『十一色の果実』は、宮部みゆきの短篇集で、2026年12月16日に新潮社から出ます。2,200円(税込・本体2,000円)・四六判変型384ページ。読みはジュウヒトイロノカジツです。
収録は11篇で、すべて俳句から着想を得ています。
もう一度会いたい。名前を呼んで、笑いかけて欲しい。舞台は現代。希望が結実した、奇跡の11篇。
(中略)俳句から着想を得た11篇を収録した短篇集。
出典:新潮社『十一色の果実』(2026年11月2日時点)
「俳句から小説を書く」という試みは、本作が最初ではありません。 宮部みゆきは2023年に『ぼんぼん彩句』(角川書店)で12の俳句から12篇を書いており、その本は2025年11月28日に『新しい花が咲く─ぼんぼん彩句─』として新潮文庫で改題されています。
つまりこの連作は、版元が角川書店から新潮社へ移っています。 そして新潮社の書誌情報は、本作を「yom yomから生まれた本」と書いています。
この記事では、本作と前作の書誌を全部並べて、12篇から11篇へ何が変わったのかを一次資料で整理します。
※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
※本記事は発売前に公表された情報にもとづいています。
- 2026年12月16日・新潮社・2,200円(税込)・384ページ
- 俳句から着想を得た11篇の短篇集。舞台は現代
- 新潮社の書誌は「yom yomから生まれた本」と明記
十一色の果実とは|11篇で384ページの短篇集
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 書名 | 十一色の果実 |
| 読み | ジュウヒトイロノカジツ |
| 著者 | 宮部みゆき(1960年東京都生まれ) |
| 版元 | 新潮社 |
| 発売日 | 2026年12月16日 |
| 初版年月日 | 2026年12月15日 |
| 判型 | 四六判変型 |
| ページ | 384ページ |
| 価格 | 2,200円(税込・本体2,000円) |
| ISBN | 978-4-10-375017-8 |
| Cコード | C0093(0:一般/0:単行本/93:日本文学、小説・物語) |
| 収録 | 11篇(俳句から着想を得た短篇) |
| 雑誌から生まれた本 | yom yom |
出典:新潮社『十一色の果実』、版元ドットコム(2026年11月2日時点)
384ページに11篇なので、1篇あたり約34.9ページです。短篇というより中短篇の長さです。
書名の「十一色」は収録数
「十一色の果実」の「十一」は、収録の11篇にあたります。題名に収録数が入っているかたちです。前作の書名『新しい花が咲く』には数が入っていなかったので、本作で初めて篇数が題名に出たことになります。
版元の紹介文|3篇の導入が公開されている

新潮社は、11篇のうち3篇の導入を紹介文で明かしています。
一瞬の隙は人生を狂わせ、呪いを産む──。祖母が隠し続けた若き日の大恋愛と、その証拠となる古い写真の隠し場所が示す夫婦の秘密。生まれ育った町で変異体による大襲撃に遭った人々の絶望に血塗られた恐怖の日々。大切な友人の人生を台無しにした二十年前の呪い。俳句から着想を得た11篇を収録した短篇集。
出典:新潮社『十一色の果実』(2026年11月2日時点)
3篇の導入を整理します。
| # | 版元が書いた導入 | ジャンルの手触り |
|---|---|---|
| 1 | 祖母が隠し続けた若き日の大恋愛と、その証拠となる古い写真の隠し場所が示す夫婦の秘密 | 家族の謎・ミステリ |
| 2 | 生まれ育った町で変異体による大襲撃に遭った人々の絶望に血塗られた恐怖の日々 | ホラー/パニック |
| 3 | 大切な友人の人生を台無しにした二十年前の呪い | 因果・サスペンス |
3篇だけで、家族ミステリ・ホラー・サスペンスに散っています。 「変異体による大襲撃」という語が入っているのが目を引きます。同じ1冊に現代の家族の話と、町が襲われる話が同居する構成です。
版元は冒頭に「舞台は現代」と置いています。宮部みゆきは時代小説(『ぼんくら』など)も現代小説も書く作家なので、本作は現代ものと明示されている点が目安になります。
★前作と全部並べた|角川書店から新潮社へ移っている

この連作の歩みを、書誌で全部並べます。
| # | 書名 | 版元・形 | 刊行 | ページ | 価格(税込) | 収録 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ぼんぼん彩句 | 角川書店・単行本 | 2023年 | — | — | 12篇 |
| 2 | 新しい花が咲く─ぼんぼん彩句─ | 新潮文庫(み-22-101) | 2025年11月28日 | 400ページ | 935円 | 12篇(『ぼんぼん彩句』改題) |
| 3 | 十一色の果実 | 新潮社・単行本 | 2026年12月16日 | 384ページ | 2,200円 | 11篇 |
出典:新潮社『新しい花が咲く─ぼんぼん彩句─』、新潮社『十一色の果実』(2026年11月2日時点)
単行本が角川書店、文庫が新潮文庫という並びです。同じ本が別の版元で単行本と文庫になっているので、新潮文庫版の書誌情報にも「『ぼんぼん彩句』改題」と明記されています。
→ 『ぼんぼん彩句』と『新しい花が咲く』は同じ本です。 両方買う必要はありません。
前作は、12篇の題名がそのまま俳句だった
新潮文庫版の目次が公開されています。
| # | 篇の題名(=俳句) |
|---|---|
| 1 | 枯れ向日葵呼んで振り向く奴がいる |
| 2 | 鋏利し庭の鶏頭刎ね尽くす |
| 3 | プレゼントコートマフラームートンブーツ |
| 4 | 散ることは実るためなり桃の花 |
| 5 | 異国より訪れし婿墓洗う |
| 6 | 月隠るついさっきまで人だった |
| 7 | 窓際のゴーヤカーテン実は二つ |
| 8 | 山降りる旅駅ごとに花ひらき |
| 9 | 薄闇や苔むす墓石に蜥蜴の子 |
| 10 | 薔薇落つる丑三つの刻誰ぞいぬ |
| 11 | 冬晴れの遠出の先の野辺送り |
| 12 | 同じ飯同じ菜を食ふ春日和 |
出典:新潮社『新しい花が咲く─ぼんぼん彩句─』(2026年11月2日時点)
12篇すべての題名が俳句そのものです。小説の題名として読むと意味が取りにくいかわりに、どの句から生まれた話かが題名で分かるという形です。
前作には本文のほかに「単行本あとがき」「俳句作者 略歷」「解説(倉阪鬼一郎)」が入っています。 句を詠んだのは著者ではなく複数の作者で、その略歴が巻末に収録されているためです。
本作の11篇の題名は、2026年11月2日時点で未公表
新潮社は本作の目次を公開していません。 前作と同じ方式(題名=俳句)なのかどうかも未公表です。
判明したら本記事に追記します。
★「yom yomから生まれた本」と書いてあるが、書名に前作の名は入っていない
新潮社の書誌情報には「雑誌から生まれた本」という欄があり、本作には「yom yom」が入っています。
yom yomでは2026年1月から、宮部みゆきの「続 ぼんぼん彩句」が連載されています。 各話の題名が俳句という、前作と同じ方式です。
| 事実 | 出典 |
|---|---|
| 本作は「yom yomから生まれた本」 | 新潮社の書誌情報 |
| 本作は「俳句から着想を得た11篇」 | 新潮社の紹介文 |
| yom yomで2026年1月から「続 ぼんぼん彩句」が連載中 | 新潮社のyom yom |
| 本作の書名・紹介文に「ぼんぼん彩句」の語はない | 新潮社『十一色の果実』 |
出典:新潮社『十一色の果実』、yom yom「続 ぼんぼん彩句」(2026年11月2日時点)
4つの事実が同じ方向を指しています。 本作がyom yomの「続 ぼんぼん彩句」をまとめた本である可能性は高いと当サイトは見ますが、新潮社がそう書いた資料はありません。 書名からも紹介文からも「ぼんぼん彩句」が外されているため、断定はしません。
→ 前作『新しい花が咲く─ぼんぼん彩句─』を読んで気に入った人は、本作も同じ試みの本と考えてよいです。ただし「シリーズ第2弾」と版元が謳っているわけではないので、続きものを期待する買い方はしないでください。 短篇集なので、どちらから読んでも成立します。
前作の文庫と本作の単行本を比べる

| 新しい花が咲く(新潮文庫) | 十一色の果実(本作・単行本) | |
|---|---|---|
| 刊行 | 2025年11月28日 | 2026年12月16日 |
| 形 | 文庫 | 四六判変型の単行本 |
| ページ | 400ページ | 384ページ |
| 収録 | 12篇 | 11篇 |
| 1篇あたり | 約33.3ページ | 約34.9ページ |
| 価格(税込) | 935円 | 2,200円 |
| 1ページあたり | 約2.34円 | 約5.73円 |
| Cコード | C0193(文庫) | C0093(単行本) |
| 電子書籍 | あり(2025年12月1日配信・935円) | 2026年11月2日時点で未公表 |
出典:新潮社『新しい花が咲く─ぼんぼん彩句─』、新潮社『十一色の果実』(2026年11月2日時点)
1篇あたりのページ数はほぼ同じ(33.3ページと34.9ページ)です。収録数が12篇から11篇に1つ減り、総ページも400から384に16減っています。
価格は単行本と文庫なので、1ページあたり2.45倍の差があります。先に試したい人は、前作の文庫(935円)から入るのが安いということになります。
13か月前に文庫で前作が出て、本作が単行本という順番です。文庫で読み慣れた読者が、次は単行本で追うという流れになります。
同じ2026年12月16日に、新潮社から「雑誌から生まれた本」が2冊出る
| 書名 | 著者 | 判型・ページ | 価格(税込) | 元の雑誌 |
|---|---|---|---|---|
| 十一色の果実(本作) | 宮部みゆき | 四六判変型・384ページ | 2,200円 | yom yom |
| やぶにらみの天使 | 筒井康隆 | 四六判変型・320ページ | 2,255円 | 「波」 |
出典:新潮社『十一色の果実』、新潮社『やぶにらみの天使』(2026年11月2日時点)
同じ日・同じ版元・同じ四六判変型で、どちらも短い作品を束ねた本です。片方はPR誌「波」、片方は小説誌yom yomから生まれています。
どちらも初版年月日が2026年12月15日で、発売日が2026年12月16日という同じ並びです。
十一色の果実の3つの読みどころ

1. 俳句17音から34.9ページを書く
俳句は17音です。 そこから約35ページの小説が生まれます。前作の目次を見ると、句は風景も情景も様々で、「月隠るついさっきまで人だった」のように不穏な句も入っていました。句のどこを拾って物語にするかが、この試みの核です。
2. 1冊でホラーからミステリまで振れる
版元が明かした3篇だけで、家族の秘密・町を襲う変異体・20年前の呪いと散っています。 同じ作者の同じ短篇集で、怖い話と切ない話が隣に並ぶ構成です。宮部みゆきの長編を読むより、幅を一度に味わえます。
3. 11篇で「舞台は現代」と明示されている
宮部みゆきは時代小説も書く作家です。本作は版元が「舞台は現代」と明記しているので、時代ものを避けたい人・現代の話が読みたい人には目安になります。
十一色の果実に関するよくある質問
前作を読んでいないと分かりませんか
いりません。 短篇集なので、どの話も独立して読めます。 版元も本作を続編と位置づけていません。
『ぼんぼん彩句』と『新しい花が咲く』は別の本ですか
同じ本です。 2023年に角川書店から『ぼんぼん彩句』として出た単行本が、2025年11月28日に新潮文庫で『新しい花が咲く─ぼんぼん彩句─』に改題されました。新潮文庫の書誌情報に「『ぼんぼん彩句』改題」と明記されています。両方買う必要はありません。
収録11篇の題名は分かりますか
2026年11月2日時点で未公表です。 前作は12篇すべての題名が俳句そのものでしたが、本作が同じ方式かどうかも公表されていません。 判明したら本記事に追記します。
俳句は宮部みゆきが詠んだのですか
前作では、句を詠んだのは著者ではありません。 新潮文庫版には「俳句作者 略歷」という項目が収録されており、複数の作者が詠んだ句が使われています。本作の句の作者は公表されていません。
電子書籍で読めますか
2026年11月2日時点で、本作の電子版は公表されていません。 前作の新潮文庫版は2025年12月1日に電子配信されています。
「変異体による大襲撃」とはどういう話ですか
版元の紹介文にある一節で、内容の詳細は公表されていません。 「生まれ育った町で変異体による大襲撃に遭った人々の絶望に血塗られた恐怖の日々」と書かれているので、11篇のうち1篇がホラー/パニックものとみられます。
1冊で完結しますか
します。 11篇の短篇集で、続刊の予告はありません(2026年11月2日時点)。
まとめ|12篇から11篇へ、版元を移った俳句連作
- 『十一色の果実』は2026年12月16日・新潮社・2,200円(税込)・四六判変型384ページ・11篇
- 俳句から着想を得た短篇集。版元は「舞台は現代」と明記
- ★前作『ぼんぼん彩句』は角川書店の単行本(2023年)→新潮文庫で『新しい花が咲く─ぼんぼん彩句─』に改題(2025年11月28日)と、版元が移っている
- ★前作は12篇で、題名がすべて俳句そのもの。本作は11篇で、題名は未公表
- ★新潮社の書誌は本作を「yom yomから生まれた本」と書いているが、書名・紹介文に「ぼんぼん彩句」の語はない
- 1ページあたりは前作の文庫が約2.34円、本作の単行本が約5.73円
- 同じ2026年12月16日に、新潮社から『やぶにらみの天使』(筒井康隆・四六判変型320ページ)も出る
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