『銀座の夜のうた』は、小野寺史宜の新作長編で、2026年11月28日にKADOKAWAから出ます。四六変形判・288ページ・2,200円(税込)。
先に、検索して来た方がつまずきやすい点を3つ書きます。
ひとつ目。語り手には「父に近い人」が3人います。 版元のあらすじはこう始まります——「僕には父親がいない。いや、その言い方は正確ではないかもしれない。それに近い人は3人いる」。生物学上の父/母が結婚したことによってできた父/僕が結婚したことによってできた父の3人です。
ふたつ目。舞台の喫茶店『銀』のオーナーは、語り手の実父です。 滝田銀次という名前で、店の名も『銀』。語り手はそこで働いています。
みっつ目。同じ作家の本が3日前にも出ます。 2026年11月25日に角川文庫『祝日集』。どちらもKADOKAWAで、『祝日集』の第2編の副題は「銀座一本勝負」です。
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※本記事は発売前に公表された情報にもとづいています。
- 2026年11月28日・KADOKAWA・四六変形判・288ページ・2,200円(税込)
- 語り手には「父に近い人」が3人いる。舞台は実父がオーナーの喫茶店『銀』
- 3日前の11月25日には角川文庫『祝日集』も出る
銀座の夜のうたとは|KADOKAWAから出る四六変形判の長編

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 小野寺史宜 |
| 版元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2026年11月28日(土) |
| 判型 | 四六変形判 |
| ページ | 288ページ |
| 価格 | 2,200円(税込) |
| ISBN | 978-4-04-972288-8 |
| 舞台 | 銀座の喫茶店『銀』 |
出典:KADOKAWA 製品ページ、openBD(2026年10月13日時点)
版元のキャッチコピー
歌いたくなる夜が誰にでもある
ネオンの揺らめきのように、時々に移ろう人の心。色とりどりの灯りも、いつか夜の中に溶け込んでいく
出典:KADOKAWA 製品ページ(2026年10月13日時点)
判型は「四六変形判」
一般的な単行本の四六判ではなく、四六変形判です。変形判はサイズが規格から外れる判型で、同じ288ページでも本の見た目が変わります。
出典:KADOKAWA 製品ページ(2026年10月13日時点)
→ 288ページで2,200円は、同じ作者の角川文庫『祝日集』(336ページ・1,078円)の約2倍の単価です。判型と装丁にお金をかけた本ということになります。
版元のあらすじ
僕には父親がいない。いや、その言い方は正確ではないかもしれない。それに近い人は3人いる。生物学上の父、母が結婚したことによってできた父、そして僕が結婚したことによってできた父、だ。その3人との関係は悪いわけではない。僕が働く喫茶店『銀』は実父の滝田銀次がオーナーだ。
出典:KADOKAWA 製品ページ(2026年10月13日時点)
→ 「父親がいない」と言ったあとで、すぐ自分で訂正するという書き出しです。3人を数え上げる形で家族が説明されます。
銀座の夜のうたの「父に近い人3人」|関係は悪くない

3人の内訳
| 立場 | |
|---|---|
| 1 | 生物学上の父(=喫茶店『銀』のオーナー・滝田銀次) |
| 2 | 母が結婚したことによってできた父 |
| 3 | 僕が結婚したことによってできた父 |
出典:KADOKAWA 製品ページ(2026年10月13日時点)
→ 3人目は義父(妻の父)です。血のつながり・母の再婚・自分の結婚という3つの別の経路で、「父に近い人」が増えています。
「その3人との関係は悪いわけではない」と最初に書いてある
版元のあらすじが、わざわざこの一文を入れています。
その3人との関係は悪いわけではない。
出典:KADOKAWA 製品ページ(2026年10月13日時点)
→ 複雑な家族を、確執の話として書かないという宣言になっています。『ひと』『まち』でも、人間関係をこじらせずに書くのが小野寺史宜の持ち味でした。
2人の義父も店に来る
「2人の義理の父も『銀』にやってきた」と版元は書いています。
出典:KADOKAWA 製品ページ(2026年10月13日時点)
→ 実父が経営する店に、母の再婚相手と、妻の父が客として来るという設計です。3人が同じカウンターに並ぶ可能性があることになります。
銀座の夜のうたの舞台|喫茶店『銀』と、銀座で育った客

来店するのは「銀座にゆかりのある人」ばかり
| 来店者(版元のあらすじより) |
|---|
| 2人の義理の父 |
| 泰明小学校・銀座中学校の同級生 |
| その子ども |
| 同級生の教え子 |
| 義理の姪 |
| 会ったことのなかった姉 |
| 仁美(閉店間際に来て、あの夜のこととこれからの決意を語り出す) |
出典:KADOKAWA 製品ページ(2026年10月13日時点)
→ 「一杯のコーヒーを求める理由はさまざまだ」と版元は書いています。客ごとに一章、という連作に近い構造が想像できます。
泰明小学校と銀座中学校は、どちらも銀座にある中央区立の学校
| 学校 | 所在地 |
|---|---|
| 中央区立泰明小学校 | 東京都中央区銀座五丁目1番13号 |
| 中央区立銀座中学校 | 東京都中央区銀座 |
出典:中央区立泰明小学校 公式サイト、中央区立銀座中学校 公式サイト(2026年10月13日時点)
→ 「泰明小学校・銀座中学校の同級生」は、銀座に通勤してきた人ではなく、銀座で育った人という意味になります。繁華街としての銀座ではなく、住んでいる街としての銀座を書く本です。
「会ったことのなかった姉」も来る
来店者のなかに「会ったことのなかった姉」が入っています。
出典:KADOKAWA 製品ページ(2026年10月13日時点)
→ 父が3人いる語り手に、知らなかった姉がいるという構図です。家族の数え直しが、店に人が来るたびに起きることになります。
仁美だけが別の扱いになっている
版元のあらすじは、最後に1人だけ名前を出して終わります。
そして仁美もまた、閉店間際に店を訪れ、あの夜のことと、これからの決意を語り出した――。
出典:KADOKAWA 製品ページ(2026年10月13日時点)
→ 「あの夜のこと」が何なのかは書かれていません。 題の「銀座の夜のうた」が指す夜である可能性があります。
銀座の夜のうたと『祝日集』|3日違いで出る2冊

11月25日と11月28日に、同じ作家の本が並ぶ
| 発売日 | 書名 | 版元・判型 | ページ | 価格 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年11月25日 | 『祝日集』 | 角川文庫・文庫判 | 336ページ | 1,078円(税込) |
| 2026年11月28日 | 『銀座の夜のうた』(本作) | KADOKAWA・四六変形判 | 288ページ | 2,200円(税込) |
出典:KADOKAWA 製品ページ(祝日集)、同(銀座の夜のうた)(2026年10月13日時点)
→ どちらもKADOKAWAです。文庫と単行本で3日違いになります。
2冊とも「銀座の夜」を書いている
『祝日集』の第2編は、雑誌掲載時の副題が「銀座一本勝負」でした。
| 銀座の見え方 | |
|---|---|
| 『祝日集』昭和の日「銀座一本勝負」 | 年に一度わざわざホテルを予約して銀座で友人と会い、遅くまで飲む。二十年以上続く夜 |
| 『銀座の夜のうた』(本作) | 銀座の喫茶店『銀』に、泰明小・銀座中の同級生や家族が一杯のコーヒーを求めて来る |
出典:カドブン「小説 野性時代 第271号」、KADOKAWA 製品ページ(銀座の夜のうた)(2026年10月13日時点)
→ 片方は「年に一度だけ来る側」、もう片方は「毎日そこにいる側」です。どちらも夜の銀座を書いています。版元が「関連作」と発表しているわけではありません。
下町を書いてきた作家が、銀座を書いている
| 作品 | 舞台 |
|---|---|
| 『ひと』 | 東京の下町(砂町の総菜屋) |
| 『まち』 | 荒川 |
| 『銀座の夜のうた』(本作) | 銀座(喫茶店『銀』) |
→ 『ひと』は2019年本屋大賞2位で、下町の総菜屋が舞台でした。同じ「店を通して人が来る」型を、銀座に移した本と読むこともできます。
銀座の夜のうたの3つの読みどころ
1. 店という装置に人が来る型
『ひと』は総菜屋、本作は喫茶店です。語り手が働いている場所に、関係のある人が次々来るという形は共通しています。→ 小野寺史宜が得意にしてきた型で、一人ずつの事情が短く積み上がります。
2. 家族の数え方そのものが主題になっている
「父に近い人は3人いる」から始まり、「会ったことのなかった姉」まで来ます。 → 血縁・再婚・結婚という3つの経路で家族が増える話で、しかも「関係は悪いわけではない」と最初に断ってあります。もめ事ではなく、数え方の話です。
3. 繁華街ではない銀座
泰明小学校・銀座中学校の同級生、その子ども、同級生の教え子が来ます。→ 銀座で生まれ育ち、いまも関係が続いている人たちです。買い物や飲みに来る街ではなく、住んでいる街としての銀座が出てきます。
銀座の夜のうたに関するよくある質問
銀座の夜のうたはいつ発売ですか
2026年11月28日(土)です。KADOKAWAから四六変形判・288ページ・2,200円(税込)で出ます。
どんな話ですか
語り手は銀座の喫茶店『銀』で働いています。 オーナーは実父の滝田銀次。語り手には「父に近い人」が3人(生物学上の父/母が結婚してできた父/自分が結婚してできた父)いて、店には2人の義父、泰明小学校・銀座中学校の同級生、その子ども、同級生の教え子、義理の姪、会ったことのなかった姉が訪れます。 閉店間際に来た仁美が「あの夜のこと」と「これからの決意」を語ります。
シリーズものですか
単独の長編です。『ひと』『まち』のような続きものではありません。小野寺史宜の作品の並びは新刊・新作ガイドにまとめています。
『祝日集』とは関係がありますか
版元が「関連作」と書いているわけではありません。 ただし『祝日集』の第2編は、雑誌掲載時の副題が「銀座一本勝負」で、銀座で飲む夜の話です。2冊とも、2026年11月にKADOKAWAから3日違い(11月25日と11月28日)で出ます。
「四六変形判」とは何ですか
一般的な四六判からサイズを変えた判型です。KADOKAWAの製品ページに「四六変形判」と記載されています。同じ288ページでも、本の縦横の比率が標準と違います。
2,200円は高くありませんか
288ページで2,200円(税込)です。同じ作者が3日前に出す角川文庫『祝日集』は336ページで1,078円なので、1ページあたりでは約2.4倍になります。四六変形判という判型の分と見るのが素直です。
泰明小学校・銀座中学校は実在しますか
どちらも実在します。 中央区立泰明小学校は東京都中央区銀座五丁目1番13号、中央区立銀座中学校も中央区銀座にあります。どちらも中央区立の公立校です。
「あの夜のこと」とは何ですか
版元のあらすじでは明かされていません。 閉店間際に店を訪れた仁美が語り出す内容とだけ書かれています。
何ページ、何時間で読めますか
288ページなので、4〜5時間が目安です。
小野寺史宜は初めてです。これから読んでいいですか
単独の長編なので、ここから読めます。 ただし代表作から入るなら『ひと』(2019年本屋大賞2位)が定番で、続く『まち』もあります。全体像は小野寺史宜の新刊・新作ガイドとおすすめランキングTOP10にまとめています。
まとめ|父に近い人が3人いる僕と、銀座で育った客たち
- 『銀座の夜のうた』は2026年11月28日(土)・KADOKAWA・四六変形判・288ページ・2,200円(税込)
- ★語り手には「父に近い人」が3人いる=生物学上の父/母が結婚したことによってできた父/僕が結婚したことによってできた父。版元のあらすじは「その3人との関係は悪いわけではない」と最初に断っている
- ★舞台の喫茶店『銀』のオーナーは実父の滝田銀次。語り手はその店で働いている
- ★来店者が全員「銀座にゆかりのある人」=2人の義父/泰明小学校・銀座中学校の同級生/その子ども/同級生の教え子/義理の姪/会ったことのなかった姉/仁美
- ★泰明小学校(中央区銀座五丁目1番13号)も銀座中学校も実在する中央区立の公立校=「銀座に通ってくる人」ではなく「銀座で育った人」という意味になる
- ★判型は四六変形判。288ページで2,200円=同じ作者の角川文庫『祝日集』(336ページ・1,078円)の1ページあたり約2.4倍
- ★3日前の2026年11月25日に、同じKADOKAWAから角川文庫『祝日集』が出る。『祝日集』第2編の雑誌掲載時の副題は「銀座一本勝負」で、2冊とも夜の銀座を書いている(版元は関連作とは書いていない)
- ★閉店間際に来た仁美が「あの夜のこと」と「これからの決意」を語る。その中身はあらすじに書かれていない
- 『ひと』は砂町の総菜屋、『まち』は荒川。店に人が来る型を、下町から銀座に移した本と読める
- 版元のキャッチコピーは「歌いたくなる夜が誰にでもある」
父に近い人が3人いて、会ったことのなかった姉が店に来ます。 数え直しの話です。




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