『探偵倶楽部 新装版』は、東野圭吾の5篇入り連作短編集の新装版で、2026年11月25日(水)に角川文庫から出ます。336ページ・1,100円(税込)。
先に、検索して来た方がつまずきやすい点を3つ書きます。
ひとつ目。新作ではありません。 1990年5月に祥伝社ノン・ノベルから『依頼人の娘』として出た本で、1996年6月の文庫化のときに『探偵倶楽部』へ改題されました。36年前の作品の、4つめの版です。
ふたつ目。角川文庫版をすでに持っている方は、中身が同じ可能性が高いです。 角川文庫の現行版は304ページ・本体660円、新装版は336ページ・本体1,000円です。ページは+32、本体価格は+340円(約1.52倍)。新装版で何が加わるのか(新しい解説・あとがきの有無など)は、2026年10月時点で公表されていません。
みっつ目。長編ではなく5篇の連作短編集です。 収録は「偽装の夜」「罠の中」「依頼人の娘」「探偵の使い方」「薔薇とナイフ」。初出は祥伝社「小説NON」の連載です。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
※本記事は発売前に公表された情報にもとづいています。
- 2026年11月25日・角川文庫・336ページ・1,100円(税込・本体1,000円)
- 1990年『依頼人の娘』(祥伝社ノン・ノベル)の改題作品
- 5篇の連作短編集。探偵役の2人は作中で名前が明かされない
探偵倶楽部 新装版とは|角川文庫の4つめの版

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 東野圭吾 |
| 版元・レーベル | KADOKAWA・角川文庫 |
| 発売日 | 2026年11月25日(水) |
| 判型 | 文庫判 |
| ページ | 336ページ |
| 価格 | 1,100円(税込・本体1,000円) |
| ISBN | 978-4-04-117635-1 |
| 収録 | 5篇の連作短編集 |
| 原題 | 『依頼人の娘』(1990年5月・祥伝社ノン・ノベル) |
出典:KADOKAWA 製品ページ(新装版)、国立国会図書館サーチ(2026年10月12日時点)
版元の紹介文
麗しき二人の探偵が不可解な謎を解き明かす。東野圭吾の隠れた名作!
あらすじは、女子高生が母の死を殺人と知るところから始まります。 警察は父を疑うが父にはアリバイがある。家族の様子に不審を抱いた娘が、会員制のVIP専門調査機関〈探偵倶楽部〉に調査を依頼する——という導入です。
出典:KADOKAWA 製品ページ(新装版)(2026年10月12日時点)
収録作は5篇
| 題名 | |
|---|---|
| 1 | 偽装の夜 |
| 2 | 罠の中 |
| 3 | 依頼人の娘 ← もとの書名になった1篇 |
| 4 | 探偵の使い方 |
| 5 | 薔薇とナイフ |
出典:KADOKAWA 製品ページ(新装版)、Wikipedia「探偵倶楽部」(2026年10月12日時点)
→ 5篇のうちの1篇「依頼人の娘」が、1990年の単行本の書名でした。改題で、1篇の題から組織の名前(探偵倶楽部)に変わったことになります。
探偵役の2人は名前が明かされない
| 設定 | |
|---|---|
| 組織 | 会員制のVIP専門調査機関〈探偵倶楽部〉 |
| 探偵役 | 30代半ばの男と、20代後半の女性助手 |
| 名前 | 作中で明かされない |
出典:Wikipedia「探偵倶楽部」(2026年10月12日時点)
→ シリーズ探偵の名前が出てこないという作りです。加賀恭一郎や湯川学のような名前のある探偵とは別の型です。
探偵倶楽部の版の歴史|改題と4つの版

1990年の『依頼人の娘』から始まる
| 刊行 | 書名 | 版元・レーベル | ページ | 価格 |
|---|---|---|---|---|
| 1990年5月 | 依頼人の娘(本格推理小説) | 祥伝社 ノン・ノベル N-319 | 222ページ | 720円(税込) |
| 1996年6月 | 探偵倶楽部(改題) | 祥伝社 ノン・ポシェット | 330ページ | 560円(税込) |
| 2004年 | 探偵倶楽部 1〜3 | 大活字 大活字文庫59 | 276+350+388=1,014ページ | 各2,980円 |
| 2005年10月25日 | 探偵倶楽部 | 角川文庫 | 304ページ(版元現行表示) | 726円(本体660円・現行) |
| 2026年11月25日 | 探偵倶楽部 新装版 | 角川文庫 | 336ページ | 1,100円(本体1,000円) |
出典:国立国会図書館サーチ、KADOKAWA 製品ページ(2005年版)、KADOKAWA 製品ページ(新装版)(2026年10月12日時点)
東野圭吾は祥伝社で2回改題している
同じパターンが、もう1冊あります。
| もとの書名 | 刊行 | 改題後 | 文庫化 |
|---|---|---|---|
| 『香子の夢 コンパニオン殺人事件』 | 1988年・祥伝社ノン・ノベル・215ページ | 『ウインクで乾杯』 | 1992年・祥伝社ノン・ポシェット・292ページ |
| 『依頼人の娘』 | 1990年・祥伝社ノン・ノベル・222ページ | 『探偵倶楽部』 | 1996年・祥伝社ノン・ポシェット・330ページ |
出典:国立国会図書館サーチ(2026年10月12日時点)
→ 祥伝社ノン・ノベルで出た初期作を、文庫化のときに改題するという流れが2冊で共通しています。どちらも単行本222ページ前後→文庫300ページ前後になっています。
2004年には1冊が3巻1,014ページに分割された
| 大活字文庫59 | ページ | 価格 |
|---|---|---|
| 探偵倶楽部 1 | 276ページ | 2,980円 |
| 探偵倶楽部 2 | 350ページ | 2,980円 |
| 探偵倶楽部 3 | 388ページ | 2,980円 |
| 合計 | 1,014ページ | 8,940円 |
出典:国立国会図書館サーチ(2026年10月12日時点)
大活字本は文字を大きく組むので、同じ本文でもページが増えます。 → 同じ5篇が、文庫304ページから大活字3巻1,014ページまでの幅で出ていることになります。
角川文庫の価格が本体660円から1,000円へ
| 2005年版(現行) | 新装版 | 差 | |
|---|---|---|---|
| ページ | 304ページ | 336ページ | +32ページ |
| 本体 | 660円 | 1,000円 | +340円(約1.52倍) |
| 税込 | 726円 | 1,100円 | +374円 |
出典:KADOKAWA 製品ページ(2005年版)、KADOKAWA 製品ページ(新装版)(2026年10月12日時点)
どちらもKADOKAWA自身の表示です。→ 同じ角川文庫で、本体価格が約1.52倍になります。
なお、国立国会図書館の書誌は2005年版の価格を「514円」と記録しています。これは刊行当時の定価で、版元が現在表示している726円(本体660円)とは別の数字です。21年のあいだに改定されていることになります。
新装版で何が変わるかは公表されていない
| 確認できること | 確認できないこと |
|---|---|
| 336ページ(+32ページ) | 新しい解説やあとがきが入るか |
| 本体1,000円(+340円) | カバーの担当者 |
| 収録5篇は同じ(版元の製品ページに5篇が並ぶ) | 本文の加筆・改稿の有無 |
出典:KADOKAWA 製品ページ(新装版)(2026年10月12日時点)
→ 収録作が同じことは版元ページで確認できます。 +32ページの内訳は未公表です。
探偵倶楽部の位置づけ|映像化と「隠れた名作」

2回テレビドラマになっている
| 放送 | 局・枠 | 備考 |
|---|---|---|
| 2003年11月 | テレビ東京「多摩南署たたき上げ刑事・近松丙吉」シリーズ | — |
| 2010年10月 | フジテレビ「金曜プレステージ」 | 谷原章介が出演。視聴率12.2% |
出典:Wikipedia「探偵倶楽部」(2026年10月12日時点)
→ 2回映像化されているのに、版元が「隠れた名作」と呼んでいるという位置づけです。
海外でも翻訳が出ている
| 刊行 | 言語・版元 | ページ |
|---|---|---|
| 2010年 | 韓国語(웅진씽크빅) | 318ページ |
| 2013年 | 中国語(南海出版公司・『侦探倶乐部』) | — |
出典:国立国会図書館サーチ(2026年10月12日時点)
東野圭吾の初期作のなかでの位置
1990年の作品です。当サイトで扱っている代表作との時期の関係を並べます。
| 刊行 | 作品 |
|---|---|
| 1985年 | 『放課後』で第31回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー |
| 1990年 | 『依頼人の娘』(=本作) |
| 1999年 | 白夜行 |
| 2005年 | 容疑者Xの献身(第134回直木賞) |
→ デビュー5年目の作品です。KADOKAWAは「著作累計1億部突破記念」として角川文庫で東野圭吾のフェアを行っており、新装版はその流れの中にあります。
出典:KADOKAWA カドブン ニュース(2026年10月12日時点)
当サイトの東野圭吾レビューとの関係
本作は「名前のない探偵」が解く連作短編集です。
| シリーズ | 探偵役 |
|---|---|
| 加賀恭一郎シリーズ | 刑事・加賀恭一郎 |
| ガリレオシリーズ | 物理学者・湯川学 |
| 探偵倶楽部(本作) | 名前が明かされない男女2人 |
探偵倶楽部 新装版の3つの読みどころ

1. 1篇ずつ独立しているので入口になる
5篇の連作短編集で、1篇あたり60ページ台です。長編の東野圭吾が重いと感じる方には入りやすい分量です。初出は祥伝社「小説NON」の連載でした。
2. 「名前のない探偵」という設定
探偵役2人の名前が作中で明かされません。 依頼人の側の事情が毎回の主題になり、探偵の人物像は掘られないという設計です。→ シリーズ探偵の人生を追う読み方ができない代わりに、どの1篇からでも読めます。
3. 版の変遷そのものが読みどころ
1990年『依頼人の娘』→1996年改題『探偵倶楽部』→2005年角川文庫→2026年新装版。同じ5篇が4つの版で出ており、2004年には大活字で3巻1,014ページになっています。 36年のあいだに判型と値段だけが変わってきた本です。
探偵倶楽部 新装版に関するよくある質問
探偵倶楽部 新装版はいつ発売ですか
2026年11月25日(水)です。角川文庫から336ページ・1,100円(税込・本体1,000円)で出ます。
新作ですか
新作ではありません。 1990年5月に祥伝社ノン・ノベルから『依頼人の娘』として刊行され、1996年6月の文庫化で『探偵倶楽部』に改題されました。本作はその4つめの版です。
もとの題は何ですか
『依頼人の娘』です。祥伝社ノン・ノベル N-319(1990年5月・222ページ・720円税込)。収録5篇のうちの1篇の題が、単行本の書名になっていました。
角川文庫版を持っています。買い直す意味はありますか
収録5篇は同じです(版元の製品ページに5篇が並びます)。違うのはページ数と価格で、現行版304ページ・本体660円 → 新装版336ページ・本体1,000円です。+32ページの内訳(新しい解説の有無など)は2026年10月時点で公表されていません。 → 中身が同じ可能性が高いので、版元の発表を待つのが安全です。
長編ですか。短編集ですか
5篇の連作短編集です。「偽装の夜」「罠の中」「依頼人の娘」「探偵の使い方」「薔薇とナイフ」。初出は祥伝社「小説NON」の連載です。
探偵倶楽部とはどういう組織ですか
会員制のVIP専門調査機関です。探偵役は30代半ばの男と20代後半の女性助手で、2人の名前は作中で明かされません。
シリーズものですか。続きはありますか
〈探偵倶楽部〉が出てくるのは本作だけです。加賀恭一郎シリーズやガリレオシリーズのような続刊はありません。
ドラマになっていますか
2回あります。 2003年11月にテレビ東京(「多摩南署たたき上げ刑事・近松丙吉」シリーズ)、2010年10月にフジテレビ「金曜プレステージ」(谷原章介が出演・視聴率12.2%)です。
大活字版があると聞きました
2004年に大活字文庫59として全3巻で出ています(276+350+388=1,014ページ、各2,980円)。文字を大きく組むため、文庫304ページの本が3巻1,014ページになっています。
何ページ、何時間で読めますか
336ページ・5篇なので、通しで5〜6時間が目安です。1篇あたり60ページ台なので区切って読めます。
東野圭吾は初めてです。これから読んでいいですか
短編集なので入りやすいです。ただし代表作から入るなら『白夜行』、『容疑者Xの献身』(第134回直木賞)が定番です。全体像は東野圭吾の新刊・新作ガイドとおすすめランキングTOP10にまとめています。
まとめ|36年前の『依頼人の娘』が、4つめの版になる
- 『探偵倶楽部 新装版』は2026年11月25日(水)・角川文庫・336ページ・1,100円(税込・本体1,000円)
- ★新作ではない。 1990年5月に祥伝社ノン・ノベル N-319から『依頼人の娘』として刊行(222ページ・720円税込)され、1996年6月の祥伝社ノン・ポシェットでの文庫化のときに『探偵倶楽部』へ改題された
- ★角川文庫だけで本体660円→1,000円(約1.52倍)、304→336ページ(+32)。どちらもKADOKAWA自身の表示。+32ページの内訳は未公表で、収録5篇は版元ページで同じことが確認できる
- ★国立国会図書館の書誌は2005年版を「514円」と記録しており、版元の現行表示726円(本体660円)とは別の数字=21年で改定されている
- ★2004年には大活字文庫59で全3巻1,014ページ(276+350+388)に分割。各2,980円で合計8,940円。同じ5篇が文庫304ページから大活字1,014ページまでの幅で出ている
- ★東野圭吾は祥伝社で同じ改題を2回している。『香子の夢』(1988・215ページ)→『ウインクで乾杯』(1992・292ページ)と『依頼人の娘』(1990・222ページ)→『探偵倶楽部』(1996・330ページ)
- ★探偵役2人の名前が作中で明かされない(30代半ばの男と20代後半の女性助手)。加賀恭一郎や湯川学のような名前のある探偵とは別の型
- ★収録は5篇=「偽装の夜」「罠の中」「依頼人の娘」「探偵の使い方」「薔薇とナイフ」。初出は祥伝社「小説NON」の連載
- 2回テレビドラマ化されている(2003年11月テレビ東京/2010年10月フジテレビ「金曜プレステージ」谷原章介出演・視聴率12.2%)のに、版元の紹介文は「隠れた名作」
- 韓国語版(2010年・318ページ)と中国語版(2013年・『侦探倶乐部』)がある
- 1990年=1985年『放課後』でのデビューから5年目の作品。KADOKAWAは「著作累計1億部突破記念」の角川文庫フェアを行っている
同じ5篇が、36年で4つの版になりました。 変わったのは題と判型と値段です。



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