『にぎやかな落日』は、朝倉かすみが書いた長編で、北海道で独り暮らしをする83歳のおもちさんが、持病の悪化で入院することになり、東京の娘と近くに住む嫁に支えられながら人生最晩年を過ごす物語です。2021年4月に光文社から刊行され、2023年11月に光文社文庫に入りました。著者は『平場の月』で山本周五郎賞、『けんぐゎい』で第175回直木賞を受けています。この記事では、あらすじ・読みどころ・どの版を買うかまで紹介します。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
- 第175回直木賞『けんぐゎい』の著者による長編
- 83歳・北海道で独り暮らしのおもちさんの日常を書く
- 光文社文庫版は280ページ・748円(2023年11月)
にぎやかな落日とは|直木賞作家が書いた人生最晩年の日常
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 朝倉かすみ(1960年8月10日生まれ・北海道小樽市出身) |
| 初刊 | 光文社・2021年4月(ISBN 978-4-334-91398-4) |
| 文庫 | 光文社文庫・2023年11月20日・280ページ・定価748円(ISBN 978-4-334-10121-3) |
| 主人公 | おもちさん(83歳・北海道で独り暮らし) |
| 著者の主な受賞 | 第30回吉川英治文学新人賞『田村はまだか』/第32回山本周五郎賞『平場の月』/第175回直木賞『けんぐゎい』 |
出典:光文社『にぎやかな落日』、国立国会図書館サーチ、Wikipedia『朝倉かすみ』(2026年9月13日時点)
本作自体の受賞は2026年9月時点で確認できていません。著者の受賞作は『平場の月』(山本周五郎賞)と『けんぐゎい』(直木賞)です。直木賞作家の作品を遡って読みたい人にとって、受賞作の次に手に取られている1冊という位置づけになります。
にぎやかな落日のあらすじ|八十三歳、北海道、独り暮らし

おもちさんの毎日
北海道で独り暮らしのおもちさんは八十三歳です。
夫は特別養護老人ホームに入っています。
支えてくれる、娘と嫁
東京に住んでいる娘は、一日二度、電話をしてくれます。
近くに住むお嫁さんのトモちゃんは、車で買い物に連れて行ってくれます。
それでも、少しずつ不便になる
支えがあってもなお、生活はちょっとずつ不便になっていきます。
入院することになる
やがておもちさんは持病が悪化し、入院することになります。
娘と嫁があれこれと世話をやいてくれる——その日々の、愛嬌と不安、懐かしさともどかしさが描かれます。
にぎやかな落日の3つの読みどころ

1. 「助けてもらえている」ことの寂しさ
娘も嫁も、よくしてくれます。関係が悪いわけではありません。それでも、助けが必要になったという事実そのものが寂しさを生みます。出版社が「誰かの助けと共にある生活の、寂しさ」と書くとおり、この作品の核心はそこにあります。
2. 老いを事件として書かないこと
大きな事件は起きません。起きるのは、できていたことが少しずつできなくなることだけです。入院という出来事でさえ、日常の延長として置かれます。
3. 題名の「にぎやか」が効いてくる
落日——日が沈む時間を指しながら、題名には「にぎやか」が付きます。電話が来て、買い物に連れて行ってもらい、世話をやかれる。人に囲まれていることと、ひとりであることが同時に成り立つ状態が、この一語に収められています。
にぎやかな落日の版と入手方法

| 版 | 出版社 | 刊行 | 定価 |
|---|---|---|---|
| 単行本 | 光文社 | 2021年4月 | — |
| 文庫 | 光文社文庫 | 2023年11月20日・280ページ | 748円 |
新刊書店で手に入りやすいのは光文社文庫版です。
にぎやかな落日の読了時間と難易度
文庫280ページで、一般的な読書速度で4〜5時間が目安です。
文章は平易で、予備知識も不要です。ただし出来事の起伏が小さいため、展開を追う読み方だと進みにくく感じます。おもちさんの一日の細部——電話の回数、買い物の段取り——を追う読み方に向いています。介護や遠距離の親を抱えている読者には、場面ごとに思い当たるところが多い作品です。
にぎやかな落日に関するよくある質問
にぎやかな落日は何か賞を受賞しましたか
2026年9月時点で、本作自体の受賞は確認できていません。著者の受賞作は『平場の月』(第32回山本周五郎賞)と『けんぐゎい』(第175回直木賞)です。
主人公は何歳ですか
83歳です。北海道で独り暮らしをしており、夫は特別養護老人ホームに入っています。
単行本と文庫、どちらを買えばいいですか
2023年11月刊の光文社文庫版が新刊書店で手に入りやすく、280ページ・748円です。
重い話ですか
老いと入院を扱いますが、悲惨さで押す作品ではありません。愛嬌のある日常描写が多く、寂しさは静かに迫ってきます。
朝倉かすみの他の作品はどれを読むべきですか
第175回直木賞受賞作の『けんぐゎい』が入口です。作品一覧は朝倉かすみのおすすめ小説4選にまとめています。
まとめ|人に囲まれているのに、ひとりである時間
- 『にぎやかな落日』は、83歳で北海道に独り暮らすおもちさんが、娘と嫁に支えられながら入院に至るまでを書いた長編
- 著者は第175回直木賞『けんぐゎい』の朝倉かすみ
- 事件は起きない。できていたことができなくなることだけが起きる
- 現行版は光文社文庫(2023年11月・280ページ・748円)
助けてもらえることと、寂しくないことは別なのだと突きつけてくる作品です。
長編や積んだままの本ほど、聴くと最後までたどり着けます。
- 30日間の無料体験。期間内に解約すれば料金はかかりません
- 数十万タイトルが聴き放題(無料体験後は月額1,500円)
- 通勤・家事・散歩の時間が、そのまま読書の時間になります
※対象タイトル・料金・キャンペーン内容は変更される場合があります。作品によっては対象外です。最新の条件は公式ページでご確認ください。




コメント