『石の刃』は、米澤穂信が初めて書いたリーガルミステリで、2026年11月25日(水)にKADOKAWAから出ます。四六判・上製472ページ・2,475円(税込)。
先に、検索して来た方がつまずきやすい点を3つ書きます。ひとつ目が一番大事です。
ひとつ目。星野源は共著者ではありません。 版元の正式なクレジットは「プロデュース・写真ディレクション・出演」です。小説を書いたのは米澤穂信ひとりです。ところが国立国会図書館サーチなどの書誌データは、星野源を「著・文・その他」として米澤穂信と並べて載せています。 これを見て「2人の共著」と読むと間違いになります。
ふたつ目。企画は2018年に始まっています。 星野源の発案から始動し、2024年冬号から連載が始まり、2026年11月に本になります。 8年越しの企画です。
みっつ目。版元のプレスリリースのISBNは、そのままでは成り立ちません。 リリースは「978-4-04-115532-0」と記していますが、チェックディジットが合いません。 正しいのは「978-4-04-115532-5」で、版元の製品ページ・国立国会図書館・流通データはすべて末尾5です。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
※本記事は発売前に公表された情報にもとづいています。
- 2026年11月25日・KADOKAWA・四六判上製472ページ・2,475円(税込)
- 米澤穂信が初めて挑むリーガルミステリ(控訴審が舞台)
- 星野源は「プロデュース・写真ディレクション・出演」。共著者ではない
石の刃とは|米澤穂信 初のリーガルミステリ

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 米澤穂信(1978年・岐阜県生まれ) |
| プロデュース・写真ディレクション・出演 | 星野源(1981年・埼玉県生まれ) |
| 版元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2026年11月25日(水) |
| 判型 | 四六判・上製 |
| ページ | 472ページ |
| 価格 | 2,475円(税込・本体2,250円) |
| ISBN | 978-4-04-115532-5 |
| 初出 | 「小説 野性時代 特別編集 2024年冬号」から連載 |
| カバー写真 | TISCH(MARE Inc.) |
| 装丁 | アルビレオ |
| ヘアメイク/スタイリング | 廣瀬瑠美/中兼英朗 |
出典:KADOKAWA カドブン プレスリリース、『石の刃』特設サイト、国立国会図書館サーチ(2026年10月12日時点)
あらすじ
虎ノ門に法律事務所を構える弁護士・絵島のもとに、先日判決が下った殺人事件の控訴審の依頼が舞い込む。被告人の小布井春子は、夫の復讐のために被害者を展望台から突き落としたとされ、一審で重い有罪判決を受けた。小布井の部屋から殺害計画を詳細に記した日記が見つかって以来、〈殺人日記事件〉という名で世間を騒がせている。絵島はすぐさま小布井と接見するが、彼女は控訴に消極的で、事件については完全な黙秘を貫いている。絵島は依頼を果たすため、関係者への聞き込みと現地調査を開始。絵島がたどり着く真実、そして控訴審の行方は――。
出典:KADOKAWA カドブン プレスリリース(2026年10月12日時点)
作中から引かれている一文も公開されています。
「やるなら徹底してやらなきゃいけないし、それでも勝てる見込みはほとんどない。それが控訴審だ」
一審ではなく控訴審が舞台
法廷ものは一審を描くものが多いのに対し、本作は判決が出たあとの控訴審です。
| 内容 | |
|---|---|
| 段階 | 控訴審(一審で重い有罪判決が出たあと) |
| 弁護人 | 虎ノ門に法律事務所を構える弁護士・絵島 |
| 被告人 | 小布井春子。捜査段階から完全黙秘で、控訴にも消極的 |
| 事件の通称 | 〈殺人日記事件〉(部屋から殺害計画を詳細に記した日記が出た) |
| 謎 | なぜ被告人は事件を語らないのか/当日、現場で何が起こったのか |
出典:KADOKAWA カドブン プレスリリース(2026年10月12日時点)
→ 依頼人が黙っているという設定なので、弁護側は本人の証言に頼れません。 版元は「裁判資料、関係者への聞き取り、現地調査の3つを駆使する謎解き」と説明しています。
版元が「本格ミステリ」と位置づけている
そして真相が明かされるとき、この物語は紛うことなき法廷小説であり本格ミステリだと確信するはず。
出典:KADOKAWA カドブン プレスリリース(2026年10月12日時点)
米澤穂信は『黒牢城』で第22回本格ミステリ大賞を受けています。→ 法廷という新しい器に、これまでの型を入れるという売り方です。
石の刃における星野源の役割|共著ではない

版元の正式クレジット
著者:米澤穂信/プロデュース・写真ディレクション・出演:星野 源
出典:KADOKAWA カドブン プレスリリース(2026年10月12日時点)
特設サイトの表記も同じです。
著者は米澤穂信。プロデュース・写真ディレクション・出演は星野源!
出典:『石の刃』特設サイト(2026年10月12日時点)
→ 小説の文章を書いたのは米澤穂信ひとりです。星野源は企画・ビジュアル側です。
「出演」とは何をしたのか
星野源は、主人公の弁護士・絵島を自ら写真で表現しています。
| 段階 | 星野源がしたこと |
|---|---|
| 連載時 | 小説からインスピレーションを受けて提案・ディレクションし、主人公・絵島を自ら表現した写真が各章の扉を飾った |
| 書籍化 | 改稿後の原稿を読んでイメージを一新。カバーと扉のために写真を新たに撮りおろした |
| 撮影体制 | 自身の写真ディレクションのもと、初タッグのカメラマンやデザイナーを自ら抜擢し、衣装(スタイリング)も含めた撮影チームを一から構築 |
出典:KADOKAWA カドブン プレスリリース(2026年10月12日時点)
→ 「出演」は、小説の登場人物を写真で演じるという意味です。カバーも章扉も、連載時のものから差し替えられています。
書誌データでは星野源が「著・文・その他」になっている
ここが誤解のもとです。
| 情報源 | 星野源の表記 |
|---|---|
| KADOKAWA プレスリリース | プロデュース・写真ディレクション・出演 |
| 『石の刃』特設サイト | プロデュース・写真ディレクション・出演 |
| カドブンの書籍欄 | プロデュース |
| 国立国会図書館サーチ(JPRO由来の書誌) | 「星野 源 著・文・その他」(米澤穂信と並記) |
出典:KADOKAWA カドブン プレスリリース、国立国会図書館サーチ(2026年10月12日時点)
書誌データの役割表記は「著・文・その他」という大きな括りなので、プロデュースや写真も同じ欄に入ります。 → 「米澤穂信/星野源 著」と並んでいても共著ではありません。 書店や通販サイトの表記でも「著者:米澤穂信、星野源」のように見えることがあります。
企画は2018年から動いていた
| 年 | 出来事 |
|---|---|
| 2018年 | 星野源の発案から企画が始動。米澤穂信との交流がきっかけ |
| 2024年11月22日 | 「小説 野性時代 特別編集 2024年冬号」から連載開始 |
| 2026年11月25日 | 書籍化 |
出典:KADOKAWA カドブン プレスリリース(2026年10月12日時点)
→ 発案から書籍化まで8年です。版元は「2人のクリエイターによる夢の共同創作」と呼んでいます。
初回出荷限定のカバー仕様がある
| 特典 | 内容 |
|---|---|
| 初回出荷限定 | カバー仕様が異なる |
| 収録 | 米澤穂信・星野源のコメントとサイン入り(版元表記は「予定/それぞれ印字になります」) |
出典:KADOKAWA カドブン プレスリリース(2026年10月12日時点)
→ サインは印字です。2人の書き下ろしコメントは、この初回限定特典にのみ掲載される予定と版元が記しています。
石の刃の位置づけ|米澤穂信の作品歴のなかで

著者の受賞歴
| 年 | 受賞 |
|---|---|
| 2001年 | 『氷菓』で第5回角川学園小説大賞(ヤングミステリー&ホラー部門)奨励賞を受賞しデビュー |
| 2011年 | 『折れた竜骨』で第64回日本推理作家協会賞 |
| 2014年 | 『満願』で第27回山本周五郎賞 |
| 2021年 | 『黒牢城』で第12回山田風太郎賞・第166回直木賞・第22回本格ミステリ大賞 |
| 2025年 | 『春期限定いちごタルト事件』を第一作とする〈小市民〉シリーズで第10回吉川英治文庫賞 |
出典:KADOKAWA カドブン プレスリリース、国立国会図書館サーチ(2026年10月12日時点)
『黒牢城』は3冠です。→ 本作は、その著者が「初めて挑むリーガルミステリ」という位置づけになります。
472ページは厚い1冊
四六判・上製で472ページです。→ シリーズものの続刊ではなく、1冊で完結する長編です。〈小市民〉シリーズや古典部シリーズのような前提知識はいりません。
星野源の側の経歴
| 分野 | 実績 |
|---|---|
| 俳優 | 映画『罪の声』で第44回日本アカデミー賞 優秀助演男優賞 |
| 音楽 | 2025年5月14日に6th ALBUM『Gen』。代表曲は「創造」「不思議」「喜劇」など |
| 文筆 | 『そして生活はつづく』『働く男』『よみがえる変態』「いのちの車窓から」シリーズ |
| 受賞 | 2017年に第9回伊丹十三賞(音楽・エッセイ・演技を横断した活動への評価) |
出典:KADOKAWA カドブン プレスリリース(2026年10月12日時点)
→ 星野源は文筆の仕事もしている人です。それでも本作では小説を書いていません。この点が混同されやすい理由でもあります。
当サイトの法廷ミステリとの関係
| 記事 | 内容 |
|---|---|
| 法廷遊戯 | 五十嵐律人のメフィスト賞デビュー作 |
| 石の刃(本作) | 米澤穂信初のリーガルミステリ。控訴審が舞台 |
石の刃の3つの読みどころ

1. 「依頼人が黙っている」という縛り
被告人の小布井春子は捜査段階から完全黙秘で、控訴にも消極的です。→ 弁護人は本人から話を聞けません。 版元の説明どおり、裁判資料・関係者への聞き取り・現地調査の3つだけで組み立てることになります。探偵小説の手つきが、そのまま弁護活動になる構図です。
2. 控訴審という舞台設定そのもの
「勝てる見込みはほとんどない」と作中で言われる段階です。→ 一審をやり直すのではなく、一審の判断のどこを崩せるかを探す話になります。法廷ものの中でも扱われることの少ない段階です。
3. カバーと章扉が小説の一部として作られている
星野源が主人公・絵島を自ら表現した写真が、カバーと各章の扉に入ります。連載時のものは書籍化で全て差し替えられ、改稿後の原稿を読んだうえで撮り直されました。 → 本の見た目が、あとから付けた装丁ではないという作りです。
石の刃に関するよくある質問
石の刃はいつ発売ですか
2026年11月25日(水)です。KADOKAWAから四六判・上製472ページ・2,475円(税込・本体2,250円)で出ます。
星野源との共著ですか
共著ではありません。 版元の正式クレジットは「著者:米澤穂信/プロデュース・写真ディレクション・出演:星野 源」です。小説を書いたのは米澤穂信ひとりです。
なぜ書店や図書館の表記で星野源が著者に見えるのですか
書誌データの役割表記が「著・文・その他」という大きな括りだからです。国立国会図書館サーチの書誌では「米澤 穂信 著・文・その他」「星野 源 著・文・その他」が並記されています。プロデュースや写真も同じ欄に入るため、共著のように見えます。
星野源は具体的に何をしたのですか
3つです。 (1)企画の発案とプロデュース(2018年から)、(2)写真ディレクション(カメラマン・デザイナー・スタイリストを自ら抜擢し撮影チームを構築)、(3)出演(主人公の弁護士・絵島を自ら写真で表現。カバーと各章の扉)。書籍化にあたっては、改稿後の原稿を読んで連載時の写真を全て撮り直しています。
どこに連載されていましたか
「小説 野性時代 特別編集 2024年冬号」から連載開始です。企画そのものは2018年に星野源の発案で始動しており、書籍化までに8年かかっています。
どんな話ですか
控訴審の法廷ミステリです。虎ノ門の弁護士・絵島が、一審で重い有罪判決を受けた小布井春子の控訴審を引き受けます。小布井は夫の復讐のため被害者を展望台から突き落としたとされ、部屋から殺害計画を詳細に記した日記が見つかって〈殺人日記事件〉として騒がれています。 当人は完全黙秘です。
米澤穂信の他のシリーズとつながりますか
つながりません。 著者が初めて書くリーガルミステリで、古典部シリーズや〈小市民〉シリーズとは別です。472ページの単独長編なので、前提知識はいりません。
何ページですか。読むのにどれくらいかかりますか
472ページです。通しで8〜10時間が目安です。四六判・上製の厚い1冊です。
初回限定特典はありますか
あります。 初回出荷限定でカバー仕様が異なり、米澤穂信と星野源のコメント・サイン入りです。版元は「予定/それぞれ印字になります」と記しています。2人の書き下ろしコメントはこの特典にのみ掲載される予定です。
ISBNはどれが正しいですか
978-4-04-115532-5です。版元のプレスリリースには「978-4-04-115532-0」と記されていますが、チェックディジットが合いません。 版元の製品ページ、国立国会図書館サーチ、流通データはいずれも末尾5です。
米澤穂信は初めてです。これから読んでいいですか
単独の長編なので入口になります。 ただし代表作から入るなら『氷菓』(古典部シリーズ第1作)、『黒牢城』(直木賞・本格ミステリ大賞・山田風太郎賞の3冠)が定番です。全体像は米澤穂信の新刊・最新刊ガイドとおすすめランキングTOP10にまとめています。
まとめ|星野源は書いていない。8年越しの「出演」つき法廷小説
- 『石の刃』は2026年11月25日(水)・KADOKAWA・四六判上製472ページ・2,475円(税込・本体2,250円)
- ★星野源は共著者ではない。 版元の正式クレジットは「プロデュース・写真ディレクション・出演」。小説を書いたのは米澤穂信ひとり
- ★それでも国立国会図書館サーチなどの書誌は「米澤 穂信 著・文・その他」「星野 源 著・文・その他」と並記している=役割表記が大きな括りなので共著に見える。通販サイトや図書館の表記でも同じ見え方になる
- ★「出演」は主人公・絵島を自ら写真で表現すること。連載時は各章の扉を飾り、書籍化では改稿後の原稿を読んで一新し、カバーと扉のために撮りおろした。カメラマン・デザイナー・スタイリストを自ら抜擢して撮影チームを構築
- ★企画は2018年に星野源の発案で始動。書籍化まで8年。連載は「小説 野性時代 特別編集 2024年冬号」から
- ★版元のプレスリリースのISBNはチェックディジットが合わない(978-4-04-115532-0と記載)。正しくは978-4-04-115532-5で、製品ページ・国立国会図書館・流通データはすべて末尾5
- ★米澤穂信が初めて挑むリーガルミステリ。舞台は一審ではなく控訴審で、作中に「やるなら徹底してやらなきゃいけないし、それでも勝てる見込みはほとんどない。それが控訴審だ」という一文がある
- ★被告人・小布井春子は捜査段階から完全黙秘で控訴にも消極的=弁護人は本人の証言に頼れない。版元は「裁判資料、関係者への聞き取り、現地調査の3つを駆使する謎解き」と説明
- 事件の通称は〈殺人日記事件〉(部屋から殺害計画を詳細に記した日記が出た)。弁護人は虎ノ門に法律事務所を構える絵島
- 初回出荷限定でカバー仕様が異なり、2人のコメント・サイン入り(版元表記は「予定/それぞれ印字」)。書き下ろしコメントはこの特典にのみ掲載予定
- 装丁はアルビレオ、カバー写真はTISCH(MARE Inc.)、ヘアメイク廣瀬瑠美、スタイリング中兼英朗
- 米澤穂信は2001年『氷菓』でデビューし、2021年『黒牢城』で第12回山田風太郎賞・第166回直木賞・第22回本格ミステリ大賞の3冠、2025年に〈小市民〉シリーズで第10回吉川英治文庫賞
- 472ページの単独長編でシリーズの続刊ではない
「米澤穂信×星野源」と並ぶので2人で書いた本に見えます。 書いたのは米澤穂信ひとり、星野源はカバーと章扉に出ている人です。




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