『虚言の国 アメリカ・ファンタスティカ』は、ティム・オブライエンの長編小説を村上春樹が全訳したもので、文庫版が2026年11月25日(水)にハーパーBOOKSから出ます。688ページ・1,760円(税込)。
先に、検索して来た方がつまずきやすい点を3つ書きます。
ひとつ目。村上春樹が書いた小説ではありません。 著者はティム・オブライエン、村上春樹は訳者です。ハーパーコリンズ・ジャパンの表記は「著者:ティム・オブライエン/訳者:村上春樹」です。
ふたつ目。新刊ではなく文庫化です。 単行本は2025年2月28日に出ています(624頁・3,630円税込)。本作はその文庫版です。
みっつ目。ページが増えて値段が下がります。 624頁→688ページ(+64)、3,630円→1,760円(−1,870円)。文庫は判型が小さいのでページは増え、価格は本体2,400円から1,600円になります。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
※本記事は発売前に公表された情報にもとづいています。
- 2026年11月25日・ハーパーBOOKS・688ページ・1,760円(税込)
- 著者はティム・オブライエン、訳は村上春樹(全訳)
- 2025年2月の単行本(624頁・3,630円)の文庫化
虚言の国とは|ハーパーBOOKSの文庫版

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | ティム・オブライエン |
| 訳者 | 村上春樹(全訳) |
| 版元・レーベル | ハーパーコリンズ・ジャパン・ハーパーBOOKS(巻次H254) |
| 発売日 | 2026年11月25日(水) |
| 判型 | 文庫判(厚さ27mm・重さ310g) |
| ページ | 688ページ |
| 価格 | 1,760円(税込・本体1,600円) |
| ISBN | 978-4-302-13094-8 |
| Cコード | C0197(一般・文庫・外国文学小説) |
| 原題 | America Fantastica |
出典:版元ドットコム、国立国会図書館サーチ(2026年10月12日時点)
単行本と文庫を並べる
| 単行本 | 文庫(本作) | 差 | |
|---|---|---|---|
| 発売 | 2025年2月28日 | 2026年11月25日 | 約1年9か月後 |
| ページ | 624頁(版元表記) | 688ページ | +64ページ |
| 価格(税込) | 3,630円 | 1,760円 | −1,870円 |
| 本体 | 3,300円 | 1,600円 | −1,700円 |
| 判型 | 単行本 | 文庫判(厚さ27mm・310g) | — |
| レーベル | — | ハーパーBOOKS H254 | — |
| ISBN | 978-4-596-72564-6 | 978-4-302-13094-8 | — |
| 書籍番号 | F-27 | — | — |
出典:ハーパーコリンズ・ジャパン 書籍詳細(単行本)、版元ドットコム(文庫)(2026年10月12日時点)
1ページあたりの値段が半分以下になる
| 単行本 | 文庫 | |
|---|---|---|
| ページ | 624頁 | 688ページ |
| 税込価格 | 3,630円 | 1,760円 |
| 1ページあたり | 約5.82円 | 約2.56円 |
→ ページは10.3%増え、価格は51.5%下がります。 1ページ単価では約2.3分の1です。待った人が得をした文庫化になります。
単行本のページ数が版元と書誌で4ページ食い違う
| 情報源 | 単行本のページ数 |
|---|---|
| ハーパーコリンズ・ジャパン 公式 | 624頁 |
| 国立国会図書館サーチ | 620p |
出典:ハーパーコリンズ・ジャパン 書籍詳細、国立国会図書館サーチ(2026年10月12日時点)
4ページの差です。→ 本記事は版元表記の624頁を主として扱いますが、国立国会図書館の620pという数字も残しておきます。
Cコードは97=外国文学小説
| Cコードの桁 | 本作の値 | 意味 |
|---|---|---|
| 1桁目 | 0 | 一般 |
| 2桁目 | 1 | 文庫 |
| 3桁目 | 97 | 外国文学小説 |
→ 翻訳小説として分類されています。 日本文学の小説(93)ではありません。村上春樹の名前で探している方は、ここで自分の目的の本かを判断できます。
虚言の国のあらすじ|嘘つき男の全米逃避行

版元のあらすじ
ある理由で一流ジャーナリストからフェイクニュースの王に転落した中年男ボイド。カリフォルニアの田舎町でデパートの店長をしている彼は地元銀行の窓口係アンジーに銃をつきつけ、奪った8万1千ドルと彼女を連れ逃避行に出る。仕切り屋で喋り通しのアンジーに閉口しつつアメリカを縦断するボイドと、彼をとりまく大富豪、悪徳警官、美人妻、殺人者——追う者追われる者が入り乱れ、嘘と疫病に乗って全米を疾走するが……。
出典:ハーパーコリンズ・ジャパン 書籍詳細(2026年10月12日時点)
登場人物と仕掛け
| 要素 | 内容 |
|---|---|
| 主人公 | ボイド。一流ジャーナリストからフェイクニュースの王に転落した中年男。現在はカリフォルニアの田舎町でデパートの店長 |
| 連れていく相手 | アンジー。地元銀行の窓口係。「仕切り屋で喋り通し」 |
| 奪った額 | 8万1千ドル |
| 周囲 | 大富豪、悪徳警官、美人妻、殺人者 |
| 背景 | 「嘘と疫病」 |
| 形 | アメリカを縦断するロードトリップ |
→ 銀行強盗から始まる逃走劇ですが、主人公の前職がジャーナリスト、転落先が「フェイクニュースの王」という設定が中心にあります。書名の「虚言の国」はそこに掛かります。
版元の謳い文句
虚言症が蔓延するアメリカで、稀代の嘘つき男が仕掛ける奇想天外なロードトリップ——ピュリッツァー賞候補作家が放つ長編小説、待望の全訳! オブライエン(著)×村上春樹(訳)
出典:ハーパーコリンズ・ジャパン 書籍詳細(2026年10月12日時点)
「全訳」と明記されています。→ 抄訳・部分訳ではありません。
著者20年ぶりの長編
版元は「ティム・オブライエン、20年ぶりの長編小説」と記しています。
出典:ハーパーコリンズ・ジャパン 書籍詳細(2026年10月12日時点)
→ 688ページという厚さは、20年ぶりの長編という事情と合います。
虚言の国の位置づけ|村上春樹の翻訳の仕事として

「著者」ではなく「訳者」である
ここを押さえておけば、買い間違いがありません。
| 本作 | 村上春樹の小説 | |
|---|---|---|
| 村上春樹の役割 | 訳者 | 著者 |
| 文章を書いた人 | ティム・オブライエン | 村上春樹 |
| Cコード3桁目 | 97(外国文学小説) | 93(日本文学、小説・物語) |
→ 村上春樹の小説を読みたい方の本ではありません。 『ノルウェイの森』、『1Q84』、『海辺のカフカ』、『騎士団長殺し』などは別の列です。
レーベルが移り、1年9か月で文庫になった
レーベル表記は「ハーパーBOOKS ; H254」です(版元ドットコムは「巻次:H254」「巻次:254」の2通りを併記)。
| 日付 | 版 | レーベル |
|---|---|---|
| 2025年2月28日 | 単行本(624頁・3,630円) | ハーパーコリンズ・ジャパンの一般書籍(書籍番号F-27) |
| 2026年11月25日 | 文庫(688ページ・1,760円) | ハーパーBOOKS(巻次H254) |
出典:ハーパーコリンズ・ジャパン 書籍詳細(単行本)、版元ドットコム(文庫)(2026年10月12日時点)
→ 同じ社の中でレーベルが移った形で、文庫化までは約1年9か月です。翻訳の長編としては早いほうにあたります。
造本は厚さ27mm・重さ310g(版元ドットコム)。688ページを上下巻に分けず1冊に収めた、文庫としてはかなり厚い1冊です。
当サイトの海外文学レビューとの関係
| 記事 | 内容 |
|---|---|
| 三体 | 劉慈欣。アジア初のヒューゴー賞に輝いた中国発のハードSF |
| 虚言の国(本作) | ティム・オブライエン。村上春樹訳のアメリカ長編 |
虚言の国の3つの読みどころ

1. 待った人が1,870円得をする
単行本3,630円が文庫1,760円です。しかもページは64増えます。 → 単行本を買わずに待った方が、分量は多く値段は半分以下で読めます。 1ページ単価は約5.82円→約2.56円です。
2. 「嘘」が主題になっている小説
主人公は一流ジャーナリストから「フェイクニュースの王」に転落した男です。版元は「虚言症が蔓延するアメリカ」と書きます。→ 銀行強盗の逃走劇という形をとりながら、嘘そのものを扱う小説です。書名の「虚言の国」は原題 America Fantastica の訳ではなく、日本語版で加えられた主題の言い換えになっています。
3. 村上春樹の訳文で読む「全訳」
版元は「待望の全訳」と明記しています。688ページを1冊に収めた文庫です。→ 村上春樹の翻訳をまとまった分量で読みたい方には、1,760円でこの厚さという条件が揃います。
虚言の国に関するよくある質問
虚言の国の文庫版はいつ発売ですか
2026年11月25日(水)です。ハーパーBOOKS(H254)から688ページ・1,760円(税込・本体1,600円)で出ます。
村上春樹が書いた小説ですか
違います。 著者はティム・オブライエンで、村上春樹は訳者です。版元の表記は「オブライエン(著)×村上春樹(訳)」です。Cコードの3桁目も97(外国文学小説)で、日本文学の93ではありません。
これは新刊ですか
文庫化です。 単行本は2025年2月28日にハーパーコリンズ・ジャパンから出ています(624頁・3,630円税込・書籍番号F-27)。
単行本と中身は違いますか
版元から加筆・改訂の告知はありません。 ページ数の624頁→688ページは、文庫の判型が小さいぶんと考えられます。版元は単行本の時点で「待望の全訳」と記しており、抄訳ではありません。
どれくらい安くなりますか
1,870円安くなります。 単行本3,630円(税込)→文庫1,760円(税込)です。本体では3,300円→1,600円。ページは64増えて688ページなので、1ページあたりは約5.82円→約2.56円になります。
上下巻に分かれますか
分かれません。 688ページを1冊に収めています。厚さ27mm・重さ310gです。
どんな話ですか。原題は何ですか
原題は America Fantasticaで、書名の「虚言の国」は日本語版で加えられた部分です(副題に原題のカタカナ表記が入っています)。中身は銀行強盗から始まるロードトリップです。一流ジャーナリストから「フェイクニュースの王」に転落した中年男ボイドが、地元銀行の窓口係アンジーに銃をつきつけ、8万1千ドルと彼女を連れて逃避行に出ます。大富豪、悪徳警官、美人妻、殺人者が入り乱れ、「嘘と疫病に乗って全米を疾走」します。
ティム・オブライエンはどんな作家ですか
版元は「ピュリッツァー賞候補作家」と紹介しています。本作は「20年ぶりの長編小説」です。
ページ数はどれが正しいですか
文庫は688ページで一致しています。単行本については、版元公式が624頁、国立国会図書館サーチが620pで4ページ食い違っています。 本記事は版元の624頁を主として扱いました。
村上春樹の小説から入りたいです
本作は翻訳なので、小説をお探しなら別の本です。 『ノルウェイの森』、『1Q84』、『海辺のカフカ』、『騎士団長殺し』が入口になります。全体像は村上春樹の新刊・新作ガイドとおすすめランキングTOP10にまとめています。
読むのにどれくらいかかりますか
688ページなので、通しで12〜15時間が目安です。文庫1冊としては長めです。
まとめ|64ページ増えて1,870円安い。書いたのはオブライエン
- 『虚言の国 アメリカ・ファンタスティカ』文庫版は2026年11月25日(水)・ハーパーBOOKS(H254)・688ページ・1,760円(税込・本体1,600円)
- ★村上春樹が書いた小説ではない。 著者はティム・オブライエン、村上春樹は訳者。Cコードの3桁目は97(外国文学小説)で、日本文学の93ではない
- ★新刊ではなく文庫化。単行本は2025年2月28日(624頁・3,630円税込・書籍番号F-27)
- ★ページが増えて値段が下がる。624頁→688ページ(+64)、3,630円→1,760円(−1,870円/本体3,300円→1,600円)。1ページ単価は約5.82円→約2.56円で約2.3分の1=待った人が得をした文庫化
- ★単行本のページ数が版元と書誌で4ページ食い違う(ハーパーコリンズ公式624頁/国立国会図書館サーチ620p)
- ★688ページを上下巻に分けず1冊に収めている。厚さ27mm・重さ310g
- ★単行本は同社の一般書籍(書籍番号F-27)、文庫はハーパーBOOKS(巻次H254)=同じ社の中でレーベルが移った
- ★文庫化までが約1年9か月(2025年2月28日→2026年11月25日)
- 版元は「待望の全訳」と明記=抄訳・部分訳ではない。加筆・改訂の告知はない
- あらすじ=一流ジャーナリストから「フェイクニュースの王」に転落したボイドが、銀行窓口係アンジーに銃をつきつけ、8万1千ドルと彼女を連れて逃避行。大富豪・悪徳警官・美人妻・殺人者が入り乱れ、「嘘と疫病に乗って全米を疾走」する
- 原題は America Fantastica。「虚言の国」は日本語版で加えられた部分
- ティム・オブライエンは版元表記で「ピュリッツァー賞候補作家」。本作は「20年ぶりの長編小説」
単行本で3,630円払った人より、文庫で1,760円払う人のほうが64ページ多く読めます。



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