『つまをめとらば』は、青山文平が書いた歴史時代小説で、太平の世に行き場を失った武家の男たちの弱さを、女との関係を通して映し出す短編集です。2015年7月に文藝春秋から256ページで刊行され、第154回(2016年)直木三十五賞を受賞しました。表題作を含む6編を収めています。この記事では、収録作・あらすじ・読みどころ・どの版を買うかまで紹介します。
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- 第154回(2016年)直木三十五賞受賞作
- 2015年刊行・256ページ。6編を収めた短編集
- 文春文庫版が2018年6月に出ている
つまをめとらばとは|直木賞を受けた6編の武家小説集
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 青山文平 |
| 初刊 | 文藝春秋・2015年7月8日・256ページ(ISBN 978-4-16-390292-0) |
| 文庫 | 文春文庫・2018年6月8日・288ページ |
| 受賞 | 第154回(2016年)直木三十五賞 |
| 構成 | 短編6編(表題作を含む) |
| 映像化 | 2026年9月時点で確認できず |
出典:文藝春秋BOOKS『つまをめとらば』、国立国会図書館サーチ、Wikipedia『青山文平』(2026年9月6日時点)
長編ではなく短編集です。1編ずつ独立しているため、通勤時間などの細切れの時間でも読み進められます。
つまをめとらばのあらすじ|太平の世で、男は女に映される

戦がなくなった時代の武士
舞台は、江戸時代の武家社会です。
戦が終わって久しく、武士は「武」で身を立てる場を失っています。役に就けるかどうかで人生が決まり、就けなかった者は、家の中で長い時間を持て余します。
女が、男の無様を映し出す
各編に共通するのは、男の弱さや見栄が、そばにいる女との関係のなかで露わになるという構図です。
妻、去った女、亡くなった女——相手はそれぞれ違いますが、男の側が抱えている「言えなかったこと」が、関係の終わり際に初めて見えてきます。
6編それぞれが独立した短編
収録されているのは以下の6編です。
- ひともうらやむ
- つゆかせぎ
- 乳付
- ひと夏
- 逢対
- つまをめとらば
連作ではないため、どの編から読んでも成立します。
つまをめとらばの3つの読みどころ

1. 「武」ではなく「日常」を書いた時代小説であること
チャンバラも大事件も中心にありません。役に就けない、金がない、妻とうまくいかないといった、時代を問わず通じる困りごとが主題です。時代小説を読み慣れていない人でも入りやすい理由がここにあります。
2. 短編なのに読後感が重いこと
1編あたり数十ページですが、結末で構図がひっくり返る編が多いため、読み終えたあとに考える時間が要ります。軽く流せる短編集ではありません。
3. 文章が短く、説明が少ないこと
情景も心情も、必要な分だけ書いて止めます。書かれていない部分を読者が埋めるタイプの文章なので、味わいは濃くなりますが、流し読みには向きません。
つまをめとらばの版と入手方法

| 版 | 出版社 | 刊行 |
|---|---|---|
| 単行本 | 文藝春秋 | 2015年7月8日・256ページ |
| 文庫 | 文春文庫 | 2018年6月8日・288ページ |
| 大活字本 | 埼玉福祉会 | 2022年11月・上下2冊 |
新刊書店で手に入りやすいのは文春文庫版です。単行本より約30ページ多いのは、解説などが加わっているためで、本編の内容は変わりません。
つまをめとらばの読了時間と難易度
256ページの短編集で、一般的な読書速度なら3〜4時間が目安です。1編あたり30〜40分ほどで読み切れます。
難易度としては、江戸の武家制度の予備知識は不要です。ただし文章が省略の多い書き方なので、ページを繰る速さそのものは上がりにくいと考えておくとよいでしょう。
つまをめとらばに関するよくある質問
つまをめとらばは長編ですか短編集ですか
短編6編を収めた短編集です。連作ではないため、どの編から読んでも構いません。
どんな賞を受賞しましたか
第154回(2016年)直木三十五賞を受賞しています。
収録作の題名を教えてください
「ひともうらやむ」「つゆかせぎ」「乳付」「ひと夏」「逢対」「つまをめとらば」の6編です。
時代小説を読んだことがなくても大丈夫ですか
大丈夫です。合戦や政争ではなく、役に就けない・家計が苦しいといった日常が主題なので、制度の知識がなくても読めます。
いまどの版が買いやすいですか
文春文庫版(2018年6月)が入手しやすい版です。
紙と電子で価格が違います。電子版はセールとポイント還元で実質の支払いが下がることがあります。在庫と価格は変動するのでAmazonで確認してください。
まとめ|戦のない時代に、武士は何で身を立てるのか
- 『つまをめとらば』は、太平の世で行き場を失った武家の男たちの弱さを、女との関係を通して描く6編の短編集
- 第154回(2016年)直木三十五賞受賞作
- 合戦ではなく「役に就けない」「金がない」という日常が主題で、時代小説の入門にも向く
- 256ページ・短編6編。どの編から読んでも成立する
短くても軽くはない、読み終えたあとに残る種類の短編集です。
長編や積んだままの本ほど、聴くと最後までたどり着けます。
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