『硝子の塔の殺人』は、知念実希人が2021年7月に実業之日本社から刊行した長編本格ミステリです。雪深い森に建つ、地上11階・地下1階の巨大な硝子の塔。ミステリを愛する大富豪に招かれたのは、刑事・霊能力者・小説家・料理人といった曲者ぞろいのゲストたち。やがて館の主人が毒殺され、13年前の事件をほのめかす血文字が残される——そこから、名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬による謎解きが幕を開けます。本屋大賞2022(第19回)で第8位に入賞し、著者のデビュー10周年を飾った一作です。この記事では、あらすじ・読みどころ・実業之日本社文庫版のISBNまで、本作の〈真相〉には一切触れずに紹介します。
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- 本屋大賞2022 第8位・著者デビュー10周年記念作
- 雪の森に建つ硝子の塔で起きる館ミステリ
- 実業之日本社文庫・電子書籍・中古版すべてチェック可能
硝子の塔の殺人とは|知念実希人のデビュー10周年記念作
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 知念実希人 |
| ジャンル | ミステリー/本格・館もの |
| 単行本 | 2021年7月30日(実業之日本社・四六判504ページ) |
| 文庫 | 実業之日本社文庫(2025年10月3日・560ページ) |
| 文庫ISBN | 978-4-408-55976-6 |
| 単行本ISBN | 978-4-408-53787-0 |
| ランキング | 本屋大賞2022 第8位(177点) |
| 舞台 | 雪深い森に建つ地上11階・地下1階の硝子の塔 |
『硝子の塔の殺人』は、知念実希人が2021年7月30日に実業之日本社から刊行した長編本格ミステリです。
版元は本作を、著者のデビュー10周年を記念する一作として送り出しました。
本屋大賞2022(第19回)では177点を集めて第8位に入賞、このミステリーがすごい!2022年版でも国内編第9位にランクインしています。
※いずれも「順位・ランクイン」であって受賞ではありません。本屋大賞2022の大賞は別作品(『同志少女よ、敵を撃て』)です。本作はノミネート・入賞どまりで受賞ではない点にご注意ください。
2025年10月3日には実業之日本社文庫版が刊行され、560ページの文庫で手に取りやすくなりました。
硝子の塔の殺人のあらすじ|雪の森に建つ硝子の塔へ

物語の舞台は、雪深い森のなかにそびえ立つ、地上11階・地下1階の巨大な硝子の塔です。
ミステリ愛好家の大富豪に招かれたゲストたち
塔の主人は、ミステリをこよなく愛する大富豪・神津島太郎。
彼の招きに応じて塔へ集まったのは、刑事、霊能力者、小説家、料理人、編集長といった、どこか一癖ある顔ぶれでした。
その中には、医師である一条遊馬の姿もあります。
館の主人が毒殺される
やがて、館の主人が毒殺されるという事態が起こります。
さらにダイニングでは血にまみれた遺体が見つかり、現場には13年前の事件をほのめかす血文字が残されていました。
名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬
閉ざされた硝子の塔で、次々と惨劇が重なっていく。
名探偵・碧月夜と、医師・一条遊馬——このふたりが、散りばめられた手がかりと13年前の因果をたどり、謎の解明へと踏み込んでいきます。
硝子の塔の殺人の3つの読みどころ

1. 「硝子の塔」という舞台装置そのもの
雪の森に建つ、透明な11階建ての塔。
この舞台設定は、それ自体が本作の大きな武器です。
隠せるものが少ないはずの「硝子」の館で、なぜ事件は成立してしまうのか——建物の構造が謎そのものと分かちがたく結びついています。
ミステリーの王道である「館もの」を、著者は真正面から書き切っています。
2. ミステリへの偏愛が全編に流れている
館の主人がミステリマニアの大富豪であるという設定どおり、本作にはミステリというジャンルそのものへの愛情が濃密に流れています。
名探偵、館、見立て、血文字といった古典的な意匠が意図的に配置され、ジャンルを読み込んできた読者ほど仕掛けの重層性を楽しめる構成です。
3. 医師である著者ならではの説得力
知念実希人は現役の医師でもあります。
毒殺や検死といった医療・法医学まわりの描写に、地に足のついた説得力があるのは本作の見逃せない美点です。
語り手のひとりが医師・一条遊馬であることも、その強みを物語の内側へ引き込んでいます。
硝子の塔の殺人の登場人物と舞台設定

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 場所 | 雪深い森に建つ硝子の塔(地上11階・地下1階) |
| 塔の主人 | 神津島太郎(ミステリを愛する大富豪) |
| 語り手のひとり | 一条遊馬(医師) |
| 名探偵 | 碧月夜 |
| ゲスト | 刑事・霊能力者・小説家・料理人・編集長・執事・メイドなど |
| 発端 | 館の主人が毒殺される |
| 残された謎 | 血まみれの遺体と、13年前の事件を指す血文字 |
本作の構造は、「閉ざされた館」「曲者ぞろいのゲスト」「現在の殺人」「13年前の因果」という4つの要素が同時に絡み合う点にあります。
過去と現在、ふたつの事件が硝子の塔で交差する——だからこそ、読者は最後まで足場を確かめながら読み進めることになります。
ミステリーの定石を知っている読者ほど、深く刺さる設計です。
硝子の塔の殺人と知念実希人の関連作
知念実希人は、現役の医師でありながら小説を書き続けている書き手です。2012年に『誰がための刃 レゾンデートル』でデビューし、医療ミステリを軸に活躍の場を広げてきました。
| 関連作品 | 刊行 | 関係性 |
|---|---|---|
| 天久鷹央の推理カルテ | 2014年(新潮文庫nex) | 著者の代表作となった医療ミステリシリーズ |
| ムゲンのi | 2019年(双葉社) | 本屋大賞2020で第8位に入賞 |
| 放課後ミステリクラブ | 2023年〜(ライツ社) | 本屋大賞2024で第9位に入賞 |
『硝子の塔の殺人』が刺さった方が次に読むべきは、まず『天久鷹央の推理カルテ』です。医師である著者の強みがそのままシリーズの核になっており、本作の医療描写を面白いと感じた読者との相性が良い一冊です。
なお、知念実希人は本屋大賞に複数回ノミネートされていますが、2026年7月時点で大賞の受賞はありません。ランキング上位の常連である点と、受賞歴とを混同しないようご注意ください。
国内の文芸賞を横断して読書の幅を広げたい方は、このミステリーがすごい!や直木賞の受賞作一覧もあわせて参考になります。
硝子の塔の殺人の読了時間と難易度
- 読了時間目安: 約6〜7時間(実業之日本社文庫版・560ページ)
- 難易度: ★★★☆☆(手がかりはフェアに提示されるが、登場人物と過去の事件の整理が必要)
- おすすめタイプ: 館ものが好きな人/名探偵が出てくる本格ミステリを読みたい人/医療描写に説得力を求める人
登場人物が多いので、序盤で人物関係を押さえておくと後半が一気に加速します。
手がかりは丁寧に置かれているので、犯人当てに挑戦しながら読むのも楽しい一冊です。
硝子の塔の殺人に関するよくある質問
Q. 硝子の塔の殺人はどんな話?
A. 雪深い森に建つ地上11階・地下1階の硝子の塔に、ミステリ愛好家の大富豪が曲者ぞろいのゲストを招き、そこで連続殺人が起こる本格ミステリです。
館の主人が毒殺され、13年前の事件をほのめかす血文字が残されるなか、名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬が謎に挑みます。
〈真相〉が最大の見どころなので、事前情報を入れずに読むことをおすすめします。
Q. 硝子の塔の殺人は何かの賞を受賞していますか?
A. 本屋大賞2022(第19回)で第8位(177点)、このミステリーがすごい!2022年版で国内編第9位というランキング実績があります。
ただしこれらはノミネート・入賞であって受賞ではありません。本屋大賞2022の大賞は別作品が受賞しています。
「本屋大賞受賞作」ではなく「本屋大賞ノミネート作(第8位)」が正しい表記です。
Q. 映像化されていますか?
A. 2026年7月時点で、映画化・ドラマ化・アニメ化は発表されていません。
一方でオーディオブック版(Audible)は配信済みで、朗読は高梨謙吾さんが担当しています。
映像化ではない点にご注意ください。
Q. 文庫版はどこから出ている?
A. 実業之日本社文庫から2025年10月3日に刊行されています(ISBN 978-4-408-55976-6・560ページ)。
単行本は2021年7月30日に実業之日本社から刊行されました(四六判504ページ・ISBN 978-4-408-53787-0)。
これから読むなら、入手しやすい文庫版がおすすめです。
まとめ|硝子の塔の殺人は名探偵と医師が挑む王道の館ミステリ
『硝子の塔の殺人』は、知念実希人が2021年に刊行し、本屋大賞2022で第8位に入賞した長編本格ミステリです。
雪の森に建つ硝子の塔、ミステリを愛する大富豪、曲者ぞろいのゲスト、そして13年前の事件を指す血文字——閉ざされた館で、名探偵・碧月夜と医師・一条遊馬が謎に挑みます。
館ものが好きな方・名探偵が活躍する王道の本格ミステリを探している方におすすめできる一冊。
知念実希人の全作品ガイドや、ミステリー小説おすすめ30選もあわせてご覧ください。
- 実業之日本社文庫版がおすすめ・560ページ
- 名探偵と医師が挑む王道の館ミステリ
- オーディオブック版(Audible)もチェック可
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硝子の塔の殺人・関連作品の読書ガイド
出典・参考情報
- 実業之日本社『硝子の塔の殺人』実業之日本社文庫 製品情報(ISBN 978-4-408-55976-6・2025年10月3日・560ページ)https://www.j-n.co.jp/books/978-4-408-55976-6/
- 実業之日本社『硝子の塔の殺人』単行本 製品情報(ISBN 978-4-408-53787-0・2021年7月30日・504ページ)https://www.j-n.co.jp/books/978-4-408-53787-0/
- 本屋大賞 公式サイト「2022年 第19回本屋大賞」結果(8位・177点)https://www.hontai.or.jp/history/hontai2022.html
- 『このミステリーがすごい!』2022年版 国内編ランキング(第9位)
- Wikipedia「硝子の塔の殺人」/「知念実希人」(刊行日・登場人物・ノミネート歴)
- openBD 書誌情報(ISBN 9784408559766/9784408537870)
- (最終確認: 2026年7月14日)




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