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後巷説百物語のあらすじ・感想|直木賞受賞作の魅力を徹底レビュー

2026 9/29
シリーズ順番 新刊レーダー
2026年5月18日2026年9月29日
後巷説百物語(第130回直木賞受賞作)レビュー記事のアイキャッチ画像

京極夏彦の第130回直木賞受賞作『後巷説百物語』のあらすじ・登場人物・読みどころを徹底解説。明治の世から振り返る御行の又市と仕掛けの一党の物語、シリーズ屈指の傑作。
最終更新日: 2026年5月18日

※本ページはアフィリエイトリンクを含みます。

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  • 第130回直木賞受賞作・巷説百物語シリーズ第3作
  • 角川文庫版・Kindle版・特装版BOXあり
  • 老境の百介が振り返る7つの妖怪譚

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目次

後巷説百物語の基本情報

後巷説百物語 - 京極夏彦

後巷説百物語

京極夏彦|角川文庫

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項目 内容
著者 京極夏彦
刊行 2003年8月(角川書店)
文庫化 2007年7月(角川文庫)
ページ数 約800ページ(文庫版)
シリーズ 巷説百物語シリーズ第3作
ジャンル 妖怪時代小説・連作短編集
受賞 第130回直木賞受賞(2004年)

後巷説百物語のあらすじ(ネタバレなし)

後巷説百物語が語る7つの妖怪譚(赤えいの魚・天火・手の目・五位の光・風の神・春の虹・鬼熊)

明治三十年代。文明開化が進み、妖怪が居場所を失いつつある世——。

かつて若き戯作者として「御行の又市」率いる仕掛けの一党と関わりを持った山岡百介は、すでに老境に至っていた。彼のもとを訪れる若者たちに、百介は江戸の昔を回想する形で、語り継がれざる7つの妖怪譚を語り出す。

「赤えいの魚」「天火」「手の目」「五位の光」「風の神」「春の虹」「鬼熊」——明治の世になって初めて明かされる、又市たちが手掛けた仕掛けの「裏側」。

それぞれの仕掛けが、誰のため、何のために行われたのか。百介は語りながら、自らの記憶と向き合っていく。そして最終話では、シリーズ前2作で残された最大の謎——又市の真意——が明らかになる。

後巷説百物語の主要登場人物

後巷説百物語の主要登場人物(山岡百介・御行の又市・山岡東雲・平湯小一郎)
人物 役割 特徴
山岡百介 老境の語り手 かつての戯作者「考物の百介」。一党の活動を後世に伝える役割
御行の又市 仕掛けの一党のリーダー 百介の回想の中に登場。すべての仕掛けの首謀者
山猫廻しの治平 一党の古参・知恵袋 又市の片腕
おぎん 仕掛けの一党の紅一点 又市の妻となる女性
長耳の伊三次 情報屋 諸国の噂を集める
山岡東雲 百介の孫 百介の話を聞き継ぐ若者
平湯小一郎 読本作家 百介に取材する若い作家

後巷説百物語の見どころ・読みどころ

後巷説百物語の見どころTOP5ランキング

1. 直木賞受賞作としての完成度

第130回直木賞受賞作。「文学性」と「エンターテイメント性」を両立した稀有な妖怪時代小説として、選考委員から高い評価を受けました。北方謙三・林真理子ら審査員が満票で授賞を決定した名作です。

2. 「振り返り」という独自の構造

本作の最大の特徴は、老境の百介が「過去の事件」を振り返って語る構造。シリーズ前2作で進行形だった事件が、時間の経過と共に新たな意味を帯びる——この時間軸の操作が、本作の文学的深みを生み出しています。

3. シリーズ初心者にも優しい構成

連作短編集形式で、各話が独立しているためシリーズ未読の方でも単独で楽しめる構成です。読了後、第1作『巷説百物語』に遡って読み直すと、伏線の張り方の巧妙さに改めて驚かされます。

4. 又市たちの「終わり」を予感させる物語

仕掛けの一党が活躍した江戸の世から、文明開化の明治へ——時代の変化と共に消えていく妖怪と仕掛師たち。「物語の終わりはいつか必ず来る」という哀切なテーマが、本作全体を貫いています。

5. 古典怪談「百物語」のフレームワーク

本作は江戸時代の怪談語り「百物語」をフレームワークに使った構成。怪談一つを語るごとに蝋燭を一本消し、百話語り終えると本物の怪が現れる——この古典的な趣向が、又市たちの仕掛けに重ね合わされています。

その一冊、“耳”で読むという手もあります

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後巷説百物語に関するよくある質問

Q. シリーズ未読でも読めますか?

A. はい、連作短編集形式で各話が独立しているため、シリーズ未読の方でも単独で楽しめます。むしろ本作で巷説百物語シリーズの世界観に触れて、興味が湧いたら第1作『巷説百物語』に遡るのも一つの読み方です。

Q. なぜ直木賞を受賞できたのですか?

A. 妖怪時代小説でありながら「人間心理の深淵」と「歴史の重み」を描いた文学性が高く評価されました。エンタメ作家が描く時代小説の到達点として、選考委員満場一致で授賞が決まったとされています。

Q. 続編はありますか?

A. はい。次作『前巷説百物語』では又市たちの若き日の前日譚が描かれ、続く『西巷説百物語』『遠巷説百物語』を経て、2023年の完結編『了巷説百物語』でシリーズが完結しました。

Q. 百鬼夜行シリーズとの関係は?

A. 世界観は独立しています。百鬼夜行は昭和初期の現代ミステリ、巷説百物語は江戸〜明治の時代小説で、登場人物の重複はありません。ただし両シリーズに「考物」「憑物」など共通モチーフがあり、京極夏彦の妖怪観が共通基盤を成しています。

Q. 文庫版は厚いですか?

A. 角川文庫版は約800ページとやや厚めですが、百鬼夜行シリーズの『鉄鼠の檻』『絡新婦の理』(約1380p)と比べれば読みやすい分量です。連作短編集なので途中で休憩しやすい構成です。

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まとめ|後巷説百物語は京極夏彦入門の決定版

『後巷説百物語』は京極夏彦が直木賞という大舞台で評価された傑作妖怪時代小説。「妖怪が居場所を失う近代化の哀しみ」と「人間心理の深淵」を、又市たちの仕掛けを通して描く構成は、エンタメ時代小説の到達点と評されます。

こんな人におすすめ:
– 京極夏彦の代表作を読みたい方
– 妖怪・民俗学に興味がある方
– 連作短編集が好きな方
– 江戸〜明治の時代小説が好きな方
– 直木賞受賞作を網羅したい方

読み終えたら次は:
1. シリーズ第1作『巷説百物語』に遡る
2. 又市の若き日を描く『前巷説百物語』へ
3. 完結編『了巷説百物語』までシリーズを制覇

📚 関連ガイド:京極夏彦の新刊・代表作完全ガイド | 巷説百物語シリーズを読む順番完全ガイド

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