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丹心 仁科斂 レビュー|第175回芥川賞候補・新潮新人賞作家 あらすじ・読みどころ・併録作完全ガイド【2026年最新】

2026 9/29
ジャンル別 純文学 芥川賞
2026年9月13日2026年9月29日
丹心(仁科斂・欲望とまごころの衝突)レビュー記事のアイキャッチ画像

『丹心(まごころ)』は、仁科斂が書いた純文学で、中国・寧波の廃墟マンション「爛尾楼」を美術館に変えるプロジェクトに携わる建築助手のレンが、住民の立ち退きと複雑な人間関係に奔走する作品です。2026年7月15日に新潮社から刊行され、第175回芥川賞の候補になりました。著者は第56回新潮新人賞の受賞者です。この記事では、あらすじ・読みどころ・併録作まで紹介します。

※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。

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  • 第175回芥川賞候補作・著者は第56回新潮新人賞受賞
  • 中国・寧波の廃墟マンションを美術館に変える物語
  • 奄美を舞台にした「さびしさは一個の廃墟」を併録

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目次

丹心とは|中国の廃墟マンションを書いた芥川賞候補作

項目 内容
著者 仁科斂
刊行 新潮社・2026年7月15日・192ページ・定価2,200円(ISBN 978-4-10-357141-4)
初出 『新潮』2026年4月号
受賞・候補 第56回新潮新人賞受賞/第175回芥川賞候補
併録 さびしさは一個の廃墟(奄美のリゾート開発計画が題材)

出典:新潮社『丹心/まごころ』、国立国会図書館サーチ(2026年9月13日時点)

表題作は芥川賞の候補であって受賞ではありません。第175回を受けたのは小砂川チト『ゾンビ回収婦』です。著者は第56回新潮新人賞の受賞でデビューした書き手で、本作が単行本としての最初期の1冊にあたります。

丹心のあらすじ|「爛尾楼」を美術館に変える

丹心 の物語の入り口を順に示した図

廃墟マンション「爛尾楼」

舞台は中国・寧波です。

そこにあるのが、建設が途中で止まった廃墟マンション——「爛尾楼」です。

美術館に変えるプロジェクト

この建物を美術館に変えるプロジェクトが動き出します。

主人公のレンは、そこに携わる建築助手です。

立ち退きと、複雑な人間関係

プロジェクトが進むほど、レンは住民の立ち退きと、複雑な人間関係のあいだを奔走することになります。

欲望と「まごころ」の衝突

出版社はこの作品を、矛盾に満ちた中国大陸における欲望と「まごころ」の衝突を描いたものと説明しています。

題名に添えられた「まごころ」という読みは、そのまま作品の主題を指しています。

丹心の3つの読みどころ

丹心 の3つの読みどころをまとめた図

1. 「爛尾楼」という実在の社会現象を土台にしていること

建設が途中で放棄されたまま残るマンションは、中国で「爛尾楼」と呼ばれます。本作はこの言葉を物語の舞台装置としてそのまま使います。経済のひずみが物理的な建物として立っている、という設定が最初から与えられます。

2. 主人公が決定権を持たない立場にいること

レンは建築助手です。プロジェクトを止める権限も、住民を立ち退かせる権限も持ちません。判断する側ではなく、板挟みになる側から書かれているため、対立の両方が等距離で見えてきます。

3. 併録作が同じ主題を別の土地で書いていること

同時収録の「さびしさは一個の廃墟」は、奄美のリゾート開発計画が題材です。中国の廃墟と日本の離島という離れた舞台で、開発と住民という同じ構図が反復されます。2作を並べて読むことで主題が立体になります。

丹心の版と入手方法

丹心 の版や実績を比較した図
版 出版社 刊行 収録
単行本 新潮社 2026年7月15日・192ページ・2,200円 丹心/さびしさは一個の廃墟

2026年9月時点で文庫版は出ていません。192ページのうち表題作と併録作の2編が入る構成です。

丹心 - 仁科斂

丹心

仁科斂|新潮社

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丹心と第175回芥川賞の候補作

著者 作品 初出
小砂川チト ゾンビ回収婦(受賞) 群像 2026年5月号
鈴木涼美 悪い血 文學界 2026年6月号
仁科斂 丹心 新潮 2026年4月号
村司侑 ソリティアおじさんがいた頃 文學界 2026年5月号
八木詠美 アンチ・グッドモーニング 文藝 2026年春季号

候補5作のうち、新潮に発表されたのは本作だけです。

丹心の読了時間と難易度

192ページに2編で、一般的な読書速度で3〜4時間が目安です。

中国の都市開発に関する予備知識があると入りやすくなります。「爛尾楼」という語は作中で理解できますが、中国の不動産をめぐる状況を知っているほど背景が立ちます。ただし物語の理解には不要で、レンの立場さえ押さえれば追えます。

丹心に関するよくある質問

丹心は芥川賞を受賞しましたか

受賞していません。第175回芥川賞の候補作です。受賞作は小砂川チト『ゾンビ回収婦』でした。

仁科斂はどんな作家ですか

第56回新潮新人賞を受賞した作家です。本作の表題作は『新潮』2026年4月号に発表されました。

何編収録されていますか

表題作「丹心」と、奄美のリゾート開発計画を題材にした「さびしさは一個の廃墟」の2編です。

中国について詳しくないと読めませんか

読めます。「爛尾楼」などの語は作中で理解できる形で示されます。

第175回芥川賞の受賞作はどれですか

小砂川チト『ゾンビ回収婦』です。同じ回の直木賞は朝倉かすみ『けんぐゎい』が受賞しました。

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電子版はセールとポイント還元で実質の支払いが下がることがあります。紙と電子で価格が違うので、Amazonで確認してください。

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まとめ|途中で止まった建物が、欲望とまごころの舞台になる

  • 『丹心』は、中国・寧波の廃墟マンション「爛尾楼」を美術館に変えるプロジェクトで、建築助手のレンが立ち退きに奔走する作品
  • 第175回芥川賞候補作。著者は第56回新潮新人賞受賞
  • レンは決定権を持たない助手。板挟みの側から書かれている
  • 奄美のリゾート開発を描く「さびしさは一個の廃墟」を併録

開発される土地が中国でも奄美でも、そこに住んでいた人の話になるのは同じだと分かる1冊です。

その一冊、“耳”で読むという手もあります

長編や積んだままの本ほど、聴くと最後までたどり着けます。

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丹心・関連作品の読書ガイド

  • ゾンビ回収婦 レビュー(第175回芥川賞受賞作)
  • 悪い血 レビュー(第175回芥川賞候補)
  • ソリティアおじさんがいた頃 レビュー(第175回芥川賞候補)
  • アンチ・グッドモーニング レビュー(第175回芥川賞候補)
  • 芥川賞 歴代受賞作と最新受賞作
ジャンル別 純文学 芥川賞
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  • 悪い血 鈴木涼美 レビュー|第175回芥川賞候補作 あらすじ・読みどころ・3度目の候補まで完全ガイド【2026年最新】
  • ソリティアおじさんがいた頃 村司侑 レビュー|第131回文學界新人賞・第175回芥川賞候補 あらすじ・読みどころ完全ガイド【2026年最新】

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