『鬼手』は、五十嵐貴久の法廷サスペンスで、2026年12月16日に双葉社から出ます。四六判336ページ・2,200円(税込・本体2,000円)。文庫ではなく単行本での新刊です。
先に、検索して来た方がつまずきやすい点を3つ書きます。
ひとつ目。文庫化ではありません。 四六判の単行本として出る新作です。2,200円(税込)という価格は、そのためです。
ふたつ目。主人公は被害者遺族であり、同時に弁護士です。 殺された高校生の父親が、犯人の死刑を回避させるために動きます。
みっつ目。似た名前の作家がいます。 五十嵐貴久と五十嵐律人は別人です。法廷ミステリーといえば五十嵐律人という印象を持っている方は、取り違えないよう注意してください。
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※本記事は発売前に公表された情報にもとづいています。
- 2026年12月16日・双葉社・四六判336ページ・2,200円(税込・本体2,000円)
- 娘を殺された弁護士が、犯人の死刑回避へ動く
- 文庫化ではなく単行本の新作
鬼手とは|五十嵐貴久が書いた重厚な法廷サスペンス

まず書誌を並べます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 著者 | 五十嵐貴久 |
| 版元 | 双葉社 |
| 発売日 | 2026年12月16日 |
| 判型 | 四六判 |
| ページ | 336ページ |
| 価格 | 2,200円(税込・本体2,000円) |
| ISBN | 978-4-575-24940-8 |
| Cコード | C0093(一般・単行本・日本文学、小説・物語) |
出典:版元ドットコム『鬼手』(双葉社登録データ)/国立国会図書館サーチ(2026年10月19日時点)
あらすじは「父親が犯人を死刑から救う」という一点に集まっている
版元が登録しているあらすじは、こうです。
高校生の娘を殺された弁護士の柊。
3人を身勝手な動機で殺した犯人に死刑判決が下ること必至な情勢の中、死刑制度に反対する立場の柊は、自ら犯人の死刑回避へと動き出す。
父親としての絶望と弁護士の信念。過酷な運命の果てに柊が辿り着くのはどんな結末か。
重厚な法廷サスペンス&驚きのミステリー。
出典:版元ドットコム『鬼手』(双葉社登録データ)(2026年10月19日時点)
→ 設定が1行で成立するタイプの小説です。娘を殺された父親が、その犯人を死刑から救おうとする。 これだけで引きが完成しています。
犠牲者は3人で、動機は「身勝手」と書かれている
版元の書き方を分解すると、事件の輪郭が分かります。
| 要素 | 版元の記述 |
|---|---|
| 被害者 | 高校生の娘を含む3人 |
| 犯人の動機 | 身勝手な動機 |
| 判決の見通し | 死刑判決が下ること必至な情勢 |
| 主人公の立場 | 弁護士であり死刑制度に反対 |
| 主人公の行動 | 自ら犯人の死刑回避へと動き出す |
出典:版元ドットコム『鬼手』(2026年10月19日時点)
→ 3人殺害で情状酌量の余地が薄いという条件が、わざわざ置かれています。主人公にとっていちばん不利な状況を作ったうえで、信念を通せるかどうかを試す組み立てです。
「鬼手」という題名は将棋の語でもある
「鬼手」は、将棋や囲碁で使われる語です。一見すると悪手に見えるが、実は勝ちに繋がる非常手段の一手を指します。
→ 版元は題名の由来を説明していません。 ただし「父親としての絶望と弁護士の信念」という紹介文と合わせると、常識に反して見える一手という含みは読み取れます。これは語義からの解釈で、版元の発表ではありません。
主人公の名字は「柊」とだけ分かっている
版元のあらすじに出てくる固有名詞は、主人公の「柊」だけです。下の名前、犯人の名前、事件の舞台は公表されていません。
→ 2026年10月19日時点で、目次や試し読みも公開されていません。 分かっているのは書誌と、この5行のあらすじです。
鬼手が扱う題材|死刑制度を被害者遺族の側から書く

本作の特異さは、立場の組み合わせにあります。
被害者遺族と死刑反対論者が同一人物になっている
| 立場 | 通常の物語での役割 |
|---|---|
| 被害者遺族 | 厳罰を望む側 |
| 死刑制度反対論者 | 極刑を避けようとする側 |
→ この2つが同じ人物の中に置かれているのが本作です。版元が「父親としての絶望と弁護士の信念」と並べているのは、この矛盾がそのまま主題だからです。
「弁護士が自分の娘の事件に関わる」という設定の難しさ
版元は「自ら犯人の死刑回避へと動き出す」と書いています。遺族である弁護士が、その事件の被告人側に立つという構図です。
→ 現実の制度としてそれがどう扱われるかは、作中でどう描かれるかに懸かっています。 版元はその点に触れていません。 「過酷な運命の果てに」という書き方からは、動き出したあとに何かが起きることがうかがえます。
版元は「驚きのミステリー」とも書いている
紹介文の最後は「重厚な法廷サスペンス&驚きのミステリー」です。
→ 法廷ものであると同時に、仕掛けのあるミステリーだと版元が位置づけています。社会派の問題提起だけで終わる本ではないという予告と読めます。
鬼手の3つの読みどころ

1. ジャンルを越境してきた書き手の法廷もの
五十嵐貴久は1961年生まれ。2001年に『リカ』で第2回ホラーサスペンス大賞を受賞し、『TVJ』で第18回サントリーミステリー大賞優秀作品賞も受けて、2002年にデビューしました。2つの賞を引っ提げての出発という珍しいスタートです。
→ ホラーサスペンスから警察小説、青春小説、歴史小説まで書き分ける書き手で、『マーダーハウス』や『マーダースクール』のようなサイコサスペンスも手がけています。その作者が法廷を舞台に選んだのが本作です。
2. 336ページという分量で「重厚」を名乗っている
四六判336ページは、長編としては標準からやや厚めです。版元が「重厚な」と形容しているとおり、法廷の手続きと感情の両方を追う分量が確保されています。
3. 2026年の五十嵐貴久としては年内最後の単行本になる見込み
五十嵐貴久は複数の版元で並行して刊行する作家です。2026年は4月に『魔心 MAGOKORO』(幻冬舎)、6月に『スカーレット・レター』(実業之日本社文庫)が出ています。
→ 本書は12月16日刊行で、2026年10月19日時点で、これより後の2026年内刊行は確認できません。
- 四六判336ページ・2,200円(税込・本体2,000円)
- 被害者遺族であり死刑制度反対論者である弁護士が主人公
- 版元は「重厚な法廷サスペンス&驚きのミステリー」と紹介
鬼手に関するよくある質問
鬼手はいつ発売ですか
2026年12月16日です。双葉社から四六判336ページ・2,200円(税込)で出ます。
文庫ですか、単行本ですか
単行本(四六判)です。文庫化ではなく新作なので、2,200円(税込)という価格になっています。文庫版の予定は、2026年10月19日時点で発表されていません。
どんな話ですか
高校生の娘を殺された弁護士・柊が主人公です。犯人は3人を身勝手な動機で殺しており、死刑判決が確実視されているなかで、死刑制度に反対する立場の柊が、自ら犯人の死刑回避へ動き出します。
シリーズものですか
いいえ。版元の紹介文にシリーズの記載はありません。 独立した長編として出ます。
五十嵐律人の作品ですか
違います。 本書の著者は五十嵐貴久です。五十嵐律人は『法廷遊戯』などで知られる別の作家で、どちらも法廷ものを書いているため混同されやすい組み合わせです。
「鬼手」とはどういう意味ですか
将棋や囲碁で、一見すると悪手に見えるが実は勝ちに繋がる非常手段の一手を指す語です。ただし版元は題名の由来を説明していません。
あらすじ以外の情報はありますか
2026年10月19日時点では、ほぼありません。 公表されているのは書誌(336ページ・2,200円・12月16日)と5行のあらすじだけで、目次・試し読み・登場人物表は出ていません。
五十嵐貴久はどんな作家ですか
1961年生まれ。2001年に『リカ』で第2回ホラーサスペンス大賞、『TVJ』で第18回サントリーミステリー大賞優秀作品賞を受け、2002年にデビューしました。ホラーサスペンス・警察小説・青春小説・歴史小説まで書き分ける書き手で、代表作にリカシリーズ、『1985年の奇跡』、『パパとムスメの7日間』などがあります。
まとめ|娘を殺された父が、犯人を死刑から救おうとする
- 『鬼手』は2026年12月16日・双葉社・四六判336ページ・2,200円(税込・本体2,000円)
- ★文庫化ではなく単行本の新作
- ★主人公は被害者遺族であり、同時に死刑制度に反対する弁護士=本来は相反する2つの立場が同一人物に置かれている
- ★犯人は3人を身勝手な動機で殺しており、死刑判決が確実視されている=主人公にいちばん不利な条件が意図的に置かれている
- ★版元は「父親としての絶望と弁護士の信念」と並べている=この矛盾がそのまま主題
- ★版元は「重厚な法廷サスペンス&驚きのミステリー」と紹介=社会派の問題提起だけで終わらない予告
- あらすじに出る固有名詞は主人公の「柊」だけ。目次・試し読み・登場人物表は2026年10月19日時点で未公表
- 「鬼手」は将棋や囲碁で、悪手に見えて勝ちに繋がる一手を指す語。ただし版元は題名の由来を説明していない
- 著者は五十嵐貴久。五十嵐律人とは別人
- 五十嵐貴久は2026年に4月『魔心 MAGOKORO』(幻冬舎)、6月『スカーレット・レター』(実業之日本社文庫)を刊行済み
設定が1行で成立する種類の本です。娘を殺された父親が、その犯人を死刑から救おうとする。 そこから先は、12月16日まで公表されていません。



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