京極夏彦の妖怪時代小説・巷説百物語シリーズ全7作(完結)の読む順番を、刊行順・時系列順で完全網羅。直木賞・柴田錬三郎賞・吉川英治文学賞を制したシリーズの全貌。
最終更新日: 2026年5月18日※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。
- 第1作『巷説百物語』から完結編『了巷説百物語』まで全7作
- 直木賞・柴田錬三郎賞・吉川英治文学賞を制したシリーズ
- 2026年4月文庫化の完結編・特装版BOXもチェック
巷説百物語シリーズとは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 京極夏彦 |
| ジャンル | 妖怪時代小説・仕掛けものがたり |
| 巻数 | 全7作(完結) |
| 連載期間 | 1997〜2023年(足掛け26年) |
| 第1作 | 巷説百物語(1999年) |
| 完結編 | 了巷説百物語(2023年) |
| 出版社 | KADOKAWA(角川書店) |
江戸末期から幕末・明治を舞台に、御行(おんぎょう)の又市が率いる「仕掛けの一党」が、妖怪の噂を仕掛けに使って悪人を裁く伝奇時代小説の金字塔。直木賞受賞作『後巷説百物語』を含む足掛け26年のシリーズが2023年『了巷説百物語』で完結しました。
巷説百物語シリーズの読む順番(刊行順=推奨順)

巷説百物語シリーズは刊行順での読書を推奨します。ただし作中の時系列は前後しており、特に『前巷説百物語』は又市たちの若かりし頃を描く前日譚です。
| 順番 | タイトル | 発売年 | 受賞 |
|---|---|---|---|
| 1 | 巷説百物語 | 1999 | シリーズ第1作 |
| 2 | 続巷説百物語 | 2001 | – |
| 3 | 後巷説百物語 | 2003 | 第130回直木賞受賞 |
| 4 | 前巷説百物語 | 2007 | 又市の前日譚 |
| 5 | 西巷説百物語 | 2010 | 第24回柴田錬三郎賞受賞 |
| 6 | 遠巷説百物語 | 2019 | 第56回吉川英治文学賞受賞 |
| 7 | 了巷説百物語 | 2023 | シリーズ完結編 |
時系列順で読みたい方へ
作中時系列順だと以下のようになります:
- 前巷説百物語(江戸後期・又市20代)
- 巷説百物語(江戸末期)
- 続巷説百物語
- 西巷説百物語(同時期)
- 遠巷説百物語(同時期)
- 後巷説百物語(明治期・百介の老境からの回想)
- 了巷説百物語(完結編)
ただし刊行順での読書を強く推奨します。著者が物語を順に積み上げる構成で書いているため、刊行順の方が情報の解釈が自然です。
各作品のあらすじと読みどころ(全7作)

第1作:巷説百物語(1999年)
「商売は仕掛け、仕掛けは妖怪」——御行の又市と「仕掛けの一党」(おぎん、長耳、山猫廻し、考物の百介)が、妖怪の噂を巧みに使って悪人を裁く7話連作。語り手は若き戯作者・百介で、後の『後巷説百物語』への伏線が散りばめられている。
第2作:続巷説百物語(2001年)
前作に続く又市たちの仕掛け譚6話。今作では新たな仲間も加わり、より大掛かりな仕掛けが展開される。シリーズ世界観が一層広がる重要な続編。
第3作:後巷説百物語(2003年)★直木賞受賞作
第130回直木賞受賞作。明治の世になり、老境に至った百介が、又市たちの過去の仕掛けを若い読本作家・小一郎と山岡百介の孫・東雲三郎に語る7話連作。シリーズ前作までで描かれた事件の真相と、又市たちのその後が次第に明らかになる。シリーズ屈指の傑作。
第4作:前巷説百物語(2007年)
時間を遡り、若き又市が「仕掛けの一党」を結成するまでの前日譚。若き又市・林蔵・山猫廻しの治平・おぎん・考物の百介がいかに出会い、なぜ仕掛けの道に入ったのか、シリーズの起源が明らかになる重要作。
第5作:西巷説百物語(2010年)★柴田錬三郎賞受賞
第24回柴田錬三郎賞受賞作。又市と縁深い大坂を舞台にした番外編的位置づけの連作短編集。京・大坂・西国を舞台に、関西を拠点とする仕掛師「上方の靄船の林蔵」を主役として展開する。
第6作:遠巷説百物語(2019年)★吉川英治文学賞受賞
第56回吉川英治文学賞受賞作。陸奥国遠野郷を舞台にした連作短編集。遠野民話と又市たちの仕掛けが交錯する、シリーズ晩年期の傑作。京極夏彦は2016年に遠野文化賞も受賞している。
第7作:了巷説百物語(2023年)★シリーズ完結編
足掛け26年のシリーズ完結編。又市と仕掛けの一党を巡る物語の最終的な顛末が明らかになる。シリーズ前6作までで残されていた謎が回収され、又市たちの「終わり」が描かれる感動の集大成。2026年4月24日に角川文庫より文庫化、特装版BOXも同時発売。
御行の又市と仲間たち|主要キャラクター

| 人物 | 役割 | 特徴 |
|---|---|---|
| 御行の又市 | 仕掛けの一党のリーダー | 御行という浮浪僧の姿を借りた仕掛け師 |
| 山猫廻しの治平 | 一党の古参・知恵袋 | 元・山猫廻しの芸人 |
| 考物の百介 | 戯作者・記録者 | 一党の活動を後世に語り伝える役割 |
| おぎん | 仕掛けの一党の紅一点 | 大柄で力強い女性 |
| 長耳の伊三次 | 情報屋 | 諸国の噂を集める |
| 事触れの治平 | (前巷説)若き仕掛師 | 治平の若き日 |
| 小股潜りの又市 | (前巷説)若き又市 | 又市の若き日 |
巷説百物語シリーズに関するよくある質問
Q. 巷説百物語シリーズはどこから読めばいい?
A. 第1作『巷説百物語』から刊行順に読むことを推奨します。直木賞受賞作『後巷説百物語』から入って遡るのも一つの方法ですが、伏線回収の感動を最大化するなら刊行順がベストです。
Q. 百鬼夜行シリーズとどう違う?
A. 同じ京極夏彦の作品ですが世界観は独立しています。百鬼夜行は昭和初期の現代ミステリ、巷説百物語は江戸〜明治の妖怪時代小説です。共通点は「妖怪を媒介に事件を解決/引き起こす」という構造のみ。
Q. シリーズ完結作『了巷説百物語』だけ読んでも理解できる?
A. 完結編なので過去6作の伏線が一気に回収される構成です。シリーズ未読の方は理解が難しいので、必ず第1作から順に読むことを推奨します。
Q. 1冊あたりの分量は?
A. 百鬼夜行シリーズと比べると比較的読みやすい分量で、文庫版で400〜600ページが平均。連作短編集形式なので途中で休憩しやすい構成です。
Q. 映像化作品は?
A. テレビアニメ『京極夏彦 巷説百物語』(2003年・WOWOW放送)、NHKラジオドラマ版が制作されています。
まとめ|巷説百物語シリーズで何を読むべきか
巷説百物語シリーズは京極夏彦が足掛け26年をかけて完成させた妖怪時代小説の最高傑作。直木賞・柴田錬三郎賞・吉川英治文学賞という主要文学賞3冠を達成し、2023年に堂々完結しました。
読む順番のおすすめ:
1. 第1作『巷説百物語』から刊行順
2. 直木賞受賞作『後巷説百物語』までを一区切りに
3. 前日譚『前巷説百物語』で又市の過去を知る
4. 関西編『西巷説百物語』・遠野編『遠巷説百物語』で世界が広がる
5. 完結編『了巷説百物語』で全てが収束する
百鬼夜行シリーズと比べて1冊が読みやすく、連作短編集形式なので時代小説初心者にもおすすめです。
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