪煙チェイスの版と入手方法
| 版 | 出版社 | 刊行 |
|---|---|---|
| 文庫(初版) | 実業之日本社文庫 | 2016年12月 |
| 文庫(新装版) | 実業之日本社文庫 | 2023年10月6日・416ページ |
新刊書店で手に入りやすいのは新装版です。
雪煙チェイスの読了時間と難易度
新装版416ページで、一般的な読書速度で5〜7時間が目安です。
東野作品のなかでは特に読みやすい部類に入ります。視点の切り替えが多いものの1場面が短く、スキーやスノーボードの知識は不要です。専門用語にはその場で説明が付きます。トリックを解くより、追いつくかどうかを追いかけるタイプの読み味です。
雪煙チェイスに関するよくある質問
雪煙チェイスは単独で読めますか
読めます。雪山シリーズ第3作ですが、事件は独立しています。前2作の登場人物が出てくるため、順番に読むと関係が分かりやすくなります。
単行本はありますか
ありません。2016年12月に実業之日本社文庫から文庫書き下ろしで刊行された作品です。
新装版と旧版で中身は違いますか
どちらも同じ作品です。新刊書店で流通しているのは2023年10月の新装版(416ページ)です。
映像化されていますか
2026年1月にNHK総合・NHK BSプレミアム4Kでテレビドラマが放送されました。原作小説は本記事で扱っている実業之日本社文庫版です。
雪山シリーズはどれから読むべきですか
刊行順の『白銀ジャック』→『疾風ロンド』→本作が基本です。1作目が最も入口として軽く、シリーズの土地勘がつきます。
まとめ|広いゲレンデで一人を捜す、それだけでサスペンスになる
- 『雪煙チェイス』は、殺人の容疑をかけられた大学生が、アリバイを証明できる唯一の相手をスキー場で捜す長編
- 2016年12月・実業之日本社文庫の書き下ろしで、単行本は存在しない
- 捜索と逃走が同じゲレンデで同時進行し、雪山の実務的ディテールが謎解きの障害として効く
- 現行版は新装版(2023年10月・416ページ)
証人を見つけることが、そのまま時間との勝負になる作品です。
長編や積んだままの本ほど、聴くと最後までたどり着けます。
- 30日間の無料体験。期間内に解約すれば料金はかかりません
- 数十万タイトルが聴き放題(無料体験後は月額1,500円)
- 通勤・家事・散歩の時間が、そのまま読書の時間になります
※対象タイトル・料金・キャンペーン内容は変更される場合があります。作品によっては対象外です。最新の条件は公式ページでご確認ください。




コメント