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信玄戦旗 新装版 松本清張 レビュー|1956年『信玄軍記』の改稿版・新装版がいちばん薄い【2026年最新】

2026 10/13
ジャンル別 歴史時代 新刊レーダー
2026年10月13日
信玄戦旗 新装版 松本清張のレビュー記事アイキャッチ画像

『信玄戦旗 新装版』は、松本清張が武田信玄の生涯を描いた歴史長編の新装版で、2026年11月25日(水)に角川文庫から出ます。288ページ・1,034円(税込・本体940円)。

先に、検索して来た方がつまずきやすい点を3つ書きます。

ひとつ目。新作ではありません。 もとは1956年の『信玄軍記』で、1987年12月20日に角川書店から出たときに改稿されて『信玄戦旗』になりました。 本作は、その角川文庫版の新装版です。

ふたつ目。新装版のほうが薄いです。 1987年の単行本が294ページ、1989年の角川文庫が308ページ(国立国会図書館の書誌)。新装版は288ページで、3つの版でいちばん薄いことになります。新装版はふつう活字が大きくなってページが増えるので、これは逆です。

みっつ目。同じ日に出る東野圭吾の新装版とは、逆の動きをしています。 同じ角川文庫・同じ2026年11月25日発売の『探偵倶楽部 新装版』は304→336ページで+32ページ。『信玄戦旗』は308→288ページです。

※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。

※本記事は発売前に公表された情報にもとづいています。

『信玄戦旗 新装版』をAmazonでチェック
  • 2026年11月25日・角川文庫・288ページ・1,034円(税込・本体940円)
  • 1956年『信玄軍記』を1987年に改稿した『信玄戦旗』の新装版
  • 武田信玄の初陣から死までを描く歴史長編

Amazonで信玄戦旗 新装版を見る →

目次

信玄戦旗 新装版とは|角川文庫の新装版

信玄戦旗 新装版について版元の表示と出版流通データの版表示が食い違うことを示した図
項目 内容
著者 松本清張(1909–1992)
版元・レーベル KADOKAWA・角川文庫
発売日 2026年11月25日(水)
判型 文庫判
ページ 288ページ
価格 1,034円(税込・本体940円)
ISBN 978-4-04-117997-0
題材 武田信玄の初陣から死まで
もとの作品 『信玄軍記』(1956年)

出典:KADOKAWA 製品ページ、国立国会図書館サーチ(2026年10月13日時点)

版元の紹介文

松本清張が描き出す、武田信玄の真の姿!

戦国乱世のただ中に天下制覇を目指した名将・武田信玄。その初陣から無念の死まで、波乱激動の生涯をたどる。歴史の転換点・名場面の仕組を、周到な時代考察をふまえ、巨匠・松本清張が鮮やかに描く、迫真の歴史小説。武田信玄ファン必読の書がここに。

出典:KADOKAWA 製品ページ(2026年10月13日時点)

1989年版の紹介文とくらべると2文増えている

同じKADOKAWAが、1989年の角川文庫版にも紹介文を出しています。

版 紹介文
1989年版 戦国乱世のただ中に天下制覇を目指した名将・武田信玄。その初陣から無念の死まで、波乱激動の生涯をたどる迫真の長編小説。歴史の転換点、名場面の仕組みを周到な時代考察をふまえて鮮やかに描く。
新装版 「松本清張が描き出す、武田信玄の真の姿!」+(ほぼ同文)+「武田信玄ファン必読の書がここに。」

出典:KADOKAWA 製品ページ(1989年版)、同(新装版)(2026年10月13日時点)

→ 本文の説明はほぼ同じで、前後に売り文句が足された形です。「武田信玄ファン」という呼びかけが新装版で加わっています。

国立国会図書館の書誌では「改訂版」と記録されている

出版流通データ(JPRO)由来の書誌では、版表示が「改訂版」になっています。

出典:国立国会図書館サーチ(2026年10月13日時点)

→ 版元は「新装版」と書き、流通データは「改訂版」と記録しているという食い違いです。本文に手が入るのかどうかは、2026年10月時点では公表されていません。

信玄戦旗 新…
BOOK

信玄戦旗 新装版

松本清張|角川文庫

Amazonで見る →

信玄戦旗の成り立ち|1956年『信玄軍記』からの改稿

信玄戦旗が1956年の信玄軍記から1987年の改稿を経て2026年の角川文庫新装版になるまでを示した年表の図

もとの題は『信玄軍記』で、70年前の作品

内容
初出 『小説春秋』1956年3月号〜5月号
単行本 河出書房新社・1956年4月30日
書名 『信玄軍記』

出典:Wikipedia「信玄軍記」(2026年10月13日時点)

→ 1956年は、松本清張が「或る『小倉日記』伝」で芥川賞を受賞した1952年の4年後です。『点と線』(1958年)より前にあたります。

1987年に改稿されて『信玄戦旗』になった

31年後、角川書店から改稿版が出ました。

内容
刊行 角川書店・1987年12月20日
書名 『信玄戦旗』(改題)
仕様 294ページ・20cm・1,200円
ISBN 4-04-872469-X

出典:国立国会図書館サーチ、Wikipedia「信玄軍記」(2026年10月13日時点)

改稿で足されたのは「評伝」の部分

章立てが変わり、小説以外の記述が加わっています。

加わったもの 内容
評伝的な記述 信玄前史/『甲陽軍鑑』の史料的価値/武田軍の軍隊組織/信玄の謙信へのコンプレックス/鉄砲
周辺の人物・大名 越後の土着勢力と長尾為景/桶狭間の戦い
呼称の変更 諏訪御料人を「女」から「百合」へ

出典:Wikipedia「信玄軍記」(2026年10月13日時点)

→ 「周到な時代考察をふまえ」という版元の紹介文は、この改稿で足された部分を指しています。 物語だけでなく、史料の読み方そのものが本に入っているということです。

改稿後は10章構成

章題
1 山峡の源氏
2 雪中初陣
3 実父追放
4 信濃の征旗
5 拡張政策
6 好敵手
7 八幡原の白い闇
8 同盟の崩壊
9 上洛急速
10 伊那路に墜つ

出典:Wikipedia「信玄軍記」(2026年10月13日時点)

→ 「雪中初陣」から「伊那路に墜つ」まで=版元の言う「初陣から無念の死まで」が、そのまま章の並びになっています。 第7章「八幡原の白い闇」が川中島、第6章「好敵手」が上杉謙信にあたります。

70年で4つの器になった

刊行 書名 版元・レーベル ページ 価格
1956年4月30日 信玄軍記 河出書房新社 — —
1987年12月20日 信玄戦旗(改稿・改題) 角川書店 294ページ 1,200円
1989年11月2日 信玄戦旗 角川文庫 308ページ(国立国会図書館)/320ページ(版元表示) 430円(当時・税込)
2026年11月25日 信玄戦旗 新装版 角川文庫 288ページ 1,034円(本体940円)

出典:国立国会図書館サーチ、KADOKAWA 製品ページ(1989年版)、同(新装版)、Wikipedia「信玄軍記」(2026年10月13日時点)

信玄戦旗 新装版のページと価格|新装版がいちばん薄い

信玄戦旗の1989年角川文庫版と2026年新装版のページ数と価格を比べた図

288ページは3つの版でいちばん少ない

版 ページ
1987年 角川書店 単行本 294ページ
1989年 角川文庫 308ページ(国立国会図書館の書誌)
2026年 角川文庫 新装版 288ページ

出典:国立国会図書館サーチ、KADOKAWA 製品ページ(新装版)(2026年10月13日時点)

→ 新装版が、単行本よりも薄いことになります。288ページという数字は、KADOKAWAの製品ページと流通データ(JPRO)の両方が同じです。なぜ減るのかは公表されていません。

1989年版のページ数は版元と国立国会図書館で食い違う

情報源 1989年版のページ
国立国会図書館サーチ 308ページ
KADOKAWA 製品ページ 320ページ

出典:国立国会図書館サーチ、KADOKAWA 製品ページ(1989年版)(2026年10月13日時点)

→ 同じISBN(4-04-122750-X)で12ページ違います。 どちらで数えても、新装版の288ページより多いことに変わりはありません。

価格は1989年の430円から1,034円へ

1989年版 新装版
税込 430円(刊行当時) 1,034円
版元の現行表示 525円 —
本体 — 940円

出典:国立国会図書館サーチ、KADOKAWA 製品ページ(1989年版)、同(新装版)(2026年10月13日時点)

→ 版元が現在表示している525円と比べても、新装版は約2倍です。ページは減って、値段は上がります。

同じ日の東野圭吾の新装版は逆に厚くなる

同じ角川文庫から、同じ2026年11月25日に出る新装版です。

『探偵倶楽部 新装版』 『信玄戦旗 新装版』
著者 東野圭吾 松本清張
旧版のページ 304ページ 308ページ(国立国会図書館)
新装版のページ 336ページ(+32) 288ページ(−20)
新装版の本体 1,000円 940円

出典:KADOKAWA 製品ページ(探偵倶楽部 新装版)、同(信玄戦旗 新装版)、国立国会図書館サーチ(2026年10月13日時点)

→ 同じレーベル・同じ日・同じ「新装版」という表示で、ページの動きが逆です。「新装版だから厚くなる」とは限らないことになります。

信玄戦旗 新装版の3つの読みどころ

松本清張の信玄軍記が1987年の改稿で信玄戦旗になったときの変更点を並べた図

1. 小説と評伝が1冊に入っている

1987年の改稿で足されたのは、物語ではなく「調べた結果」でした。信玄前史・『甲陽軍鑑』の史料的価値・武田軍の軍隊組織・鉄砲といった記述が入っています。→ 『点と線』や『砂の器』で捜査の手順を書いた作家が、戦国の史料で同じことをしているという読み方ができます。

2. 「信玄の謙信へのコンプレックス」という切り口

改稿で加えられた記述のひとつが、信玄の上杉謙信に対するコンプレックスです。第6章の題は「好敵手」。→ 英雄譚ではなく、人の心理から戦国を読むという松本清張らしい角度です。

3. 70年前の作品が、いまも現役で出し直されている

1956年の『信玄軍記』が、1987年に改稿、1989年に文庫、2026年に新装版です。70年で4つの器になりました。→ 松本清張の歴史ものが、ミステリの代表作とは別の線で読み継がれていることの実例です。

信玄戦旗 新装版に関するよくある質問

信玄戦旗 新装版はいつ発売ですか

2026年11月25日(水)です。角川文庫から288ページ・1,034円(税込・本体940円)で出ます。

新作ですか

新作ではありません。 もとは1956年に『小説春秋』3月号〜5月号に載り、同年4月30日に河出書房新社から『信玄軍記』として刊行された作品です。1987年12月20日に角川書店から改稿版が『信玄戦旗』として出て、1989年11月2日に角川文庫になりました。 本作はその新装版です。

『信玄軍記』と『信玄戦旗』は同じ本ですか

同じ作品の、改稿前と改稿後です。章立てが10章に組み直され、信玄前史・『甲陽軍鑑』の史料的価値・武田軍の軍隊組織・信玄の謙信へのコンプレックス・鉄砲といった評伝的な記述と、越後の土着勢力と長尾為景、桶狭間の戦いなど周辺の記述が加わっています。諏訪御料人の呼称も「女」から「百合」に変わりました。

旧版を持っています。買い直す意味はありますか

ページは308ページ(国立国会図書館)から288ページへ減ります。 価格は本体940円・税込1,034円で、版元が現在表示している旧版525円の約2倍です。新しい解説や加筆があるかは、2026年10月時点では公表されていません。 → 版元の発表を待つのが安全です。

なぜ新装版のほうがページが少ないのですか

理由は公表されていません。 288ページという数字は、KADOKAWAの製品ページと出版流通データ(JPRO)の両方で一致しています。新装版は活字を大きくしてページが増えることが多いので、この本は例外にあたります。

内容は小説ですか。それとも歴史解説ですか

小説です。 ただし1987年の改稿で評伝的な記述が加えられているので、物語の合間に史料の検討が入ります。 版元の紹介文も「周到な時代考察をふまえ」と書いています。

川中島の戦いは出てきますか

出てきます。 第7章の題が「八幡原の白い闇」で、八幡原は川中島の古戦場です。第6章「好敵手」が上杉謙信にあたります。

何章ありますか

10章です。山峡の源氏/雪中初陣/実父追放/信濃の征旗/拡張政策/好敵手/八幡原の白い闇/同盟の崩壊/上洛急速/伊那路に墜つ。

何ページ、何時間で読めますか

288ページなので、4〜5時間が目安です。松本清張の文庫としては薄いほうです。

松本清張は初めてです。これから読んでいいですか

歴史時代ものから入るなら本作でも読めますが、代表作から入るなら『点と線』『砂の器』『ゼロの焦点』が定番です。全体像は松本清張のおすすめ・代表作ガイドにまとめています。

同じ時期に出る松本清張の新装版は他にありますか

2026年9月25日に『アムステルダム運河殺人事件 新装版』が角川文庫から出ています。 角川文庫は松本清張の新装版を続けて出しており、『信玄戦旗 新装版』はその流れの中にあります。

まとめ|70年前の作品が、4つめの器でいちばん薄くなる

  • 『信玄戦旗 新装版』は2026年11月25日(水)・角川文庫・288ページ・1,034円(税込・本体940円)
  • ★新作ではない。 1956年『小説春秋』3〜5月号に載り、同年4月30日に河出書房新社から『信玄軍記』として刊行された作品。1987年12月20日に角川書店で改稿されて『信玄戦旗』になった
  • ★新装版がいちばん薄い。 1987年の単行本294ページ、1989年の角川文庫308ページ(国立国会図書館)に対して、新装版は288ページ。 減る理由は公表されていない
  • ★同じ角川文庫・同じ2026年11月25日発売の『探偵倶楽部 新装版』は304→336ページで+32。「新装版だから厚くなる」とは限らない
  • ★1989年版のページ数は版元320ページ・国立国会図書館308ページで12ページ食い違う(ISBNは同じ4-04-122750-X)
  • ★流通データ(JPRO)の版表示は「改訂版」。版元の表示は「新装版」で、本文に手が入るかは未公表
  • ★改稿で足されたのは評伝部分=信玄前史/『甲陽軍鑑』の史料的価値/武田軍の軍隊組織/信玄の謙信へのコンプレックス/鉄砲、および越後の土着勢力と長尾為景・桶狭間の戦い。諏訪御料人の呼称も「女」→「百合」へ
  • ★改稿後は10章=山峡の源氏/雪中初陣/実父追放/信濃の征旗/拡張政策/好敵手/八幡原の白い闇/同盟の崩壊/上洛急速/伊那路に墜つ。「初陣から無念の死まで」がそのまま章の並び
  • ★価格は1989年の430円(税込)から1,034円へ。版元の現行表示525円と比べても約2倍
  • 1956年は芥川賞受賞(1952年)の4年後で、『点と線』(1958年)より前の作品
  • 2026年9月25日には『アムステルダム運河殺人事件 新装版』も出ている=角川文庫の松本清張 新装版が続いている

70年で4つめの器になりました。 いちばん新しい版が、いちばん薄いです。

信玄戦旗 新装版・松本清張の読書ガイド

  • 【2026年最新】松本清張のおすすめ・代表作ガイド|社会派ミステリの名作を完全網羅
  • 点と線 松本清張 レビュー|時刻表アリバイに挑む社会派推理の出発点
  • 砂の器 松本清張 レビュー|「カメダ」という言葉だけを頼りに追う捜査行
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